第17節

6月5日19:03@えがお健康スタ 天候:晴
熊本 0ー3 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017060501/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠、本多。MF右から伊東(69分:→岩崎)、望月(81分:→牟田)、吉野、小屋松。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
熊本:なし

京都:ケヴィン・オリス(23分:←本多、51分:PK)、小屋松(48分:←ケヴィン・オリス)、
【警告】

熊本:イム・ジンウ(70分)

京都:ケヴィン・オリス(77分)、高橋(80分)



第18節

6月11日15:03@西京極 天候:晴
京都 2ー2 町田
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017061104/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠、湯澤(HT:→内田)。MF右から小屋松、染谷、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
京都:闘莉王(58分:PK)、吉野(70分:←岩崎)

町田:吉田(11分)、戸高(89分)
【警告】

京都:岩崎(56分)

町田:中島(25分)、リ・ハンジェ(41分)



第19節

6月17日19:03@BMWスタ 天候:曇
湘南 1ー0 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017061712/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠(84分:→牟田)、本多。MF右から小屋松、染谷(74分:→エスクデロ)、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス(81分:→ヨンジェ)、大黒。
【得点】
湘南:岡本(91分)

京都:なし
【警告】

湘南:岡本(88分)

京都:なし



天皇杯2回戦

6月21日19:00@西京極 天候:曇
京都 0ー1 沼津
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/917045933/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK清水。DF右から石櫃、高橋、下畠(76分:→麻田)、本多。MF右から伊東(53分:→小屋松)、染谷、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス、大黒
(59分:→エスクデロ)
【得点】
京都:なし

沼津:小牧(52分)
【警告】

京都:なし

沼津:伊東(56分)、河津(85分)



第20節

6月25日18:03@西京極 天候:雨
京都 1ー3 金沢
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017062516/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、麻田(HT:→染谷)、本多。MF右から小屋松、ハ・ソンミン(70分:→仙頭)、吉野、岩崎(HT:→イ・ヨンジェ)。FWケヴィン・オリス、エスクデロ。
【得点】
京都:イ・ヨンジェ(52分)

金沢:宮崎(22分)、中美(34分)、佐藤(44分)
【警告】

京都:石櫃(85分)

金沢:垣田(79分)



第21節

7月1日18:03@西京極 天候:晴時々雨
京都 1ー0 群馬
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017070109/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、染谷、本多。MF右からエスクデロ、ハ・ソンミン、望月(80分:→岩崎)、小屋松。FWケヴィン・オリス(80分:→イ・ヨンジェ)、闘莉王。
【得点】
京都:小屋松(92分)

群馬:なし
【警告】

京都:ハ・ソンミン(68分)

群馬:なし



ここまで月に1回のペースで書いてきましたが、6月分では書けず(笑)

7月1日開催の試合まで終えました。けどこれでちょうどリーグ戦の折り返し地点になるのでちょうどいいのかな、と思ってたりも。

今回はリーグ折り返しを迎えたチーム状況と今後のことについて書こうかなと思います。



この1ヶ月の京都


6月に入ってからここまで、リーグ戦5試合と天皇杯1試合を終えました。

6月頭の熊本戦はツインタワーの高さ・強さで押し切り、3−0の快勝。しかし、立ち上がりはかなり不安定な守備を見せていて、早々に先制されかねない状況でした。

どことなく守備が緩くなっている印象はその後も続きます。


町田戦は相手のアグレッシブなラインコントロールにツインタワーの高さを使わせてもらえず、攻撃の形を作れない状況でしたが、両サイドハーフのスピードを活かして逆転に成功。しかし、終了間際に同点を許しました。

喫した2点とも相手スローインのタイミングでマーキングや一対一の対応が緩くなったところを突かれたもの。


同様の失点は湘南戦でも見られます。

闘莉王がコンディション不良でベンチからも外れ、代わりに大黒がケヴィンとツートップを組みました。

大黒の動きは良く、ケヴィンの高さに加えてスペースを突いていく動きが見られ、攻撃面での改善に期待を抱かせるものでした。これまでやっていない組み合わせでもあったので、最後合わないところはちょっと目立ってしまいましたが。

一方で守備面では、DFとMFで形成するブロックの間に簡単に縦パスを通されることが多く、湘南にいい形で攻め込ませてしまうことが多くなった印象でした。反面湘南にもスペースができるので、いい形で攻めることができたわけですが・・・。

