
会場:青山劇場
日時:2012年8月28日(火) 18時15分開演
座席:2階C列19番
プロデューサー:キャメロン・マッキントッシュ
音楽:クロード=ミッシェル・シェーンベルク
作詞:リチャード・モルトビー,ジュニア/アラン・ブーブリル
演出:ローレンス・コナー
<CAST>
()内は役替わりキャスト
エンジニア / 市村 正親
キム / 笹本 玲奈 (知念 里奈、新妻 聖子)
クリス / 山崎 育三郎 (原田 優一)
ジョン / 岡 幸二郎 (上原 理生)
エレン / 木村 花代
トゥイ / 泉見 洋平
ジジ / 池谷 祐子
タム / 加藤 憲史郎 (荒川 槙、寺崎杏珠)
<STORY>
物語は陥落直前のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)。
フランス系ベトナム人― 通称エンジニア(市村正親)が経営するキャバレーでアメリカ兵クリス(山崎育三郎)と、ベトナム人の少女・キム(笹本玲奈)が出会う。
この戦争に大きな疑問を持つクリスと、戦禍ですべてを失い、生きるすべを求めてこの店に働きに出た17歳のキム…。二人は惹かれ合い、恋に落ちた。
お互いに永遠の愛を誓いながらも、サイゴン陥落の混乱の中、米兵救出のヘリコプターの轟音は無情にも二人を引き裂いていく。
時は過ぎエンジニアと共に国境を越えてバンコクに逃れたキムは、クリスがいつの日か迎えに来てくれると信じながら懸命に生きる。キムの中に宿った新しい命、彼との子・タム(加藤憲史郎)を人知れず育てながら。
キムにとっては、今はタムだけが唯一の希望、そして生きる力だった。
それをも知らず、ベトナム戦争のPTSD(後遺症)に苦しみながら連夜悪夢にうなされるクリス。やがて彼は、そんな死の苦しみから救い出してくれたエレン(木村花代)と結婚する。
ところがある日、彼は戦友のジョン(岡幸二郎)から、キムが生きていること、そしてキムと彼の子供の存在を聞かされる。愕然とするクリス。
キムとクリスの運命の糸をあやつりながら、したたかに「アメリカン・ドリーム」を追い求めるエンジニア。キムに会うために、バンコクを訪れるクリスとエレン、そしてジョン。
キムの最後の願いは、タムをアメリカに渡らせ、希望と夢に満ちた未来を作ってあげること。その為に、キムは自らの運命をかける。クリスの到着を待ちわびるキム。
そして……。(公式HP より)
<感想>
基本的に明るいストーリーが好きな私。
ミス・サイゴンはものすごーく暗そうだったのでなんとなく食指が動かず、
今まで見ずにいたのですが・・・(ちなみに同じ理由でレミゼも未見・・・)。
でも今回、ロミジュリでロミオが好評だった山崎育三郎くんを
ロミジュリでは見ることができなかったので(2回とも城田優くんロミオだった)
生いっくんを拝みたい!と、いうことで行ってきました。
開演が6時15分からと微妙!
会社を定時の5時半にダッシュで出て、なんとか開演には間に合いました。
ちゃっかりロビーでパンも食べました。
待ち時間なくて、逆によかったかもw
今回のミス・サイゴンは今まで帝劇でやっていたものとは演出を変え、
よりリアルになっているとのこと。
私はミス・サイゴン自体が初見なので、前演出とは比べられないけれど
戦争の悲惨さが本当にリアルに描かれていて切なくなりました。
ヒロインのキムが、本当に救われなくて・・・
ストーリーや曲はエリザやロミジュリの方が断然好きですが、
とにかく出演者がみんな本当にうまくて、
ミス・サイゴンがこんなにもミュージカルファンに愛されているのはソコかなと。
曲が全て本当に難しくて(一回聴いただけじゃ覚えられん・・・)、
あれを歌いこなせるって相当だもん。
帝劇では本物のヘリコプターが使われていたそうですが、
(だから帝劇以外ではできなかったらしい)
今回ヘリコプターはCGに。
でも全然違和感なく、うまく取り入れられていました。
っていうか、むしろ「すごい!」と思いました。
さて、出演者個別の感想を。。
エンジニア役は、世界一のエンジニアと言われる市村正親さん。
さすが!素晴らしい!!
