普段医学部受験の攻略法を中心に記事を書いてきた。

私自身の経験や同じ医学部の友人や先輩などの意見を参考にこのブログが成立してきた。もちろん彼らは医学部受験ではいわゆる勝ち組にあたる人間になる。それは単純に医学部を合格したからだ。


学生とよばれる期間は常に勉強ができるかどうかによって支配される世界だ。中学受験&高校受験&大学受験においては当然のように学校の成績や模試の成績ですべてを決められてしまう部分がある。

勉強がすべてではないという主張も完全に曲げられてしまうのが現状だ。


大学までの受験戦争はいわゆる少ない椅子を目指して競争する椅子取りゲームの要素があるため、その椅子取りゲームを勝つために様々な戦略や論理が渦巻いている状態だ。つまりこの受験という世界は全て入学試験という試験を通るためだけに構成された世界だ。

もちろん受験本来の目的はそれだ。


しかし、受験世界で勝利をつかんだ(医学部に合格したという事実だけに注目してそう呼んでいるに過ぎないことをわかって欲しい)人間が集まるのが大学だと思う。医療系学部(医学部・歯学部・薬学部・看護学部・・・)は国家試験に合格するためのノウハウを学びに行くため、国家試験は基準点を満たせばだれでも合格できる。だから協力して全員で合格しようという考え方は最近では薄まってきているのが事実だ。


多くの医学部が留年者数を増やしてきている。私立医学部だけだと思われる方も多いかもしれないが、国公立でもかなり増えている。すると、医学部生の心理として留年にならないように生きようとする心理が働く。

留年する人の数はある枠が設定されているから、それに入らないようにすればいいと考える学生は多い。すると一部の優秀な学生を除いて自分より劣等な生徒を探そうとする作業が横行するようになる。


これでは受験よりも劣悪な世界になってしまう。自分の能力を高めるという問題ではなく、相手を蹴落として相手を留年させる。

留年者数を増やすことは学校側においても好都合な話だ。だから学校側はこの流れを止めようとする気はさらさらない。


心理学の中で出てくる集団心理は恐ろしい。人間は集団を形成することで一人では全くできないような行動を集団で可能にしようとする。


このような横行を止めるためにはどうすればいいのか。

昔のようなお互いの学力を上げていく考え方にするためには救世主と呼ばれる人間の存在が必要となる。この救世主という意味は自身の留年どころか人に教えることができるほどの能力値を持ち、かつ人のために努力することができる人間をさす。


このような救世主となるためにはやはり学力が必要となる。

私自身の考えとして勉強は世の中を最低限生きていくための知識にすぎないと考えている。内科の知識が豊富でも、患者さんと接することができないような医師は必要ないし、看護師などと協調できない人も論外だ。


私大医学部の入試ラッシュ時期であるが、学生という媒体で生きている間は学力というものをぜひ武器にして入学試験を突破してほしい。

勉強しかできない医師不適合者に勝つためには勉強しかない。

学生という職業は、保証は手厚いが、拘束された身でもある。


逆に言えば、医師不適合者と呼ばれる人間でも勉強は出来る。

だから、そんなやつを一人でも減らすためにも善良な心を持った皆さんに勝ち抜いてほしい。