エスクデロをボランチで起用するなど、真っ向から打ち合う形になりましたが、最後はスローインから杉岡に簡単に突破を許し、土壇場で失点を喫して敗戦。


ここでミッドウィークに天皇杯を挟みました。

水曜日開催でしたので、大幅にメンバーを変える選択肢もあったと思いますが、闘莉王と菅野が外れたくらいのほぼベストなメンバーでJ3所属の沼津と戦いました。

一方、沼津はリーグ戦から大きくメンバーを変えて戦ってきたのですが、京都は特に見せ場を作れないまま敗戦、とのことでした(この試合は失点シーンしか見れていません)。

失点シーンも対応の緩さがモロに出ていて、チーム内の守備面での規律崩壊や、メンタル面での疲労を大いに危惧してしまうものでした。


実際に続く金沢戦では質の低いミスを繰り返し、前半だけで3失点。

後半に1点を返しはしましたが、公式戦3連敗と正念場を迎えました。

さらに悪いことは続くもので、天皇杯での侮辱発言により、吉野が3試合出場停止を課されます。


そんな中で迎えた前半戦最後の群馬戦。闘莉王が久々に復帰してツインタワーを形成しました。

前半はハイボールを中心に押し気味に進めますが、前線の運動量が落ちた後半は一気に群馬ペースに。

終盤はいつ失点してもおかしくない状況でしたが、ミスジャッジと菅野のビッグセーブに救われました。

それだけに留まらず、小屋松がアディショナルタイムに決勝点を奪い、久しぶりの勝利を挙げました。



京都における「闘莉王依存症」の本質と弊害


この1ヶ月もそうですし、前半戦に目立った現象として、「闘莉王不在時の極端な勝率の低さ」があります。

闘莉王が出場しなかった試合は1分5敗でわずかに勝ち点1。出場した試合では7勝6分2敗なので、驚くほど差がありますね。

これを基に「闘莉王がいないとダメだ!」という話ではないのですが、チーム状況をよく表した数字なのかなとも思っています。


闘莉王は日本を代表するプレーヤーですし、年齢を重ねて運動量はだいぶ落ちましたが、技術レベルや体の強さはJ2では屈指。周囲もよく見えている印象で、運動量は少ないものの攻守に危険なスペースを見つけることのできる選手ですね。

FWで起用されても、カウンターを受けた時には危ないポジションに戻ろうとします。セットプレーでは攻守に存在感を発揮できますし、本職ではないFWとしてもファーサイドに流れてDFを外しての強烈なヘディングや、安定したポストプレーもできるなど、やはり存在感のある選手です。


なかなかこのクラスの選手はいないですし、それが故にチームとして頼りすぎてしまっています。

コンディションが万全でなくても、出られる状態であればスタメンでフル出場。

運動量が少ないとしても、一発の強さで決める可能性もあるし、守備面でもセットプレーの強さや味方を鼓舞するリーダーシップもあるわけですから、試合展開に関わらず置いておきたいというところなのでしょう。

背景には組織的な未熟さのために、最後に個々の強さに頼らざるを得ないところがあったり、交代選手を入れることによるメリットを感じられなかったりするということがあります。経験に乏しい布部監督の自信のなさも関係しているでしょうか。


ただ、やはり考えるべきはここまでにも既に何度も書いている「運動量の少なさ」によるデメリットをどう考えるのかというところ。


闘莉王自身も運動量をセーブしながらプレーしていて、特にリードした状況では無理をしない選択がほとんど。

前線からの守備は限定的ですし、カウンター攻撃を仕掛けられそうな時もスピードダウンさせることが多いですね。

しかし京都としては攻撃の術がツインタワーへのロングボールを第一手としているので、サイドハーフを中心として周囲の選手はこぼれ球を拾いに激しくアップダウンを続けます。そうなると当然消耗は大きいですし、守備面でも走り回っている分、余計に疲労を重ねます。前線から奪いに行こうとする構えも頻繁に見せるようになっていますし。


それでも布部監督は前述の通り闘莉王の攻守における存在感に頼って残すことが多いので、後半には実質10人でプレーしているような状況に。明らかに走れてなくても替えませんからね。

そういった状態では、リードしていても相手が圧力を掛けてくる終盤には持ちこたえられなくなるでしょうし、失点を喫することもある意味当然で・・・・。


攻守に渡って絶大な存在感を発揮できる選手であり、当然その強みを活かすように戦うべきなのですが、そこの強みにすがるしかない現状には歯痒さを覚えてなりません。

闘莉王がいることによって得られる勝ち点は大いにありますが、闘莉王に頼りすぎることによって失っている勝ち点もあるように思えるという現状ですので。不在時にほとんど勝ち点が取れないというのも、闘莉王に頼りすぎている現状を表しているでしょう。


 

