NHK響 定期演奏会 ルイージのR.シュトラウス・プロ 2023-09-09 NHKホール | sakagumoのブログ

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NHK交響楽団 定期演奏会(Aプロ)

音符R. シュトラウス/ 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
音符R. シュトラウス/ブルレスケ ニ短調
音符R. シュトラウス/交響的幻想曲「イタリアから」作品16
指揮 : ファビオ・ルイージ
ピアノ : マルティン・ヘルムヒェン

 

N響2023-2024の新シーズン開幕。後半の「イタリアから」が会心の演奏でいい幕開けになったのではないでしょうか。

 

ルイージが首席指揮者としての2シーズン目。個人的には首席になってからベストな公演だと感じました(とくに後半)。

 

オール、リヒャルト・シュトラウス。

最初のティルは、N響らしく全体でのアンサンブルが響きに厚みがあって聞きごたえ十分なのですが、ソロがどうも。。

「さすが!!」と思わせるソロを聴かせてもらいたいなぁと思いました。

 

2曲目のブルレスケは「ピアノとティンパニのための協奏曲」みたいで、ピアノはさることながら、ティンパニも中々に活躍します。20分弱ほど。

 

やたら技巧的に難しそうなピアノ。ヘルムヒェンは鮮やかに弾き切っていましたが、作品がどうにも映えず、この点は今回も払拭できませんでした。

 

ソリスト・アンコールはシューベルトの「楽興の時」第3番。チャーミングな演奏で良かったです。

 

後半の交響的幻想曲「イタリアから」は実演で聴く機会が少ないです。個人的に出向いたコンサートの記録を見ると、なんと1999年に鎌倉芸術館で、サヴァリッシュ指揮のN響で聴いて以来でした。

 

この時もティルが一緒に組まれ、間に松崎裕さんのホルンでの2番の協奏曲が演奏されていました。松崎さんのホルンが素晴らしかった記憶は残っていますが、あとは全く覚えていない笑い泣き

 

若きシュトラウスがイタリア訪問の印象を作品にしたためたこの作品。明るく、輝かしく、一部後年の作品群の響きも聞こえるなど、なかなかに聞きごたえがあります。

 

全4楽章の終楽章は「フニクリ・フニクラ」で大いに盛り上がりますが、日の出の太陽が海にキラキラと光るような第1楽章など聴いていると本当に若々しく気持ちがいいです。きょうは聴きながら、シュトラウス晩年の「4つの最後の歌」での「夕映え」のことなんかも考えに浮かんで、感慨深かったです。

 

スケルツォのような第2楽章でのダイナミックな演奏、幻想的な緩徐楽章である第3楽章でのチェロの合奏の美しさ。

 

ルイージ/N響、渾身の演奏だったと思います。やはりルイージはサヴァリッシュの路線を行っているのだなと(それならやはりオペラ全曲を…と期待してしまうのですが)。