22年前に読んだイトーヨーカ堂の本が一番最初に「正解」を教えてくれました。
■POSデータは、あくまでも単なる検証の道具である。(データから仮説は生まれない)
イトーヨーカ堂、セブンイレブンが日本でPOS(Point of Saleの略で、販売時点情報管理)導入をして大成功を収めた。そのイトーヨーカ堂・セブンイレブンが言うんです、
「仮説」「実践」「検証」のサイクル。検証は徹底的にする。POSデータは検証するには持って来いの優れた道具。ただし、自店舗で販売した商品のデータでしかない。つまり、小売店にとって極めて重要な「なぜ買わなかったのかがわかるデータ」は一切無い。
それで、あらゆるデータについてはすべてそういうもんだ、と認識しています。
CRM(Customer Relationship Management)に関しても、そんな感じです。詳細な顧客情報(カード会員情報など)と購買履歴から、顧客をいくつかのレベルや階層にセグメントして、より有益な情報を提供し、生涯顧客として長く良い関係性を保っていこうとする中・長期的なマネジメント。Amazonのレコメンド機能(趣向性・類似性の高い商品群を自動的に抽出表示する機能)なんかがいわゆるCRMの真髄ですよね。
旧職場でも「会員カード戦略」「優良顧客戦略」などやりましたが、まあ、あまり費用対効果があるとは言えないし、こういうの止めて、現場でお客さんを前にして細かく改善業務をやって行くほうが、売上は上がるんじゃないか、とずっと考えていました。つまり、データには見えない「買わない理由」を何とか改善しないといけないのに、データから一生懸命仮説作って机上の空論で改善しようなんて、そりゃ20年以上前に伊藤さん鈴木さん(日本の小売業で経常利益ナンバーワン)が「それダメだよ」って言い切ってるんだから、やっぱダメでしょ。
(1)売上、客数がとにかく右肩上がりに伸びている場合・・・データからの仮説は当たる、うまく売上が上がるケースもある。
※伸びてるときは、何やってもだいたい伸びるのさ。
(2)売上、客数がとにかく落ちてきている場合・・・売れない理由、お客さんがなぜ買ってくれないのか、購入データからは答えは無い!
※データ分析はいらん。そんな暇とリソースがあるなら、店頭(現場、前線)に行け。
これらはずっと昔から持論としても考えていましたが、いざ、独立起業して、「やっぱりそうだった」と深く納得しました。なぜ売れないかは、データとにらめっこしても答えは無いです。お客さんをしっかり見ないとね。
うーーーん。
最近、MLBのソーシャルメディア戦略なんかに、めちゃめちゃ興味があります。時代はソーシャル。(時代はパーシャル風に…。)
ガンバろうっと。