看取り期一週目➀ 母の元へ毎日通う | それでも実家は売れました。 〜施設に入所した親の家の片付けと見守り介護日記〜

それでも実家は売れました。 〜施設に入所した親の家の片付けと見守り介護日記〜

片道6時間の実家に暮らす母を近くに呼び寄せることになったのは、息子の小学校入学の一か月前。ドタバタの引越しから施設入所、物と思い出がいっぱいのまま空き家になった親の家の片付け。たった1人で270kmの道のりを何度も通い、家族の歴史と初めて向き合います。 

さあ、いよいよ 

母に毎日会いに行く日々の始まりです。

 

 

毎日母の部屋に通うのは 

3年半前の 2019年4月、 

母をこちらに呼び寄せたとき以来でした。 ↓

 

 こんな時もあったなー

 

 

7月の初め 小四息子の小学校では

個人懇談が始まり

午前中でサッサと下校してきます。

 

 

私は朝バタバタと息子を

学校へ送り出した後

 

下校までの時間を

母の施設で過ごすようにしました。

(個人懇談も旦那に押し付ける w)

 

 

 

施設に行くと 受付さんから

 

「おはようございます。おつかれさまです」

 

とまるでスタッフさんの一員のように

普通に声をかけられます。

 

(思い返すと、あえてこの時期も

フツーに接してくれてた気がします)

 

 

 

検温し、入館記録を記入している間に

サ責さんが中から出てきて

 

昨晩から今朝の母の様子を

細かく教えてくれました。

 

 

 

(サ責さん)

 「昨日の夕食は娘さんが持ってこられた

 『ゆかり』と『梅ペースト』を

 お母さまにお見せして

 どちらがいいですか?とお聞きしたら

 『ゆかり』を選ばれたんですよ

 

 『ゆかり』の中に入ってる

 大きめのシソのかたまりみたいなのが

 飲み込みにくかったみたいで

 よけてらっしゃいましたけど」

 

 

 

(私)

 「食事ってどのくらい食べれてるんでしょう?」

 

 

 

(サ責さん)

 「ごはんとおかず両方とも

 1割くらいですね、、

 スプーンに二口づつくらいです」

 

 「あっ、

 飲み物は『カルピス』と『りんご』を

 お見せしたら『りんごジュース』の方を

 選ばれて、、

 1/3くらいでしょうかね」

 

 

 

(私)

 「そうですか、、

 今日はこんなん買ってきてみました。

 (袋の中身を見せる)

 また部屋の冷蔵庫に入れておきますね」

 

 

(サ責さん)

「わかりました。

またお食事の時にお出ししてみますね」

 

 

私は スーパーへ買い物へ行くと

母が少しでも

食べられるもの・飲めるものがないか

探すことが日課になっていました。

 

 

 「この 『つぶらなカボス ジュース』

 昔お母ちゃんが宅配で頼んでたやつだ」

 

 

 「おかゆに混ぜるんやったら

 『ゆかり』が合うかな、

 それとも『のりの佃煮』かな」

 

 

そんなふうに考えながら

母にちょっとした

おみやげを探すことが

私自身の楽しみになっていました。

 

 

 

母の部屋を訪問すると

母はまだ朝ごはんを食べている途中

 

 

邪魔にならないよう

入口のところで突っ立ったまま

遠目に母の様子を見ます。

 

 

あんなに食べることが

大好きだった母が

首を横に激しく振りながら

一口ひとくちをやっと飲み込んでいる、、

 

 

 

「もう一口がんばりましょうか」

 

 

そうやさしく声をかけるスタッフさん

 

 

 

母が実際に

食事介助をしてもらっているのを

見るのはその時が初めてで、

 

「聞く」のと「見る」のとでは

私の中の衝撃に大きな差がありました。

 

 

 

そう、

母にとって「食べること」は

 

もう

「がんばらないとできない辛いこと」に

なっていました。

 

食べたいものを食べたいだけ、、

でも 食べたいものが全然見つからないよ

 

 

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