1J&2Jは強い。。。!? | ボメックスいさかのひとり言……

1J&2Jは強い。。。!?

チューニング雑誌やそのエンジンを対象にしたムック本を見ると・・・


バカの1つ覚えのように、タイトルが付けられております。


そう書いていれば、


そのエンジンを搭載しているクルマに乗っているオーナーさんが喜ぶ。


=良い内容の本だ。


と、支持される。という作り手のいやらしい部分が見え隠れします。


しかし、「強い」と書かれていても・・・


何が強いのか?


何に対して強いのか?


何と比較して強いのか?


根本的に「強い」と言える根拠は?


それが明確に記載されている書物が少ないんですよね・・・。


私からすれば、言葉が足りない。


言葉が足りないから、読み手が都合の良い解釈をする。


それを各人のSNSで書き込む。


そして最終的には、何の根拠もない都市伝説が生まれる。


そんな感じがします。


SNSが一気に広まり、


個人の考えや主張が簡単にアップできる世の中になりました。


ですから、雑誌に掲載された記事や人から聞いた話を鵜呑みにして、


それを主張される方も多いのも現状だと思います。


正直、私自身も・・・


何に対して?


何が強いのか?


判りません(笑)


強いから壊れない。


=耐久性がある。


そう解釈されている方も多いことでしょう。


耐久性があるから、無茶しても大丈夫。


耐久性があるから、どんなオイルでも大丈夫。


耐久性があるから、何十万キロも乗れる。


耐久性があるから、中古のエンジンを買って来て、ポンと載せ替えれば大丈夫。


そう解釈されている方もいらっしゃいますよね?(笑)


でも、実際にエンジンをバラシテみると・・・


へたるものはへたる。


結果的に、摩耗を起こしたり、


その金属片が、更なる摩耗を引き起こし、


最終的には金属疲労を起こして破断・・・


=エンジンが壊れる。


という展開になると思いますが・・・。


現在ガレージでは、タイムアタック用エンジンに使用する


2Jの全バラ&洗浄を行っております。


こちらが約15万キロ走行したエンジンをバラした画像です。


ここから先は・・・


今回バラしたエンジンの検証ということを兼ねて紹介したいと思います。


↓こちらの画像は、こちらのブログでも掲載したピストンの画像です。



こちらのピストンを洗浄液に浸け、


ブラシである程度汚れを落としたのが↓下の画像です。



エンジンの全バラを行い、洗浄を行うのは・・・


ある程度汚れを落とすことで、


見えない部分を見やすくするためにあります。


実際にこれらをチェックすることで、


これまでの使用状況や現状を把握し、


その先の加工や組み付けをイメージするためにも行います。


私は、その様な目的から再使用しないパーツも洗浄し、


チェックを行っております。


まずピストンのトップを見て、変な削れ方や損傷が無いかを確認します。


変な削れ方、と言うのは、過去にノックが無いかを確認するためです。


そしてスカート部のキズを確認します。



ピストンのスカート部が少々擦れてますね。


距離相応と言ってしまえば、それで終わりですが・・・


スカートが擦れるということには原因があります。


そこで疑うのがピストンリングの張りです。



この様に、ピストンリングを指で締付け、


リングの反発力を確認します。


以前、ピストンリングが固着していた。


という個体もありましたが・・・


実際にピストンリングが固着していても、


先ほどの画像の様にスカート部に擦れ跡が残ります。


ちなみにピストンのスカート部と擦れているのはシリンダーブロックです。


もちろんシリンダーブロック側にも、スカートと擦れた擦れ跡が残ってます。


ピストンリングの次に疑うのがピストンピンの動きです。



コンロッドを持ち、ピストンを動かして動きを確かめます。


もしピストンの動きが渋い様であれば、


ピストン上部に付着していたスラッジによる固着や


擦れ合った鉄粉等が循環し、


ピストンピンとコンロッド小端部のブッシュ間に入り込み抵抗を作っている。


ということも考えられます。


スラッジによって固着する。


という点では、順番的に考えると・・・


先にピストンリングが固着する方が先になります。


そしてコンドッドの支点となる大端部に組み付けられたメタルを確認します。



↑ピストンのスカートが擦れていれば、当然メタルもこの様になります。


メタルがこの様に削れているということは、


当然クランク側も擦り傷が入っていることも考えられますね。


擦れ合っている。ということを考えると、


その擦れて削れた金属粉がエンジンオイルに混ざり、


エンジン内やオイルポンプ内、


オイルクーラー等を装着していればコア内を循環し、


場合によっては、そこに蓄積していることも想定できます。


先日のバリ取りの時にお話した、私はバリを全て削り取ります。



という私の考えは、バリがあることによって、


そこに金属粉が蓄積することを軽減させる目的もあります。


小さなトラブルが、最終的には致命的なダメージを生む。


ということは、こういう意味も込められております。


なぜ、スカートに擦り傷が入っているのか?



という点では、ピストンリングの不具合。


またはこのエンジンのメタルクリアランスの不具合。



という2点が考えられます。


イメージとしては・・・


まず1つ目は、


リストンリングの経年劣化(張りの不具合)と摩耗によって、


ピストンリングとシリンダーが擦れ合い、


ピストンリングとシリンダーが摩耗し、


結果的にクリアランスが広くなり、


ピストンのスカートとシリンダーが擦れ合った。


またこれにより支点となるコンロッド(大端部)が動くようになり、


コンロッド大端部に組み付けられたメタルとクランクが擦れて擦り傷が入った。


というイメージ。


それから、逆にコンロッドの大端部に組み付けられたメタルが摩耗し、


これによって支点が動いたため、ピストンリングとシリンダーが擦れ合い、


ピストンリングとシリンダーとのクリアランスが広がり、


ピストンのスカート部とシリンダーが擦れ合った。


というイメージも立てられますね。


最終的には、クランクの擦り傷。


それからクランクの計測。


ピストンやシリンダーの計測を行い・・・



エンジンを組んで行くためのイメージを作って行きます。


先日、あるメーカーさんが来られて、


「オーバーホールの時に絶対交換するものは何ですか?」


というご質問を頂きましたが・・・


まず1番に挙げるのは、ピストンリングですね!


もちろん新品です。


エンジンが強い。


強いって、何が強いの?


その『何が』が明確になっていないから、


それを読んだ方が、勝手な解釈を行ってしまう。


でも、エンジンは、エンジン。


当然、経年劣化や摩耗もします。


先ほどのピストンスカートの話をイメージすれば、


あと何キロエンジンが持つのか?


それは解りませんが、このプロセスが繰り返されれば、


どんどんクリアランスが広くなり、


最後は圧縮がどんどん落ちて行くのか?


その前に、金属疲労が進んで破損するのか?


そういうイメージも立てられますよね??


ですから、取り外したパーツは、1つ1つ洗浄して、


細部をしっかりチェックして、エンジンが組み上がるまで保管します。


今回は、ピストンとコンロッドは再使用しませんので、


バラすことなく、雑に入れておりますが・・・



最終的には、廃棄する部品ですので・・・


その時期が来たら、欲しい方に差し上げてます。


部屋に飾っても良いですし、


文鎮代わりに使っても良いですよね!


ピストンピンを抜けば、ピストン灰皿にもなりますから・・・(笑)


さて本日は、A80スープラのボディキットの続きを行います。