「再登校日を迎えるまで(2)~管理をやめられなかった私~」 の記事の続きです。
【再登校日の2週間前】
息子の力を信じて見守ることができず・・・。
焦った私は、あれこれ干渉していたのをピタッとやめ、自立を促す対応へ一気に切り替えてしまいました。
私の急激な変化を受けて、息子は不安定さを見せ始めました。
エンカレッジの上野先生から、
「バランスを調整しながら」
と教えていただいていたのに。
この「バランス」を取ることが、私には難しくて。
息子からしたら、急に突き放されたように感じたのだと思います。
泣き始めた息子を見て動揺した私は、主人の制止を振り切り、家を飛び出してしまいました。
(完全に冷静さを失っていました)
今までそれだけ干渉してきたということです。
先生に、電話をしに行ったのです。
お盆休みの、しかも夜。
主人が止めるのも当然でした。
先生は、穏やかに話を聞いてくださり、「落ち着いて、1つずつ頑張りましょう!」と、明るく励ましてくださいました。
その日の夜遅く。
いつでも支えていただける安心感。
感謝の気持ちでいっぱいでした。
【訪問カウンセラーの先生との登校準備】
翌日の8月13日。
男性の訪問カウンセラーの先生が来てくださいました。
訪問の先生も休日関係なく対応してくださり、感謝しかありません。
この日は宿題の進み具合の確認です。
先生が、宿題をリストアップし、カレンダーとチェックリストを作って、進捗状況を一目で分かるようにしてくださいました。
宿題が終わらないと、登校への不安材料になる可能性が高いとのこと。
不安のもとを減らしていきます。
8月20日。
次の訪問の日。
「来週の今頃は、もう学校にいるんだねー」
との先生の言葉に、少し緊張を見せた息子。
ちょうど1週間後が、始業式です。
先生は、息子の様子を見ながら、登校に向けて気持ちの準備をしてくださいました。
一緒に宿題を進めることになっていたのですが、
息子は、学童に持って行っているリュックをガサゴソ・・・。
「おかしいなあ、持って帰ってきたはずなんだけど」
なんと、宿題一式を置いてきてしまったようです。
仕方なく・・・始業式前日までに、自力で終わらせることになりました。
なんで今日に限って置いてくるかなー!(私の心の声です)
ここから1週間。
黙って見守ることが、こんなにきついとは・・・。
「宿題は、息子の問題」
「自己管理を身に着ける機会を奪わない」
「息子を信じる」
呪文のように繰り返し唱えて、自分に言い聞かせていました。
【不安のピーク】
昼間、訪問の先生と、登校に向けて前向きに話をしていたのですが・・・。
夜になり、息子の表情が曇ってきました。
自分で学校に行くと決めた日が1週間後に迫り、不安が膨らんできたようです。
ずっと休んでいた学校です。
山奥に逃げ込みたくなるほど、不安になる気持ちも分かります。
翌日も、「あー、また1日が過ぎちゃったよー!」と。
「学校に行きたい気持ち」と
「学校が怖いという気持ち」の間で、揺れ動く息子。
息子の緊張、心の葛藤が、ひしひしと伝わってきます。
私は、先生に教えていただいた通り、息子の不安を受け止めつつ、
その揺れに引きずられないように、自分を落ち着かせていました。
翌日の夜になると・・・
静かに自分に言い聞かせるような感じでした。
息子は、覚悟を決め、不安を乗り越えようとしている。
そんな印象を受けました。
私が手出し口出ししなくても、息子はちゃんと終わらせてきました。
【いよいよ前日】
8月26日。
上野先生が、再度、息子に登校の意思を確認してくださる日。
訪問カウンセラーの先生方も来てくださいます。
この日、息子はいつも通り学童で過ごし、夕方帰宅しました。 |
なんとか間に合った、という感じでしたが・・・。
ギリギリで焦った経験をしたからこそ、次は早くやろうと自分で考えることにつながったのだと思います。
先生方の到着前に、お風呂に入った息子。
「今日はこの服のまま寝るね。そうすれば明日着替えないで行けるし!」
この時点で私は、息子は明日、学校に行くつもりなのだと確信しました。
7時過ぎ。
訪問カウンセラーの先生方が来られ、宿題の確認と学校の荷物のチェック。
準備は万全です。
そして、上野先生も到着され、息子に登校の意思を確認してくださいました。
「大丈夫だね」との先生の言葉に、「はい」と答えた息子。
緊張した様子はなく、とても落ち着いていました。
♢♢支援を受けている復学支援機関です♢♢
(上野先生のHP)