私は何度かゲームを題材にした記事を書いてきた。

ファイナルファンタジー
スライムクエスト
ドラクエ的レベル上げ

 

言ってることはだいたい同じで、
ゲームの世界では大魔王を倒せる勇者になれるのに、
なんで現実世界ではただの村人やってんだ?
ってこと。

 

ゲームの中の主人公だって、
最初から魔王を倒せるわけじゃない。
スライムにも手こずるレベルからスタートして、
だんだんレベルが上がって、いい武器や防具も手に入れて、
強い仲間とも出会えて、
やっと大魔王を倒すんだ。

 

僕たちも同じで、
裸の赤ん坊で生まれて、
最初は何もできないけど、
少しずつ成長して、色んなことができるようになっていく。
そのまま成長していけば大魔王だって倒せるのに、
なんでスライムナイトくらいであきらめてんだ?
レベルが足りないのかもしれない、武器や防具が弱いのかもしれない、
でもそこであきらめずにレベルを上げていけば、
スライムナイトだって倒せるし、ゴーレムだって倒せるし、
大魔王だって倒せる!

 

現実世界もゲームみたいに思えば、
僕たちはもっと勇者になれる!
そんなことを考えていた。

 

そしたらこんな本に出会った。

人生ドラクエ化マニュアル

 

エニックスで働いてたJUNZOさんがゲームを分析してまとめたら、
あれ?これ人生に応用できるんじゃね?
人生をゲーム化したら楽しいんじゃね?
的なことをひらめいて、人生をドラクエ化する手順をまとめたもの。

 

Kindle Unlimitedにも「人生ドラクエ化マニュアル<オーサーズエディション>」があったので、無料で読むことができた。
※Kindle Unlimitedはamazonの電子書籍定額読み放題サービスで今なら1ヶ月無料で試せる。

 

以下、簡単に要点をまとめる。

 

ゲームとは、「目的があり、ルールがあり、敵との戦いを楽しむもの」である。

たとえばドラクエは、
アレフガルドの平和を取り戻すという目的を達成するために、
ドラクエ独自ルールで
敵(スライム、ドラゴン、竜王等)との戦いを楽しむゲーム。

 

ゲームと人生を対比してみる。

 

■目的
ドラクエのゲームの目的を決めたのは誰か。
ゲームデザイナーの堀井雄二氏だ。

 

人生の目的を決めるのは?
自分自身だ。

 

ゲームデザイナーはプレイヤーがワクワク楽しめるような目的を設定する。
だから、人生の目的もワクワク楽しめるようなものを設定すべきだ。

 

■敵
ドラクエの敵はスライム、ドラゴン、竜王など。
人生での敵は、金欠、やる気・能力不足(自分の中の敵)、敵対する他者など。

 

ドラクエの敵との接し方は、
スライムはかわいい、愛嬌がある。
メタルスライムは大量の経験値がもらえるので逃げないでくれ!と祈る。
竜王は強いけど、弱点はどこだ?などと探し、攻略を楽しむ。
つまり、敵との戦いを楽しんでいる。

 

人生の敵に対しては、人はだいたいマイナスの反応をとる。
そうではなく、人生での敵は、
人生を面白くしてくれる存在であり、
経験を積ませてくれる存在であり、
攻略するのが楽しいものだ
と発想を転換させることで、ゲームのように楽しむことができる。

 

個人的にはこの部分が一番強烈に印象に残っていて、
「敵との戦いを楽しむ!」っていう発想はとってもパワフルだなと思いました。
人生をゲーム化する極意はここにある気がします。

 

■ルール
ゲームのルールはそのゲーム独自の特徴であり、
ゲームの面白さはゲームのルールで決まるといってもいい。
そして、ゲームのルールはマニュアルに明記されている。


しかし、人生のルールはどこにも明記されていない。
生きていく中で発見していくものだ。

 

「いい学校、会社に入らなければ幸せになれない」
といった嘘のルールもあるので、騙されないように!

