『ニッポンに生きる 在日外国人は今』 共同通信社取材班 ~現代日本の難民事情、そしてスギハラ~ | Bookworm in the Hammock

『ニッポンに生きる 在日外国人は今』 共同通信社取材班 ~現代日本の難民事情、そしてスギハラ~

takeshiです。


東京もクリスマス間近らしい、

冬の冷え込みになってきました・・・


今日は、家の近くの

小さな本屋さんで見つけたかなりの良書、

『ニッポンに生きる 在日外国人は今』 共同通信社取材班(現代人文社)

をご紹介しますビックリマーク

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本書には、30名近い日本に暮らしている

外国人が登場します。


日ごろ外国人をクライアントとして仕事をしているtakeshiにとっても、

なかなか興味深い外国人達が沢山登場しています。


・死線をさまよった後に難民として来日しその後帰化した元カンボジア人男性、


・尖閣諸島事件の折に留学生として在留していた中国人女性、


・日本人夫のDVからようやく逃れたフィリピン人女性、


・日本人との接点がないために滞日20年でありながら日本語がおぼつかないペルー人男性、


・日本人夫と結婚した後に以前働いていた工場を提訴した元実習生の中国人女性、


・不法滞在歴22年のパキスタン人、


・政府の人権侵害を告発する記事を書き本国を追われ日本で難民認定を受けたものの仕事が無く

 生活保護を受給しているアフリカ人ジャーナリスト などです。



また、外国人だけでなく、フィリピン旅行途上の航空機内で日本人ブローカーに

偽装結婚を持ちかけられて結婚し、その女性の借金を背負って債務整理した日本人男性など、

在日外国人の周辺に生きる日本人も取材しています。


特に、takeshiは難民認定について不勉強であったため、登場する5名の難民や

難民申請者をとりまく現状には愕然としました。


日本は緒方貞子さんが国連難民高等弁務官を務めていらっしゃったこともあり、

難民にはそれなりに理解のある国だと思い込んでいたのですが、

現実はそうでもないようです。


本国で政治的な迫害を受けている人たちにとって、

日本の難民認定やビザの入手は、命にかかわる問題です。


久しぶりに、第二次世界大戦中、日本外務省の訓令に背いてビザを発給し、

6000名のユダヤ人の命を救ったとされる杉原千畝さんの業績を思い返しました。





それではまた!