垣谷美雨 新潮文庫 2019
STORY:
28歳独身の娘・友美はやりがいのない仕事に神経をすり減らしている様子。友人の子供が次々結婚することになり、このままではまずいと親婚活に参加することにした千賀子だったが…。
感想:
図書館が休館になり、予約の本が入って受け取りに行こうと思った矢先だったため、ずっと受け取ることができず、ようやく再開して受け取ったものの、子供の学校も始まったり忙しく、全然読むことができず、結局1ヶ月ぐらいかかってようやく読み終わった…。
面白いけれど、私はすでにこういう時期を通り過ぎたので、親婚活の内情とかを興味深く読んだ感じかな。
でも、28歳で婚活したら、若いからちやほやされそうな気がする。それなのに、初めての親婚活ではけんもほろろみたいな感じで…。
写真だとか経歴とか色々あるのかもしれないけど、やはり見合い系は条件をつい気にしてしまうし、若ければ若いほど、年が離れた人からのオファーが多いというか…。でも、そんなに年の離れた人とわざわざ見合いして結婚したくないとも思うだろうしで、なかなかぴったりした人には巡り合わないのかも…。
婚活も就活も…断られれば、自分を全否定されたような気持ちになるだろうし、結局のところ、当たって砕けろ的にどんどん活動をして、それでダメなら、もう一生あきらめて一人で生きていこうとか思うような開き直りみたいなのが必要な気がするんだな。
でも、結婚がゴールじゃないしね。この小説の中でも、周りの人が結構離婚していたり…。
結婚が決まった=ハッピー!というわけじゃないっていう。
結婚後も、今は色々あるからね。
特に見合いで条件で…となった時に、その条件が崩れたときに愛があるかないかで、その後が決まるのかも…。
垣谷美雨の小説は、最近の実情を見せてくれつつ、色々ひねられている感じで、どれもハズレがないように思う。