おかげ様で、公演は無事に終了いたしました。

ご来場、ありがとうございました。

 

本番まで一週間を切りました。

予約状況は、以下の通りです。

 

9月25日(月)午後7時開演 まだ大丈夫です

9月26日(火)午後3時開演 売り切れ間近

       午後7時開演 おすすめ!

 

どの回も、まだ大丈夫ですが、

26日の夜の回が、おすすめ!

つまり、26日の夜に来ていただけますと、とても助かります。

 

上演時間は

1時間20分

を予定しております。

途中休憩はございません。

日本海沿岸の小さな町が舞台という設定が多い清水邦夫作品には、スキー帽をかぶった男とか、角巻のおばさんなど、いかにも冬らしい姿の人物が登場します。今回の作品の設定は冬ではありませんが、スキー帽をかぶった人物は登場します。さて、それは誰でしょう。

登場人物のトオルは、大学生で、棒高跳び(ポール・ヴォルト)の選手。この棒高跳びの選手という設定は、先行作品があります。1971年に清水邦夫が脚本を書き、田原総一朗と共同監督した映画「あらかじめ失われた恋人たちよ」の主人公(演じたのは石橋蓮司)が、元棒高跳び選手という設定になっています。清水邦夫は、英語のポール・ヴォルトという言い方にもこだわりがあるようです。

岸田今日子さんが、初めて清水邦夫作品に出演されたのは、1978年の木冬社公演「火のようにさみしい姉がいて」で、その後、1980年の「あの、愛の一群だち」、1981年の「あらかじめ失われた恋人たちよー劇篇ー」と木冬社に3本出演され、1985年演劇集団円の「救いの猫ロリータはいま……」となります。残念ながら、その後、清水邦夫作品には出演されていません。

チラシの裏面に表記されている台詞は、ヘッセの「信心」という詩からの引用です。翻訳が違いますが、全体は以下のような作品です。

 

信心

人間の求めるものは

畢竟 血と罪と殺戮だ

自然を見つけたものだけ そのものにだけ

すべての土地は聖なる故郷となり

すべての人は同胞となる

 

世界のいずこにも

風は吹き 水は落ちている

いたることろに

青い空気と水晶のような海がある

地平線にはほのかな金色の雲

なごやかな月

森の中の獣の叫び 長くのびた海岸線

小鳥のさえずり 山 白樺 岩間の小道

これこそは私の宝 私の心の財産

安心して憩える魂の慰めだ

 

他人の罪で罪を測るな

自然の無限の忍耐とくらべて

君と君の歩みを測れ

自然は君をいっしょに運んでいく

自然を君の家とせよ

そうすれば夕も朝も

父の家で安全に守られているのだ

 

清水邦夫作品は、台詞やタイトルに、いろいろな作家の詩の一部が引用されています。この作品でも、三好達治やヘルマン・ヘッセの詩の引用があります。その中の一つ、三好達治の「鴉」という詩の一部を紹介します。どのように使われるのか、お楽しみに。

 

風の早い曇り空に太陽のありかも解らない日の

人けない一筋の道の上に

私は涯しない野原をさまよっていた

風は四方の地平から私を呼び

私の袖を捉え裾をめくり

そしてまたそのすさまじい叫び声をどこかへ消してしまう

(中略)

風が吹いていた

その風に秋が木葉をまくように私は言葉を撒いていた

つめたいものがしきりに頬を流れていた

「ロリータ」は、ウラジミール・ナボコフの少女性愛者を描いた小説で、映画化もされています。というわけで、ロリータは美少女の代名詞のように使われたりします。しかし、今回の作品のロリータはこの作品とは全く関係はありません。ある物の名前なのですが、さて、何でしょう……