富士ヒル事前解説。

そろそろ富士ヒル。事前の予測と準備。
まず富士ヒルは、サイクルロードレースではない。タイムトライアルです。ココを間違えるといけない。レースに行くのでは無く、個人TTに行くと言うべきだし、その心構えが必要です。

ロードレースは、対他人です。富士ヒルなら相手が10時間で登れるなら、こちらは9時間59分59秒で登れば良い。実際のタイムはどうでも良い訳です。マスドスタートな招待枠ならばですが、そうでない方々は、あくまで個人TTなんです。他人は関係無く自身のベストで走る事が必要です。競う必要性は全くありません。


さて、目下の目標として、ブロンズやシルバーを目指している方々は多い。そこでシルバーやブロンズに限り、どう走るべきか?コース攻略を含め解説したい。

ブロンズは90分切り。って事で、89分をダーゲットタイムに設定。
シルバーは75分切り。って事なので、74分をダーゲットタイムに設定する。

コースは公称の24kmとします。
ブロンズの場合、16.2km/hがAveスピード。
シルバーの場合、19.5km/hがAveスピードとなります。

このスピードを下回らなければ良いと言う事になります。Wが300W出てようが400W出てようが関係無く、そのような数値は全く無駄です。要はこのスピードさえキープ出来れば、体重さえどうでも良い訳です。

このデータを更に実車に落とし込むと、ブロンズの場合。
34×21Tで80ケイデンス時に16.3km/hとなります。

シルバーの場合、34×18T、80ケイデンスで19km/hで若干足りない。34×17T、80ケイデンスで20km/hと大体この辺りのギヤが掛からないと達成は難しいです。

この事からわかるのは、32Tとか30Tとかは要らないって事です。よほどなハイケイデンス(170ケイデンスとか)をキープ出来るならですが、そんなローギヤ入れてシルバー狙いなんてどうかしているとしか言えません。ロー側は、シルバーならリヤは12〜25Tで充分。ブロンズなら28Tをいれるか?です。

トップ側は12Tが欲しい所。特にシルバー狙いならば12Tは必要性か高いです。ブロンズでしっかり踏み切れるなら14Tでも良いと思うので、ジュニアギヤなんて良い選択かと思います。

重量を気にするなら使わない30Tや32Tなど無駄です。潔く入れない事です。入れた時点でシルバーは遠のくと思って良いです。

基本的に、平均ギヤの周辺を厚くすることが、富士ヒルスペシャルとなります。ブロンズならば、34×21T付近。シルバーなら34×18T付近をよりクロスさせることが重要です。このギヤより一枚でも重いギヤに掛かれば、目標タイムに近づき、軽いギヤなら目標は遠のく。基準なギヤからペースを設定します。

斜度が高ければ、当然ながら重いギヤはキツイです。標準ギヤは平均斜度の箇所で掛かっていれば良く、平均斜度より高い斜度なら標準ギヤより軽く、平均斜度より低い斜度なら標準ギヤより重いギヤで良い。斜度に対しギヤの出し入れをすると、走行ペースは平均値になり、平均スピードとなります。
と言うことは、コース攻略はこのギヤの出し入れをどこでするか?になり、実際の走りを見なくても、その通りにギヤを出し入れすると、その走行者のタイムはわかってしまう。故に再現性が高くなる。大抵の場合、マシンを一目見たらどのレベルか?はわかりますが…。

次は、コース攻略編です。