《赤い輪》の下にて犯罪。
◇赤い輪◇ -Le Cercle Rouge-
モーリス・ルブラン 榊原晃三訳
手の甲に〈赤い輪〉が現れる者は犯罪者となるーーーこの呪われた宿命を持つ男ジムは、自らと息子を殺して家系を絶やした。
しかし、若い法医学者マックス=レイヤーは車窓にかかった女性の白い手に〈赤い輪〉を見た。レイマーの追及に善意の令嬢トラビスの苦悩は深まる。宿命のしるし〈赤い輪〉の謎はなにか?
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「赤い輪」です(・∀・)
先週、めでたく(?)怪盗紳士アルセーヌ*ルパンシリーズが終了しましたので今週からはノン・シリーズ(っていいのか微妙ですが)をお送りします。
ムッシュー・ルブランはアルセーヌと出会う(=作る)前は心理小説を書いていたそうですが、それらはかなしいかな、日本では翻訳されていません。
なのでノン・シリーズの中では本書が翻訳トップバッターということになります(°∀°)b
それでは「赤い輪」(・v・)!
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監獄に収容されている男ジムは恐れていることがありました。
それは自分が犯罪者の遺伝を引き継いでいること。実はジムの家系の何人かはあるしるしを持っていました。
〈赤い輪〉、を。
ジムは呪われた〈赤い輪〉をこの世から消すために息子を殺し、自分も命を断ちました。こうして〈赤い輪〉はこの世から消え去ったのです。
ーーーそれで終わりじゃなかった。
〈赤い輪〉を研究していた法医学者マックス=レイヤー。彼はある日車から出る女の腕にあの〈赤い輪〉を見たのだ!
どういうことだ? 〈赤い輪〉の血統はジムと息子の死で絶えたはず。まさかその生き残りが? それともそれ以外にも血統が!? 混乱するレイヤー。
それと前後して高利貸しの借用書紛失から始まった、数々の窃盗に女と〈赤い輪〉がつきまとうーーー
果たしてその女の正体は、〈赤い輪〉の真実は!?
感想☟
えっ! どうなる、どうなる!?
や、なんていうかスリル満点でした!
〈赤い輪〉の秘密、レイヤーの冒険、女の冒険、登場人物の冒険が安心安全のジェット・コースターのようにスピーディーに、しかし安心して読めました(°∀°)b
や、女がかっこいい。←
この女のかっこよさが、勇気が、真意が胸を打ちます。
「赤い輪」でした(・∀・)/
来週は「三つの目」を紹介します(*^o^*)/~