六番目の小夜子 | Book Review’S ~本は成長の糧~

六番目の小夜子

六番目の小夜子 六番目の小夜子
恩田 陸

新潮社 2001-01
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おすすめ平均

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★★★★★★★★☆☆

社会人になってからはアマゾンで本を売ることを控えているのですが、出品したままの本が売れてしまったので、慌てて読むことになりました。気付けば、恩田陸さんの作品もかなり読んできています。まだまだ購入済で読んでいない作品があるので、早く読まないと。

まずは、簡単な感想を。個人的にですが、ホラーではありませんでした。ミステリにもなりきれていないような。作品としては「夜のピクニック」に近いんだけど、少し物足りないような読後感でした。嫌いではないんですけどね。読んだタイミングが悪かったようです。すっかり乙一ファンになってしまったので、同じような路線だと、驚きや恐怖に対する要求が高くなっていまっているようです(苦笑)

それでもデビュー作としては非常に良い作品だと思います。恩田陸さんの作品の好きなところは「雰囲気」を作り出して、読者に伝えるのが非常に上手なところです。これは、学園祭での「サヨコ」の出し物の時がやはり一番良かったです。心理的な表現が非常に巧みだなぁ、といつも感動しています。

ただ、もうひとつ恩田陸さんの好きなところである登場人物の心情表現が少し物足りない感じでした。最後の沙世子の心境を描いている箇所は好きなのですが、全体的に登場人物と距離がある書かれ方をしている感じでちょっと残念でした。

ある人物の真意については最後まで明確に解決させなかったことは、読み手の想像力をふくらませてくれて非常に良いと思いましたが、8割・9割ぐらいまで説明されていたのも残念。なんて生意気なことを言いながらも結局、僕は考えることをめんどくさがるので、わからないならわからないで不満を持つのでしょうが(汗)

あんまり良い感想を書いていませんが、時間を忘れてさーっと読み進んでしまいました。それだけ読みやすかった、ぐっと惹き付けられるものがあったからだと思います。

この作品はさわやかにしたいのか、気持ち悪くしたいのか、スタンスが明確になっていなかったような気がするのですが、恩田陸さんのすごいところはそれでもひとつの作品としてまとめてしまっちゃうところだと思います。

個人的には、「常野物語」がやっぱり好きです。「ユージニア」のような気持ち悪さも嫌いじゃないかも。小説の好みの幅が最近広がってきているので、楽しみが増えて嬉しいです。

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