当事務所は、婚礼写真専門業者というわけではなく、その他の分野の撮影もやっていますが、婚礼業界に、約30年かかわっており、撮影させていただいたお客様の組数は、2000組ちょっとで、行ったことのある会場も、約300ほどになります。
ここ10年は、完全にフリーとなり、「**結婚式場専属契約」といったことはしておりません。そのため、ほんとにいろいろなところに出張しています。場所もいろいろですし、形式もいろいろです。(巨大ホテルで300名集める披露宴もあれば、自宅内で親族だけで挙げるものもあります)

というわけで、婚礼に関するいろいろな知識が豊富にあります。(男性であることと、業務が写真撮影ということで、女性のインナーのこととか、引き出物のこととか、わからない分野も少しはあるんですが)

それで、時々、写真撮影とは関係なく、「アドバイス」みたいなこともしています。「どこそこの会場がいいですよ」とか「親族紹介はこういうふうにやるんですよ」とか、様々です。

そんな中、先日、「完全に手作りの結婚式」の「プロデュース」を手がけましたので、「こういう結婚式のやり方もありますよ」という、ひとつの例としてご紹介したいと思います。
ちょっと特殊なので、皆さん全般に参考になるかどうかはわかりませんが、良かったら読んで下さい。


事の発端は、地元の馴染みのレストランのマスターからの協力要請です。
このマスターの娘さんの友達(=新婦)が、このお店で、「結婚披露宴を兼ねた簡単な食事会をしたい」という希望があり、それで、相談を受けた次第で、うちであれば、「写真も撮れて ビデオも撮れて 司会もできて 全体の相談にも乗れる」ということで、お引き受けしました。

この新郎新婦は挙式はしていませんが、すでに、「ウェディングフォトロケーションスナップ」(こんな会社でやっています )で写真を撮っているため、当初は、「ごくごくシンプルな、親族だけを招いた、ただの食事会」「飾り付けもなし」「ケーキもなし」「新郎新婦の衣装も平服」というものでしたが、新郎新婦と話をするうちに、「やっぱり、ある程度ちゃんとした挙式披露宴をしたくなってきた」ということで、多少、結婚式らしい形式にグレードアップしてきました。





当日の、店内はこんな感じです。
このお店のMAX収容人数は18名ですが、新郎新婦を入れて全体で16名のこじんまりしたレイアウトです。
手前右側の2名席が「新郎新婦の座るメインテーブル」で、右の奥が、「新郎側親族席」、左側が「新婦側親族席」としました。

これも、必ずしも、両家を分ける必要はなく、「積極的に交流してもらいために、あえて、両家をミックスする配置」というのもあります。あくまでも、新郎新婦のご希望により配置すればいいものです。

テーブルには「テーブルクロス」をかけ、一席ごとにランチョンマットを敷きました。
「折り紙風にしたナフキン」「新郎新婦のプロフィールブック」「メッセージカードを兼ねた席札」も置きました。
少人数なので席次表は作りませんでした。




壁面には、もともとお店で飾ってあった「絵」とかはそのままに、その上に、「新郎新婦それぞれの小さな頃から今までの写真」「おつきあいしている頃の写真」を100枚近くプリントしたものをヒモでつなげ、壁に横断幕のように貼り付けました。

こういったセッティングは、前夜、お店の営業時間が終了してから、新郎新婦が自分たちでやりました。

なお、「小さなお店で、短時間に大勢の客が利用する」ということで、気を使ったのが「トイレ」でして。
「あらかじめ新品のペーパーに変えておきましょう」「予備のロールを多めに置いておきましょう」「ハンドソープを準備しておきましょう」「このお店はトイレの鍵の掛けかたが特殊で、初めての人にはわかりづらいから、説明書きを作って貼っておきましょう」「換気扇は回しっぱなしにしておきましょう」など、常連客としてのアドバイスもしておきました。

お店の前には、さきの「ロケーションフォト」で撮った写真をあしらった「ウェルカムボード」を作成しました。
(ウェルカムボードというのは、大きな専門式場のように、両家名看板を完備したところではない、レストランウェディングなどのために考えだされたものですから、これが本来の利用方法となります)