市村さんの舞台は今までも何度か拝見しているけれど、
このエンジニアがハマり役だと言われているのがよく分かります。
もともと歌がうまいわけではないのだけど(本人も悪声と認めているらしい)
引きこまれる演技力・パワー・バイタリティ。
御歳63歳とは思えません・・・!!!
ただ・・・今までのエンジニアは他の俳優と交互出演だったのに、
なぜか今回は市村さんだけ。
体力的に大丈夫かと、ちょっと心配になってしまう。。。。。
個人的には、過去に演じられていた中で筧利夫さんのエンジニアに興味あります。
筧さんの舞台も何度か拝見していて、
市村さんと同じく歌が特別うまいというイメージはないんだけど、
あのパワフルさ、演技力は素晴らしいですもんね~。
私が観たキム役は笹本玲奈ちゃん。
ミス・サイゴンのキムと言えば本田美奈子.さんが有名ですよね。
彼女のキム、見てみたかったなぁ・・・
・・・でも!!!
笹本キムも本当に素敵でした(=⌒▽⌒=)。
実は、もともとは新妻聖子さんのキムが観たかったんです。
でも新妻キム×山崎クリスの組み合わせがほとんどなくて
じゃぁ笹本キムで・・・となったのだけど、予想を上回る笹本キムの歌声に感動!!!
新妻キムを観ていないので比べることはできないけれど、
笹本キムがとても素晴らしかったので、彼女を観られてよかったです。
クリスと幸せな日々の時のキムは可愛く、
タムと2人で強く生きている時のキムは力強く、
クリスが結婚していると知った時のキムは切なく、
死を決意してタムに別れを告げるキムは母の愛に満ちていて、
本当に素晴らしいキムでした。
新妻キムと知念キムも、ぜひ観てみたいなぁ。
それぞれ違う、でも全員素晴らしいキムなんだろうと思うので。
今回の目的、クリス役の山崎育三郎くん。
なんていうか・・・あんまり目立たなかった。。。
っていうか、クリスが酷い男だから、いいイメージ残ってないしーっ!
キムもエレンも可哀想。。。
初めて聴くいっくんの歌声は悪くなかったけれど、
彼にはロミオのようなキラキラで初々しい役の方が似合ってるかと。
ジョン役の岡幸二郎さん。素晴らしく安定。
歌声は言うことありません。
ただ、クリス役のいっくんと見た目年齢があまりに違いすぎて、
なんかため口きいてるのが変な感じ・・・(^▽^;)
エレン役の木村花代さん。
この方の歌声も素晴らしいですねー。
玲奈ちゃんの高音ボイスとはまた違った、なめらかな温かい歌声。
育ちのいいお嬢さんって感じがとても合っていました。
トゥイ役の泉見洋平さんも素晴らしかった。
彼も可哀想な人ですよね・・・キムのこと、好きだったんだろうな。
キムにあれだけ拒否られてしまって、切ない気持になりました。
でも、子供を殺そうとしちゃイカン。
とにかく全体的にレベルが高くて、満足な舞台でした。
カテコもスタンディング・オベーションでしたよ!
観に行けて、よかった~。
来年は、食わず嫌いだったレミゼもぜひ行ってみようと思います!
さて、次の観劇は明日!宝塚月組【ロミオとジュリエット】2回目です。
前回はみりおくんロミオでしたが、明日はまさおくんロミオ。楽しみーっ♪
宝塚以外では、次の予定は10/10のNODA・MAP【エッグ】。こちらも楽しみなり。