場当たり的メンバー選考に感じる不信感


闘莉王の起用法だけでなく、様々なところでチームの混乱を感じます。

今季は選手数が例年よりやや少なめであることに加え、負傷者が多いためにやり繰りには苦労しており、様々な組み合わせがテストされています。

5月はケヴィンの出場停止とともに、岩崎がU-20代表で離脱していましたが、6月に入ると前述の通り大黒柱の闘莉王がコンディション不良で不在がちになっていました。

ですので、5月同様にツインタワーだけでない攻撃パターンの模索やサイドハーフのオプション探しに取り組むことにもなりました。

開幕直後から「やりたいサッカー」であるらしい後方からの繋ぎを主体とした地上戦を重視しようとするところもありますね。


しかし、全体的に継続性が乏しい印象です。

と言うのも、うまく行きそうな兆候があっても試合ごとに変えられてしまうので・・・。

ヨンジェとケヴィンのツートップは最もバランスが良さそうでしたし、伊東のサイドハーフもバランスに気を配れる点では面白そうだったのですが、これもやはり闘莉王依存の余波や、エスクデロをどうにか組み込みたい意向もあって採用はされないですね。地上戦をやりたいからエスクデロの中盤器用にこだわっているのかもしれませんが・・・。守備面との収支が合いづらいのは昨季同様で。


なので、どういった部分を評価しようとしているのかが見えにくい印象が強いですね。

そして、目指しているサッカーがどこにあって、どう近づこうとしているのか結局のところハッキリしません。

評価軸が見えにくいのでブログも書きにくいです(苦笑)

そういった状況が開幕直後からずっと続いているわけですから、布部監督の手腕には疑問しかありません。

本気で昇格を狙うのなら、このまま続けることは納得し難いですね。


4−4−2に変え、守備に関しては昨季ベースのものを採用したことによって形は整えられました。

とは言えこれも昨季のDF陣とコーチングスタッフが残っているので難しくはなかったでしょう。裏付けるように新加入のボランチ陣の守備は怪しげですし。

守備面では徐々に前線から奪いに行こうとする構えを出してきていますが、スピードに欠ける闘莉王とケヴィンのツートップでは前線の守備がかかりにくく、それでも中盤が突っ込んだりするので簡単に裏を取られるケースも。

カバーリングに長けた下畠が負傷し、中盤の要である吉野が天皇杯での侮辱発言で3試合の出場停止を受けたことによって、チームとしてはより危機感を感じてしまいます。



今季の目標はどこへ


さて今回の最後に、前半戦も終えたことですし今季の目標を考えてみます。


シーズン前は新加入の選手も多いことですし、新監督でもあるので、前半戦にどこまで上げてこられるかで昇格どうこうを考えるべきだと思っていました。

で、ここまで21試合を終えて率直なところを言うと、今季は「残留争いに巻き込まれないこと」が第一目標で、最低限は「降格しないこと」となるでしょう。

今のところは降格圏と勝ち点差が開いていますし、昇格プレーオフ圏内ともそこまで離れてはいません。

しかし上記してきたようにチームの方向性はあやふやで、クオリティも大して上がっていません。

選手個々のフィジカル能力を前面に出せばそれなりに勝ち点は拾えそうですが・・・。

そうなると個々のコンディションをどれだけ保てるかが勝負ですが、今のところは上手く行ってませんし、そうなると苦しいのは確かで・・・。

残留争いという意味では、直接のライバルになる下位チームに勝ち点を与えていないことは評価できるかもしれませんが、評価と言っていいのかどうか・・・。


今季は既に人件費高騰で赤字確定のようですし、監督交代に踏み切りにくい状況もありそうです。

野口強化部長なり小島スカウトなり、社長に「候補の中でダントツ」とまで言わせたくらいですから、呼んだ人のプライドも出てくるでしょうし。しょうもないプライドですけど。


となると、開幕前にも少し書いた のですが、今季は若手路線にシフトするためのアリバイ作りの一年と考えるしかないのかもしれません。

今季の第一目標が何か、ということは考えておかないといけないのでしょうし。来季どうするのか、ってところもあるんですけど。

そうなると今季の残り試合をどういうテンションで見ればいいのか悩ましく、忍耐を強いられることになるわけですが・・・。


シーズン後半戦、京都はどういう動きを見せるでしょうか。


後半戦のブログはその展開次第で考えます(苦笑)



―2017シーズン通算記録―
7勝7分7敗 勝ち点28
27得点 26失点
今節終了時点での順位:15位

【ゴール】

8点:闘莉王

5点:ケヴィン・オリス、小屋松

2点:仙頭

1点:望月、岩崎、大黒、本多、伊東、吉野、イ・ヨンジェ

【アシスト】

3アシスト:ケヴィン・オリス、岩崎、石櫃

2アシスト:本多、エスクデロ

1アシスト:イ・ヨンジェ、大野、湯澤、ハ・ソンミン、吉野、伊東、闘莉王、小屋松

【累積警告】

3枚:吉野、染谷、闘莉王、高橋、石櫃

2枚:仙頭、望月、ケヴィン・オリス、ハ・ソンミン

1枚:エスクデロ、高橋、ヨンジェ、大野、湯澤、菅野、小屋松、伊東、下畠、岩崎


*ケヴィン・オリスは一発退場による出場停止が1回アリ

*吉野は天皇杯での出場停止(3試合)をリーグ戦で消化