『ナイブズ・アウト』面白いけど、真相が…… | ブラジリィー・アン・山田の活動日記『もう少しだけマシな理由』

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脚本家、演出家であるブラジリィー・アン・山田の活動日記です。主に、カレーや映画や変なグルメや宣伝のことを書いております。

 

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版)

 

『ナイブズ・アウト』見る。

映画館の予告で何度も見ていて、ずっと見たかった作品。

 

ただいまミステリーを書いているので、

参考になるかなと「お仕事」として拝見しました。

お仕事ですよ、これもお仕事!(誰にアピールしてるんだ)

 

 

さすが『LOOPER ルーパー』のライアン・ジョンソン監督。

ワンマンな大金持ち家父長が殺されてその家族全員が怪しいという、

ミステリーとして古典的な設定なんですが、

展開の新しさで、ワクワクハラハラドキドキな作品に仕上げています。

 

名探偵を007のダニエル・クレイグが演じているので、

いつアクションしてくれるのか楽しみにしていましたが、

彼のアクションシーンはまったくありません。ガックリ。

(勝手な期待をしていた私が悪いだけ)

 

 

 

《ややネタバレあり》

 

 

 

驚いたのが、映画の中盤であっさり真相が明かされてしまうこと。

ここから犯人+協力者VS名探偵となり、

なんの意味があったんだというヘンテコなカーチェイスが行われ、

”本当の真相”へと一気になだれ込んでいく展開は圧巻でした。

本当の真相が明かされると、

これまでの謎が次々と解けていくミステリーの快感がありましたが、

その明かされた真相が……おお、これはちょっと悲しすぎる!

(面白くなかったわけではないけど、ちょっとねえ)。

最後の、秘密の暴露はよくある手法でしたが、

嘘をつくとゲロを吐くという仕掛けとの組み合わせで、素晴らしい切れ味でした。

大事なのは、組み合わせよね。

 

各キャラクタも魅力的であったし、新しいミステリーの傑作でした。