夫の不倫が はじまったのは
長女を妊娠した頃 なので
もう 30年近く前のことになる



夫は まめで優しい というと
聞こえは 良いが
執着が 強く 
人に嫌われたくない人 なのだろう

夫は 女に執着し
女は 思い上がり 夫に期待し

不倫が 一旦始まると
いつまでも 終わりの見えない関係が
ダラダラと続いてしまうのだ



私が 
結婚前や 不倫を知る前に 見ていた
誠実で優しく
あまり 欠点のない夫を
女は 見せられていたのだろうが
それは 見せかけの姿に過ぎない


夫は 誠実で優しい と思われたい人

そして
甘ったれで  弱くて  狡く  
ゲスで 非情で 短気で 自分勝手で 
傲慢で  独善的で  傍若無人で
本当は 劣等感のかたまり…


そうは 見えないというだけで
夫は しでかしたことも酷ければ
中身もかなり ヤバい奴 である





… けれども
程度の差は あれど

人間なんて 
誰しも そんなものだろう




結婚する というということは
お互いの 真の姿と向き合う
ということなのではないだろうか




夫は 他人である女の前では
簡単に 立派な自分でいられ
そこで自信を得ていたの
かもしれない


しかし 

不倫で 刹那的に
自信を得たところで

結局は 自信どころか 
どんどん
自己否定感が 強くなって
いくものではないのか




誇れない
ズルい自分で 生きていくことは
耐え難いことでもあったのだろう


夫が 女に
まめで 優しかった のは

結局 自分の為 だったのだと思う