未来(近藤今日子)は、とりあえず35年前の今をウォッチしてみる事にした。

不思議に思ったのは、周りのほとんどの人が小さな携帯端末を見ている事だった。未来の時代は携帯端末は10〜14インチがほとんどであり、折り畳めば名刺サイズになる。

電話機能は本体にあるが、ほとんどの人は指輪やネックレス、時計、メガネなどのアクセサリーで通話ができる。

中には口の動きを自動で検証してくれる端末もあり、電話相手の話を字幕にしてくれるので自由に会話できる。

もちろん声が聞きたい場合は、イヤホンで聞くことが出来るし、口パクで話した声も普段話している声に自動で変えてくれるのでラインやツイッターなどに投稿するのも指で打つことはほとんどない。

更に驚いたのは紙の雑誌が自由に読めることだ。出版社は業種としては出版となっているが紙に印刷することはほとんど無くなっており、紙を使った書籍はマニア向けに出版されることはあるが、かなり高額になっている。

紙の雑誌を久しぶりに手にして読みやすいと未来は感じていた。紙の本は環境問題から新書版や学術書を除いて出版されない。

図書館は著作権を購入し、閲覧権を利用してもらう形に変わっている。2035年以降は紙の書籍は殆ど目にすることはない。

平成の時代に流行ったらしい古本を扱う店舗があり、かつてそのような業態が急に増え、消えて行ったと大学の授業で習ったが、その過去の時代に自分がいる事にワクワクしている未来(近藤今日子)だった。

続く