大貫憲章オフィシャルブログ「BOOBEE」Powered by Ameba
「若葉のころ C/W 小さな恋のメロディ」ザ・ビージーズ 日本グラモフォン DP-1787


 昨日のクラブ・ワイヤーでのLONDON NITEでのぼくのDJの1曲目、オープニング・ナンバーはこの季節に個人的な定番になっているTHE BEE GEESの初期のヒット「若葉のころ」でした。オリジナルのタイトルはまさに「First Of May」で、日本ではこのジャケ写のように、映画の「小さな恋のメロディ」のタイトル曲「メロディ・フェア」とのカップリングでした。オーディションで選ばれたマーク・レスターとトレイシー・ハイドの、本当に可愛い演技とルックスに話題が集まったものです。

 曲の歌詞も素敵で、ラブ・ソングによくあると言えばそうですが、帰らぬ昔の初恋を思い出し、その想いにふける、というような内容です。「まだ小さくて、クリスマス・ツリーが高く見えたあの頃、ぼくらはみんなが遊んでいる時も二人で一緒にいたんだ。でも、何故だか分からないけど、時が過ぎるうちに誰かがぼくらの間に割り込んできたみたい。今、ぼくらは大きくなり、クリスマス・ツリーも小さく見える。きみは今日が何日だなんて聞かないけど、二人の愛は決して失われたりしないんだよ~」

 まぁ、センチメンタルですよね。でも、そういう瞬間や時期が人生に何度かあっても不思議じゃないし、むしろ、そういう感情を抱いたことがない、というのは、ぼくには不幸に思えます。言葉や字面での愛とかではなく、深い心の奥底でいつまでも消えない炎のような感情、です。

 ぼくのDJはクラブでも、あんまり踊るとかいうことは意識しないでやります。ディスコとクラブの大きな違いのひとつがそこにあると思ってますから。ディスコはあくまでダンス専用ですが、クラブはある意味社交場で、サロンで、フリーな空間です。踊るだけではなく、話をしたり、お酒を飲んだり、静かに音楽を聴いてもいいんです。
 
 ぼくは、この29年間、そういう気持ちでいろいろな音楽をかけ続けて来たんです。それは、多分これからも変わりませんね。

 ビージーズは「ディスコ」時代以上に、この初期のきれいなメロディーを歌う頃が大好きです。「ニューヨーク炭坑の悲劇」から「ラン・トゥー・ミー」あたりまでの約5年間。