私たちは、過去の出来事をすべて記憶しているわけではありません。だけれども、誰かの言動に触れてよみがえる記憶があります。

そしてその記憶には、強い感情が伴っているはずです。その時の記憶がよみがえると、喜びや悲しみや怒り‥などの感情が、遠い過去の出来事なのに、今実際に体験しているかのように再現される。

いちばん多いのは、子ども時代に親から受けた言動に対して、凄く辛い思いをした傷つきの感情ではないでしょうか。

50代や６０代になっても、もうそのことは乗り越えたと思っていても、子ども時代に体験したのと同じような、親の暴言に遭遇したとき・・・。

大人としての理性など吹き飛んでしまう。そして、古傷が痛む。多くの人は、自分たちが乗り越えてきた個々の方法で乗り越えていきますが、その時は一人で泣きます。自己憐憫の涙かもしれません。

最近は、誰でもがSNSでプライベートなことも発信するようになってきています。そのせいか、たまたま、２件の嘆きを目にしました。

１件は、恨みつらみのオンパレード。１件は、親の気持ちも分かるけれど、自分のことをこんなふうに思っていたんだと再確認した辛さに耐えきれないでの発信。

前者は、責任を相手に一方的に擦り付けて報復の思いが感じられるもの。後者は、乗り越えてきたと思った自分の生き方を内省する成長への意識が高いもの。

この両方を読んでみて、私も古傷を持っている身なので、いろいろと感じるところがありました。

もちろん、私の乗り越え方と上記２件の乗り越え方は異なります。おそらく、１００件あれば１００様の乗り越えようがあるかと思います。

いずれにしても、他者の言動によって引き起こされる感情や怒りは、精神的な負担となります。

困難な状況の中で、心理的な健康を保っていくためのいくつかのアプローチはあります。SNSに投稿された方も、そのアプローチの中のどれかを選択されているようですから、一時の嘆きで終わってくれればと願うばかりです。

ただ、自分の感情を受容し自分自身を守り、成長するためのステップを踏んでいくためには、そのことを目標とするご自身の意思が必要だと思いました。

キャリア＆心の相談室　CORE　

URL： https://bottiriko.webu.jp/

　💕　なかなかに難しい問題だと思います。

　　　　自分でも気づいていない思いがありますし、

　　　自分の感情だけに焦点を当ててしまいますから。

　　　心理的な健康を保ってより良く成長したい方は、

　　　心理カウンセリングやセラピストの協力を得る

　　　ことも考慮してください。　　　　　　　　　💕