このレストランには当然「待合室」などはなく、予定時刻よりも早く来てしまったご親族が、店内で暇を持て余してしまう心配もありましたが、この写真をじっくり見ているだけで、時間をつぶせます。

さて、こういう「小規模レストランでのウェディング」で問題になるのが、「新郎新婦のお支度スペース」なんですが、今回は、「新婦とマスターの娘さんが友人同士」「マスターの娘さんはメイクの心得がある」ということで、マスターのご自宅の一室を借りて、メイク~お支度をして、ドレスを着ました。





ドリンク類ですが、このお店は通常営業ではアルコール類はそんなに提供していないため、今回のパーティに合わせて、前夜に、新郎が近所の酒屋で調達してきたドリンク類(「持ち込み」ってことですな)をカウンターに並べました。ほんと、手作りなんです。お店側は、料理提供分のお金しかもらっていません。つまり、ドリンク代は「原価」しかかかっていないということです。
(その代わり、終了後、残ったものは新郎新婦が自宅に持ち帰り、ビールの空き瓶は酒屋に戻して、1ビン10円返金してもらいました。そういう作業も自分でしないといけません)




会場の準備が整ったところで、お店の玄関前で、ツーショット撮影をします。
前述のとおり、すでに「前撮りロケーションフォト」は撮っているので、今回はツーショットはあっさりです。




「何時に来てください」という規定の時刻はありますが、そうはいっても、早く来すぎてしまう人もいて、そういうのは臨機応変で、受付をしてしまいます。てづくりですから、いかようにもなるのです。




さて、本番開始。

挙式形式は、「宴内人前式」です。
司会者から、人前式の説明をして、その後、「誓いの言葉」「指輪交換」「誓約書に署名」という形で挙式を整えます。
列席者が、受付時の署名をしてもらう用紙が、そのまま、「結婚承認の署名」になっており、この場にいる全員の親族が認めた結婚式を挙げたということになります。

(司会進行をしながら、スナップも同時並行で撮るのは、なかなか大変ですが、なんとかうまくできました)









ご親族からの祝福の拍手です。



ここで閑話休題。

現代の結婚式披露宴では「BGM」が非常に重要な役割をしています。
しかし、このお店は通常営業では「ラジオ」を流しており、音楽著作権使用料を払っていないお店でして、JASRACさんに無断で、市販のCDの曲などを流すことはできません。
そこであえて「BGMは一切なし」ということにしました。




「それじゃ、盛り上がらないんじゃないの?」「つまらないのでは?」と、皆さんは思われることでしょう。
私もそう思いました。でも、実際にやってみると、「司会者が上手に盛り上げて、列席者の皆さんが、気持ちをこめた拍手をして、いっしょに盛り上げてくれれば、音楽なんかなくても全然大丈夫」「音楽がないことで、逆に会話が聞き取りやすく、はずむ」ということがわかりました。要は「気持ち」ですからね。(これで、音楽著作権料に関する支出もゼロで済みます)

このあと、ご親族から乾杯の挨拶をいただき(おしゃべりの上手な伯父様が担当)、披露宴開始です。

そして、料理も次々に出されます。




料理は和洋折衷で、このような見事な飾り切りで作られた「お祝いの松キュウリ」なんかも出されます。
この他にもいろいろな「お祝いの縁起物」が出されますが、マスターは、そういう「心遣い」を自分で口にするのを粋だとは思わない人なので、司会者のほうから一品ずつ説明し、「タコは多幸の意味なんですよ」など、皆さんにわかるように伝え、そういう「気持ち」でも、料理を楽しんでもらうようにしました。
(事前にマスターと料理のことも相談してあるので、そういう知識を仕入れる時間もありました)







親族だけのこじんまりとした披露宴の場合、困るのが「余興」でして。えてして、「何もすることがなく静かになってしまう」(特に、お酒がまだまわらない時間帯では)ことが多いため、「親族紹介」をひとつの「メインイベント」にします。
ですから、今回は、最初の料理が出て、皆さんが一杯飲んだあたりで、親族紹介を行いました。
(一般の結婚式では、挙式前に、親族控室で行ないます)

