こんにちは。11月になりました。
先日、教員を対象に、「傾聴」について話をしました。
傾聴とはどうあるべき・・・という話ではありません。
そういうことは、いろいろな本にも書いてありますし、
「聴く」と「聞く」の違いや
「傾聴」が英語でいうとActive listeningであることは
たいていの方はご存知ですよね。
支援者の中に「傾聴」を軽視する人はいないはずです。
だけど、うまく傾聴できていないと感じている支援者は、
カウンセラーを含めて少なからずいます。
また、そもそも、傾聴というのは、
支援者が、要支援者側の情報をできるだけ得られるという点で
大切なのだと思われている人がいますが、そうではありません。
傾聴という支援者の姿勢は、
要支援者が自分の心の声に耳を傾けて
自己との対話をすすめ、自己理解を深めていくのを可能にするもので
それゆえに、支援過程において大切な姿勢なのです。
そこで、私は、「傾聴を妨害すること」について
先日お話をさせてもらいました。5つの妨害要因についてです。
今日は一つ目の傾聴を妨害することをご紹介します。
それは支援者が「意見を言うのを急ぐこと」です。
要支援者の話に耳を傾けて聴いています。
だけど、ある時、ふと気づくと、心の中に、
「あ、それはこう考えるといいんじゃないか」
「私も経験したけど、こうする方法もあるわよ」
といった、自分の考えや意見、言いたいことが生まれてきます。
もちろん、生れてくることは悪いことではありません。
ふたたび、相手の語りに耳を傾け直していけるのであれば。
だけど、しばしば、意見が生まれてきてしまうと、
それを言いたくなります。すぐにでも教えたくなるものなのです。
さあ、こうなってしまうと、
「傾聴」はできていないのです。
教えてはいけない、意見をいってはいけない、というのではありません。
それを急いでしまうと、
「傾聴」という支援的ありかたが崩れてしまうことを知っておきましょう。
生れてきた思いや意見にタッチして、
ふたたび、要支援者の語りに無心になって耳を傾けていきます。
そのうちに消えていく自分の意見は、
「いま」言う必要のないものが多いです。
要支援者が自分の声をしっかり聴くのを、妨害せずにすむのです。