空港で会話がなされた瞬間、その計画は始まったーーー
◇そしてミランダを殺す◇ -The Kind Worth Killing-
ピーター・スワンソン 務台夏子 訳
ある日、ヒースロー空港のバーで、離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに声をかけられる。彼は酔った勢いで、1週間前に妻のミランダの浮気を知ったことを話し、冗談半分で「妻を殺したい」と漏らす。話を聞いたリリーは、ミランダは殺されて当然と断じ、殺人を正当化する独自の理論を展開してテッドの妻殺害への協力を申し出る。だがふたりの殺人計画が具体化され、決行の日が近づいたとき、予想外の事件が起こり……。4人の男女のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の攻防が語られるスリリングな快作!
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アメリカの実業家テッドは妻ミランダがメイン州〈ケネウィック・イン〉に建てる家の工事業者と浮気していることを知ってしまう。そんなくさくさした気持ちで飲んでいた彼はヒースロー空港のバーで相席した美女、リリーに冗談まじりに「妻を殺したい」と打ち明ける。
高名な作家である父の不祥事の後始末に追われたリリーはヒースロー空港でとある男と出会う。その男は「妻を殺したい」と言った。リリーはそれに共感し、殺人を正当化する自論を演説して殺人計画の協力を申し出る。彼女にはその理由があった。今までもそうだった。「今回」もうまくいく筈だった。
……「計画」をたてていたのは、2人だけでは無かったのだーーー
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「そしてミランダを殺す」です(・∀・)
帰省するのに読む本が無くて本屋でむんず、と引っ掴んだ1冊です。次も同作者によるファーストネーム・クライム・サスペンス(星燈命名)です。
1章ごとに語り手が変わり、「殺す者」「殺される者」が逆転し、「追う者」「追われる者」が変化します。
というかどいつもこいつも利己的な人間しかいない。まともなのはジェイムズ刑事だ。
……とはいえ、このブログで1000冊以上も読んでそこそこミステリーを読んでいるわたしは驚きこそはしましたがあらかた予想がついてしまいました……なんか虚しい。
よって起こってしまったその後の方が面白いです。予想外の言動、どんどん崩れていく計画、次第に増えていく疑いの目………最後の最後にリリーの気持ちが分かりましたよ。自分でも同じ気持ちになるわ……つまりそういうことです。
「そしてミランダを殺す」でした(・∀・)/
半年間、部屋を交換した。そしたら次の日死体が……(*^o^*)