1791年創業。スイスの高級時計メーカーで、世界で4番目に古い時計ブランド。
高級機械時計を自社で一貫生産するマニュファクチュールのひとつです。
その技術力の高さと、信頼性は高い評価を受け、数多くのブランドに自社開発のムーブメントを提供しています。
もともとは、ジャン・フランソワ・ポットにより「ポット社」として創業しましたが、彼の死後、コンスタン・ジラールが「ジラール」を設立（1852年）
その後、マリー・ペルゴと結婚し、時計ブランド「ジラール・ペルゴ」を設立（1856年）
ジラール・ペルゴが「ジャン・フランソワ・ポット」の工房を引き継ぎ、生産数を大幅に上げていきます。
ジラール・ペルゴの技術力の高さで、数々の高性能ムーブメントを作り出します。
1867年パリ万国博覧会では※「スリー・ゴールド・ブリッジ付きトゥールビヨン」が、見事金賞を受賞し、世界から注目されるブランドへと昇りつめます。
※3つのブリッジで、トゥ―ルビヨンや倫列を保持する独特の機構
1991年には創業200周年を記念し、腕時計サイズまで小さくした「スリー・ゴールドブリッジ・トゥールビヨン」を発表。
■ヴィンテージ1945
1945年、後に「ヴィンテージ1945」と呼ばれるモデルを発表
丸形が主流だった文字盤を、角形でモダンなデザインで発表し人気を博します。
その仕上げの美しさや、アールデコデザインは現在も時計好きな、本物志向の玄人ファンの多い時計です。
多くの著名人にもファンの多い、品格の高い時計です。
■クオーツ時計の開発
1969年には、時計用クオーツの開発に成功。世界初の量産はセイコーに軍配があがるが、翌年にはスイス初の量産に成功。
この時、ジラール・ペルゴが採用した水晶振動子の振動数は32,768ヘルツ。これが後に世界基準となり現在も各社でこの基準が採用されている。
■日本初のスイス時計
創業者コンスタン・ジラールの義弟マリー・ペルゴの実弟「フランソワ・ペルゴ」は、1861年日本に来日。
横浜で懐中時計の販売をスタートさせる。これが日本に初めて輸入されたスイス時計である。
正式に日本でスイス時計の販売をスタートさせたフランソワの功績をたたえ、今でもフランソワの命日である12月18日には横浜外人墓地で追悼セレモニーが開催されている。
■ロレアート発表
1975年スポーツエレガンスコレクション「ロレアート」を発表。
スポーティーさと、エレガンスを併せ持つ「ロレアート」は時計愛好家から高い評価を受けます。
八角形のベゼルと、ブレスレットが一体化したスポーツウォッチ。しばらくは定番化しなかったロレアートですが、2016年の「ジラール・ペルゴ」創業225年記念モデルとして復活します。
一時経営難に陥った、ジラール・ペルゴですが、時計販売会社のトラデマがエージェントとなる事で復活します。
トラデマは、イタリアとも深い繋がりがあり、フェラーリとのコラボ開発を始めます。
トラデマの社長、ルイジ・マルカーソがデザインを担当し発表した時計は瞬く間に人気となり、ジラール・ペルゴは息を吹き返します。
1992年ルイジ・マルカーソが正式に、ジラール・ペルゴの社長に就任しフェラーリとのライセンス契約を締結します。
現在はルイジの息子、ステファノ・マルカーソが社長を務めます。
オーデマ・ピゲや、パテックフィリップほどの知名度ではありませんが、長い歴史と、確かな技術、そして品格あるデザインは、本当の時計好きが好む逸品です。アンティーク要素を持ちつつ、エレガンスでモダンなデザインが魅力です。
着ける人の「格」を上げてくれる。そんな時計です。
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