つくね乱蔵「恐怖箱 厭獄」
日常から気づけば足を踏み外し、ズブズブと底なし沼に飲み込まれていくような怪談集。とりかえしのつかない恐怖はまさに厭怖だろう。
お気に入りわや下記に。
新しい家族 ラスト一行にゾクリ。
早く探して 悲しみしかない…登山計画書は出そう!
仕事熱心 真面目だからこそ、なのだろうか。知らないって怖い。
仮眠室 いい人そうでいて意外と黒い(身を守るためには仕方ないが…)。
黴猿 どんなに禍々しい姿なのか…。
鎧武者 由来がわからないだけに、対処のしようもない恐怖。
生肉 怪異そのものより、その存在が周知のものとして日常に溶け込むことこそが、真に恐ろしいのかもしれない。