同様に、ケーキ入刀も、乾杯後に行ないました。




詳細はお見せできませんが、横浜の景色や、新郎新婦の飼っている犬をあしらった特注のウェディングケーキでした。
これも、新郎新婦がネットで調べて、発注したそうです。かなり、奮発したようで、出席人数をはるかに上回る大きさの豪華なケーキでした。(あとで余ったものは持ち帰りました)

※ここで一点ミスをしました。入刀用の「ナイフ」(実際は切れないイミテーションのナイフ)を用意しておかなかったのです。
でも、ここで、マスターが機転をきかせ、厨房から大きな包丁を取り出して、「これでやりなさい」と手渡しました。ちょうどいい大きさでした。
ただ、手入れの行き届いたピカピカの、やたらめったら切れる包丁なので、これを持つのはハラハラドキドキで、おっかなかったのですが、それがまた盛り上がりの要因になり、にぎやかなケーキ入刀になりました。


さて、その後は歓談時間となるわけですが・・・

「親族だけの披露宴」で、懸念されるのが、「両家の交流がなかなか難しい」という点。親族の中にやたら陽気な人がいて、相手側の親族のところに行って、話を盛り上げてくれたりするといいのですが、今回のご両家は皆さんお上品な方ばかりで、なかなか両家の交流が始まらず、「これは司会者がなんかやらないといけないかな?」と思案して、あらかじめ私が用意しておいた、小さな余興でちょっと盛り上げました。
その後は、やはり、親族紹介である程度のお互いの情報を得て、かつ、アルコールが回ってくると、皆さん饒舌になる、ということもあり、各自が席替えをしたりして、両家の交流が賑やかに行われました。心配は無用となりました。

「何も余興を計画していないので、時間が持つかなあ」という心配も、むしろ逆で、「盛り上がってしまい、予定の時刻を大幅に過ぎっちゃったけど大丈夫かなあ」という心配になるほどで。

最後の方では、飛び入りで、マスターが得意のギターを演奏(自分で作曲したオリジナル曲だから、著作権問題はクリア)したり、とにかく楽しい時間になりました。

このあと、新郎新婦のご希望にそって「花嫁から両親への感謝の手紙」「新郎からの締めの挨拶」などがあり、




全員で集合写真を撮って、無事お開きとなりました。

送賓時は、横浜の地元の有名菓子をプチギフトとして配りました。いわゆる引き出物はありません。

皆さん、「こういう結婚式もいいねえ」と喜んでいただけました。


今回、私は、「事前プランニング」と当日の「司会進行」「宴会キャプテン」「写真カメラマン」「ビデオカメラマン(ビデオカメラは会場の隅に固定)」という忙しい仕事でしたが、長年の経験がありますので、特に慌てることもなく、無事に進めることができ、きちんと記録も残しました。

ちょっと特殊な例だとは思いますが、このように「司会のできるカメラマン」もいますし、逆に「写真がうまい司会者」なんかもいます。必ずしも、両方共プロを呼ぶ必要はありません。

このように、自分たちで頑張って、内容もゼロベースで始めて、本当に必要なものを組み立てていけば、安価な費用でも、心のこもった楽しい挙式披露宴はできます。

そういうひとつの成功例としてご紹介させていただきました。
今後、これと似たような結婚式を考えている方がいましたら、相談にのりますよ。安価で。
どうぞよろしく。



******************

<当事務所のご紹介>
デジタル一眼レフカメラによる撮影枚数無制限のウェディング・スナップ写真撮影
「挙式~披露宴の撮影 40000円」という格安料金で、コストパフォーマンスの高い出張撮影をしている横浜の写真事務所です。
ブライダル撮影経験29年、撮影経験組数2000組以上になるベテランです。
300近くの、いろいろな会場に行っています。

「披露宴のみ撮影」の場合は、35000円。
「挙式のみ」または「婚礼二次会のみ」の撮影は、28000円です。

画像データをDVD-Rに焼いて、4~5日後に郵送します。

アルバム作成はオプション扱いで30000円で製作します。(
撮影&アルバム製作合計でも70000円の低価格
撮影のみのご注文、歓迎です。

雫写真事務所(横浜)

PC版HPはこちら

スマホ用HPはこちら




ポチ! お願いします

結婚式・ブライダル ブログランキングへ