「困った生徒」の物語 | ブックスタマ社長の自腹読書日記

「困った生徒」の物語

NHKクローズアップ現代などで取り上げられた、

 

都立秋留台高校の元校長、磯村元信さんの新刊です。

 

昨年出版された『さらば学力神話』の続編ですが、

 

今回の本は、生徒一人ひとり、そして生徒に向き合う

 

先生たちにスポットをあてています。

 

経済格差が学力格差につながる今の時代、

 

フラスコの形のように、これまで「中流」と思っていた層は、

 

下へ下へと大きく広がっていき、

 

トップ層との差はますます拡大していきます。

 

家庭にも学校にも居場所がなく、

 

追い詰められた生徒たち。

 

その生徒を救おうとする先生たちの努力もむなしく、

 

退学してしまう生徒も少なくありません。

 

しかし、それでその生徒の人生が終わってしまうかと言えば

 

そうではありません。

 

誰かがあきらめずに声をかけつづけていけば、

 

必ずそれは通じる、と思わせてくれる本でした。