政治、意志、文明、歴史、哲学・・・
❝ロシアはもうヨーロッパには戻らない❞(byプーチン)
おはようございます。
今日も暑い一日になりそうですが、昨夜少しく降雨があって地面が濡れているのです。
それゆえ多摩川河川敷の土のグラウンドから土ぼこり砂ぼこりが風で舞い上がらなくなって、それは素晴らしく有り難い恵みなのです。
さて、今朝は伊藤貫氏の「真剣な雑談」なる動画の視聴から始まっているのです。
(1時間25分25秒)
いやいやいや、素晴らしいご論考です。
国際政治を語らせたらおそらく現代日本では第一人者であろうと。
池田信夫氏も政治には素晴らしく造詣が深く、国内政治を語らせたらまずもって第一人者であろうと思われるのですが、こと「国際政治」に限っては伊藤氏に軍配が上がろうかと。
この対談の中で語られていることは、ほとんどがもうすでに過去に語られていることであり、私にとって「こと新しい知見」が得られたということではなかったのですが、それでも何回聴いても深く頷ける話でありまして有意義だったのです。
中でも、冒頭の一節に私は深く深く頷いたのです。
「ロシアはもうヨーロッパに戻らない、戻るつもりはない」という。
それは一人プーチン氏の弁ではなく、ロシア指導層の共通理解になっていると。
(さもありなん・・・)と。
ロシア知識階層は「欧米の堕落」を厳しく追及していると。
アメリカとヨーロッパの文化、文明、様相が、彼らの目から見るなら「価値規範の崩壊」、「哲学の喪失」、「家族、性、社会などの良き在り方の堕落」という風に捉えられていると。
彼らにとっては「LGBTQ」や「性風俗の乱れ」、「薬物乱用による人間性崩壊のヒドイ惨状」などもまた、「欧米はもう取り返しのつかない地点にまで来ている、俺たちはそうはならない」という風に強力な「反面教師」の役割になっているという。
(確かに・・・)と、思うのです。
文明文化が「進む」、「進歩」、「進化する」ということはどういうことなのかを考えるなら、そして西側現代文明の「光と影」を見比べるなら、確かにロシア側の見方にも「一理ある」と言わざるを得ないだろうと。
そして何よりプーチン氏は、「西側に裏切られた」という強烈な思いがあるのですから、なおさらでしょう。
そして事実、アメリカは継続してロシアをコケにしてきているのです。
「いずれロシアも西側の仲間に入れてもらえる」という、冷戦体制崩壊後のロシア側の「夢見るような幻影」が、アメリカの強かで狡猾な戦略によって見事に裏切られ、強烈な悲惨を嘗めさせられたプーチン氏にとって、「ロシアを守る」ということが、それが単に「政治戦略上のこと」にとどまらず、「歴史的文明論レベル」にまで格上げされた強固な信念にまで昇華されているようなのです。そしてそれが一人プーチン氏の頭の中にあるだけでなく、ロシア知識人階層における共有された理念にまでなっているという。
いやいやいやいや・・・・、
(そうですか、そうですか・・・)
さて、アメリカ大統領選は、どちらが勝とうがもう、その先には「分断」以外に何も見えないだろうという見立てです。
日本では評論家や論客の中には「アメリカは内戦の手前である」という風に見る人もボチボチ見かけられるのですが、いきなり強烈な内戦が勃発することはないにしても、しかし、それに近い混乱と混迷が来るであろうことは否定できない雰囲気なのです。
トランプ氏が勝とうがバイデン氏が勝とうが、「世界にはいい影響などない」、むしろ「世界により大きな混迷をもたらす」ということになるのでしょう。
近未来は、決して明るいことでなく、むしろより大きな、より深い、混乱と混迷が数年続くのでしょう・・・。
そして伊藤氏が鋭く、鋭く指摘する、「そんなダメアメリカに喜んで追従しているだけでいいのか日本・・・」という嘆きに、私も共感するしかないのです。
岸田氏が、G7会議で明るく振る舞っているのを見ると・・・
また岸田氏が、アメリカ訪問における議会での演説でニコヤカに「日本はアメリカの味方です!」とスピーチして喝采を受けた図を思い返すと、(ダメだこりゃ・・・)と思わざるを得ず・・・
(いやいやいや、その会議の本質はですねぇ・・・)と、教えてあげたくなるのです。
またイギリス、フランス、ドイツという主要国の指導者たちが、本国の選挙で「ボロ負け」しそうな状況であることを知るなら、もうこのG7会議が、「アホらしいセレモニーに過ぎない」という虚しさの塊のようにも見えてくるのです。
8月、英・仏はどうなっているのでしょうか・・・
そして11月にはさらなる大混乱が見えているという・・・
ムムム・・・、
見モノだ・・・。
ご紹介まで。