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Blue rose

趣味の雑文を書き散らしております

こころは脳にあるの?
こころはこころにあるの?


こころはあるよ、脳ではない
とキミはいう
 

そんなもの脳の働きだろ
と私ははいう

それから私は「こころ」に囚われた
ココロという字がU字講をコロがる

バリケードの角が取れてこころになる
ココロはチョコに溶けやすい
チョコレートで船をつくって
宇宙空間で「くうき」を囲んで

アポロチョコ宇宙船だ
ココロは科学になって、月までうさぎに会いにゆく


水平線のむこうは滝になっている

寄せては返す波は沖になるほど
海のふちに引かれてゆく

大海原の水盤から

あふれる水を両手でうけとめ
指のすきまからおとす彼は

イズラーイール
どうしてあちら側の国へゆくのか

かつては私の指のすきまからあふれる涙を
長い指で拭ってくれたものを

水面で
月の銀と陽の金を
ふたり夢中になってすくったものを

イズラーイール、
こちら側へはもう戻れない

私は昼にしか生きられない

イズラーイール、
私は今
漣と遊ぶ胸の高まりを想っている

想いは水盤から夜に落ちてゆく

おなじ頃、水平線の滝で
イズラーイールの両手が海とたわむれている

彼の足もとに漣がひろがる

気がついたらボクは、道のいちぶぶんになって
ほかの奴らとくっついていた

暑さに溶けて、
大型トラックが走るたびにバイオリズムの線になる

猛暑がすぎたら突然寒くなって、ちょっと縮んだ
でも、隣の奴から離れられないんだ

見上げる街灯に、水は直線の動画だ
夜の中でボクの頬は打たれつづける

夏にへこんだ車のあしあとはみずたまり、どころか川になって
ひくいところへと居場所を探してゆく

ちいとばかし、ボクの胸がスポンジだったらな
とうとう朝になり、ボクは空からやってきた雨の粒の
誰ともともだちになれなかった

どうしてボクはうまれたの

低い方へ流れた水は、海に逢えただろうか

雲の切れ間からぐんじょういろがのぞいて、
おひさまがにらみをきかせると、
ボクの腕に染みていた水は、H2O
化学式で分解されて、蒸発してゆく

やがてボクも化学になって、雲にも海のなみにもなれるんだ
そしたらボクはH2Oと手をつないで

二度と、うまれてきた理由なんて考えたりしない