ヨーロッパのヴィンテージテントの輸入・販売シャトーキャンプです。

 

フランス・ドイツを中心に欧州の70〜90年代のヴィンテージ・コットンテントを主に扱っています。

 

家型のフレームテントや三角テント、リッジテントなどいろんな形がありますが、シルエットの美しいテントといえばやはりオランダのDe waard(ドワード)ではないでしょうか。

 

 

特に後ろからの眺めは本当に美しいです。

 

 

こんな風にDe waardが立ち並ぶ姿を日本でも見てみたいな・・・と思い、De waardのヴィンテージテントの発掘にも勤めています。

 

De waardは現存するメーカーなのですが、80〜90年代までに作られたヴィンテージもののほうが色々といいです。

 

ヴィンテージのドワードがいい理由その1:カラーリングがきれい

 

De waardのテントは、同じモデル名でも年代やその時のリミテッド使用など、色合いや大きさ、つけられるオプションなどが異なります。

 

例えば同じアルバトロス(Albatros=オランダ語でアホウドリという意味、形状を表しています)で同じ80年代でもこんなに違います。

 

1985年ごろのアルバトロス

 

1987年ごろのアルバトロス

 

ピラミッドタイプで後ろ1本、前2本、という基本構造は同じですが、色や佇まいが全然違いますよね(それぞれに良いです)。

この色の違いは、他にも赤や茶色、上のベージュ部分もグレーに近いものからクリームベージュのようなものまでそれぞれ。

その時々に同じ色合いのオプション(タープや風除け)なども販売されていたようですが、その時に揃えたものでなければ微妙に色合いが変わってしまうので、ヴィンテージでフルオプション揃っているものはかなり貴重です!

 

ちなみに現行のアルバトロスはこちら

好みもあると思いますが、ヴィンテージのほうが絶対いい・・・と思ってしまいます(笑)

 

ヴィンテージのドワードがいい理由その2:コットンの質が違う

 

1980年〜1990年代以前のドワードの方がいいと言われるもう1つの理由は、質です。

1990年代終わりにオーナーが変わり、テントの命とも言える布を製造する工場が変わったりしてから、布の質が変わったそうです。今でも十分ハイブランドの高級テントですが、当時は今よりもさらに上質の布だったということですね。

それゆえ、30年以上経った今でもしっかりと丈夫なテントであり続けるわけです。

 

もともと創業者のDe Waard氏がモットーとして掲げていたのが、「くたびれてしまわないテントを作ること」。

上質のコットンと丁寧な縫製により年々そのコンセプトを実現し、70年代には「De Waardのテントは8〜9ヶ月待ち」だったほど人気を博しました。

そのDe Waardのテントが、アルバトロスを始め様々なモデルを完成させた80年代〜90年代はまさにドワード黄金期と言っても良いと思います。

 

では、いったいいつ頃のドワードなのか?を知るための手がかりは、テント側面についているラベルです。

 

 

これは1985年頃のラベル。

 

そして、こちらは1987年頃のラベルです。

 

大きく違うのは、クマさんマークです。

 

この頃からドワードはドイツ製の縫製機で織られた布を採用するようになったそうで、クマさんはドイツのベルリンの象徴の動物。

そしてKS202というのは、高品質の糸を2本鎖撚り(ツイスト)状にして織る特別な製法で作られた布で、タイトで通気性がよく防水性の高い状態を長期間に渡って維持できるとされています。

 

こちらは、1990年代初頭のラベル。

 

まず目につくのが近代的に変化したテントのロゴです。

そして、横には変わらずクマさんが。でも傘をさしていて、1980年代とはちょっと違いますよね。

下には「WISSELINK」と入っています。

 

これは、この布はドイツ製のWISSELINKという製織機で織られたことを意味しています。

WISSELINKの機械はドワードが求める高品質の布を織ることのできる機械として採用され、ドワードだけでなくこの時期大活躍をしました。

しかし2000年に入ってカンヴァス生地やコットン生地の需要が減ってしまったことから工場の閉鎖を余儀なくされてしまいます。

 

その結果、2000年以降はドワードのラベルからもこのクマさんが姿を消してしまうこととなったのです。

 

 

時代の流れとはいえ、いいものを作ることができる会社や工場がなくなってしまうというのは残念なことですね。そしてそれがまた今になって改めて良さを発見できるというのも皮肉なようですが、今こうして愛され続けていることが「良い製品だった」ということの証とも言えると思います。

 

余談ですが、先日インスタからこのラベルについて教えてくださいというご依頼を頂きました。

 

形もドワードにそっくりなテントで、ロゴも似ているのだけど実際どうなのか知りたいとのことで、ちょっと調べてみました。

 

すると、このRANDSTADというブランドも1980〜1990年代にオランダでドワードによく似た形のテントを製造していたということがわかりました。

オランダのテントというとコットンの個性的なものが多く、ドワード意外にもいろいろとブランドがありますが、このRANDSTADは一説によるとDe waardの昔の職人が独立して立ち上げたブランドとのこと。

ドワードに似たピラミッドテントを多く作っていましたが、比べると布の裁断や、間取り、機能などが微妙に異なるようです。

当時のオランダテントを知る人たちからは「RANDSTADのほうが機能性が高い」、「De waardのほうが単純に美しい」などの声があるようです。

 

横にあるクマさんのロゴがドワードを連想させますが、これは先ほど書いた「ドイツ製のWISSELINKという製織機で織られたことを意味するロゴ」ということで、この時期のドワードと同じ布を使用して作られたことが分かります。

 

というわけで、De waardのロゴからいろんなことが分かるんですね。シャトーキャンプでも日々興味深く学ばせていただいてます。