 

人生のルールの特徴
ゲーム目的も、行動コマンドも自由に決められる。
敵に勝っても負けても経験値はもらえる。
事前シナリオはない。
突然ゲームオーバーになる。(死)
コンティニュー、リセット不可。

 

■人生の目的の探し方
人生の目的が決められないんだよという人のために。
巨大書店の書棚を隅から隅まで見て回る。
(今まで関心がまったくないジャンルにも目を通す)
すると、気になる本が何冊かみつかるはずだ。
本の中身を読んでみて、人生の目的に出会えるかもしれない。

 

これは大学の先生にも言われたことです。
世の中には知らないことがありすぎるから、「出会う」ことが大事。


づづいて「人生ドラクエ化マニュアルII」から。


 

こちらも、Kindle Unlimitedに「人生ドラクエ化マニュアル II」<オーサーズエディション>があったので、無料で読むことができた。
※Kindle Unlimitedは定期的に無料で読める本を入れ替えているので、お早めに。

 

■なぜドラクエでの敵との戦いは楽しいのか
ゲームスタート直後は、スライム相手でも倒すのが難しい。
経験値を積みレベルが上がると、スライムなどのザコキャラを簡単に倒せるようになる。
今まで倒すのに苦労していた敵を簡単に倒せるようになったとき、快感を感じる。
しかしその快感もずっとはつづかず、簡単に倒せる敵との戦いはつまらなくなってくる。
レベルが上がったからといって、いきなりボスを倒しに行くとやられてしまう。
再度レベルを上げて挑戦、あともう少しで倒せたのに!というギリギリの戦いほど面白い。

 

つまり、自分より圧倒的に弱い敵との戦いは面白くないし、圧倒的に強い敵との戦いも面白くない。
自分の力で倒せるか倒せないかギリギリの戦いが最も面白い。

 

これを踏まえて、ドラクエはうまくゲームデザインされている。
段違いに強い敵は出現しない。
エリア毎に敵の難易度が設定されていて、勇者のレベルに合った敵が出現するようになっている。

 

このバランス調整がゲームを面白くしたりつまらなくしたりする重要な要素である。

 

人生ゲームにおいても、バランス調整は重要なので、自分でしっかりやる!

 

いきなり大きな目標を設定しても、圧倒されてしまいやる気をなくしてしまう。
大きな目標は、その途中の中目標、小目標に分割して、小さな目標から達成していくようにする。
すると、小目標、中目標とクリアしていくうちに、自分のレベルが上がって、大きな目標とも戦えるようになる。
たとえば、「100万PV達成」という目標が大き過ぎるなら、「10万PV」「1万PV」「1000PV」に分割することで、
「1000PV」ならがんばれば達成できそうだということで、やる気になれる。
「1000PV」を達成したときには、「1万PV」も行けそうだという気になれるはずだ。

 


人生をゲーム化するにあたって、ゲームを分析することは大事だ。
面白いゲームをつくるにはどうすればいいか、がわかれば、人生を面白くすることに活かせる。

 

JUNZOさんはエニックスにいたこともあり、ゲームの三大要素「目的、ルール、敵」に気づき、
ゲームバランスの調整が大事だということにも注目した。

 

しかし、人生ゲームを面白くするにはキーがまだ足りない。
面白いストーリー、魅力的なキャラ、
わかりやすいUI(ステータス確認や使い勝手の良いコマンド配置)、
クエストクリアのヒントをうまく散りばめる、
カジノ、闘技場などストーリーとは関係ない娯楽(息抜き)、

 

また、最近のソシャゲを参考にすると、
継続的に遊んでもらうための、ログインボーナス、イベント、
ガチャを回してもらうための、新しい魅力的なアイテムの追加
などが考えられる。


究極のゲーム理論を構築して、
「7つの習慣」や「思考は現実化する」のような世界的ベストセラー啓蒙書になれるだろうか。

 

人ドラはまだⅡだが、ドラクエはXIが発表されている。

 

ぼうけんの書はまだはじまったばかりだ。。