5月下旬ですが、暑い日が続いています。
10時頃から4時頃迄30度越えは当たり前ですが、34度、35度はさすがに歩き回るのもやっと。
先日、バイクで携帯電話の修理とか散髪とか、ついでに買い物に行きましたが、ファンヒーターの前にいるような暑さです。

週に一回程度雨が降り始め、少しは涼しくなることを期待します。

写真はイオン2


昨年の今頃のラタナキリ試験農場は連日のスコールで、畑作りが進まず大変な時期でした。
例年の5月と言えば週に一度か二度雨が降る程度で、畑作りには最適な季節なのに待ったの畑に入れませんでした。

今年はと言えば、毎日来る写真によると適当な雨で除草作業は順調に進んでいます。

 

さて、ブログの記事は昨年8月から9月にかけての内容です。

子牛が柵を越えて、正確には3段に張ったバラ線(有刺鉄線)の下を潜り抜けることがわかり、バラ線の追加や補修を行いました。乾季作物栽培に向けての畑作りも遅れながらも何とか始まりました。

とはいえ、9月はもっとも雨の回数も量も多い月。数日の晴を狙って畑起こしをしました。

砂が多い土地なので、3日雨が降らなければ畑起こしはできます。それでも、畝立てするには無理があり苦戦しました。

足場の悪い中、スタッフは苦労しながら除草などの作業をこなしてくれました。

 

親牛が柵を越えることはなかったのですが、子牛が下をくぐるようになったので、一番下のバラ線を少し上げ下にバラ線を追加して対処しました。チェーンブロックを使うようになったので、作業は順調に進みます。

畝立て機が使えないので、プラウで畝を作ってみました。

試行錯誤の連続ですが、スタッフの作業も次第にレベルが上がってきました。

畝立て作業、土が乾燥すると畝がすぐに崩れるので状態を確認しながらの作業です。

ここにはトウモロコシを植えます。

開墾が終わりこの年から使えるようになった畑にパイプを設置しました。

Φ60のフレキシブルホースを50㎝程の溝を掘って地中に埋めます。

20m間隔でパイプを立て、各畝にチューブで灌水します。

播種から2カ月くらいのトウモロコシ。

見た目は一緒でも、木の根を抜いたところ、アリ塚を崩したところ、元々低かったところなどにより、土質は様々です。

作物の伸びは数メートル単位で差が出ます。

堆肥を追肥するとその効果がよくわかるのもカンボジアの土の特徴だと思います。

試験農場のレベルですが、収穫量は日本の半分程度しかありません。土壌診断をすると、気が遠くなるような結果です。

かといって、十分に肥料や堆肥を入れると費用が掛かり過ぎ、採算が全く取れないのが現実です。

堆肥を作り続け、少しづつ土壌改良するのが現実的なのではと思います。

左のトウモロコシは、カシューナッツが植えてある畝。

大きな畝を作り堆肥を投入すると、雨季でも順調に育ちます。

毎月少しづつ追肥し、乾季に潅水すると収穫量が上がることは実証できたと言えると思います。

傾斜が緩い所に雨が降ったあと。

数日は入ることが出来ません。

傾斜があるところは水がたまることなく流れて行きます。(胡麻)

ボカシ肥料の追肥作業。
平畝で4条の播種機を使えば、追肥・除草が機械で行えるのですが、農家にはそういった機械がないので、高畝で手作業になります。

合理化、規模拡大が農家所得の向上になるのですが、農家個々の経済力は想像以上に低く、大きな課題です。

手作業での収量増という目標を達成し、農家の基礎体力をつけることが今できる活動だと思っています。

日本からの中古トラクターが入り、大手メーカーが新車販売、コンバインなどを展開し、レンタル農機具(受託作業)としてじわじわと普及したのが現在です。今後次第に個人所有のトラクターなどが普及して行ってくれればいいのですが、規模拡大により農家戸数は減少し機械の数は増加に向かうので、減少した農家の受け入れ先も心配なところです。

 

外国人がここで、どんな支援をすることが成果をもたらすことが出来るのか。自問自答が続きます。

昭和の時代の話ですが、農業指導者が東南アジアで、肥料を使えば収穫量が増えると指導したところ、じゃあ来年は面積を減らしてもいいのか、という反応があったそうです。

 

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