常に人を小馬鹿にしているような態度、本心が分からない。
持っているナイフは黄色。
持っているナイフは白色。
―嗚呼、嗚呼、なんということだ
―放棄したものを取り戻すなんて
―自分が壊れるだけじゃないか。
*
K(N)「響く鐘と星も月もない黒い空、ビルもあれば小さな城のような家もあるその場所で、一人の少年はふらついて歩いていた。」
S「なんで俺が存在してんだろ。...俺は政府の裏にいるあいつらとは格が違うからか...」
S「...でも構わない。別に俺なんてどうでもいい。......壊すだけだ...」
*
K「おーい、おーい?聞こえる?見えてる?」
T「.........ん...、ふわ、ぁ...、...?」
K「やっと起きた。これ何本だ?」
T「...3本だろ」
K「これは?」
T「...5本」
K「うんうん、良かった。頭は正常みたい」
T「るせぇ。...馬鹿にしてんのか」
K「えー?だって事件が起きた夜に外で寝るなんて頭おかしいでしょ?」
T「お前は俺の頭がおかしいと...?」
K「そう言ったつもり...って髪の毛引っ張らないでよ痛い痛い、ごめんって」
T「頭がおかしいのなんて全員一緒だろうが...ったく」
K「そうだったね、うっかり」
T「...わざとだろ」
K「...さあ?」
T「................はぁ...」
K「ちょっと、深い溜息傷つくんだけど...」
T「嘘つけ、...ふわ、ぁ...」
K「どれだけ眠いの?」(笑いながら)
T「...んなことどうでもいいだろ...」
K「何なら僕の家来る?家っていっても小さいけど」
T「......どっちでもいい。お前に任せる...」
K「了解。じゃあ立ってよ。流石に僕人は抱っこできませんよー?」
T「......ん」
*
F「やっほー!Lちゃん遊びに来たよ!」
L「...夜中に騒ぐのはやめて頂戴。」
F「ごめんねー、登場くらいは元気だっていいじゃないか」
L「...同感できないわ。それと今晩は」
F「今晩は。律儀だね、Lちゃん」
L「...ところで、何か用でも?」
F「用なんてないさ、ただ暇でね。...ほら、女友達と言ったらLちゃんしかいないだろう?」
L「そう。...飲み物は基本的に何でもあるのだけれど...どうするの?」
F「そうだね、ココアでも頂くよ。夜だからね」
L「...分かったわ」
S「んー、んん?あぁ美味しそうな匂いだなぁ!あまーい匂いがする...」
*
K「そういえばさ、今日...いやもう時間的に昨日かな?...の事件のことなんだけど。」
T「...そういやあの後どうなったんだよ。考えたくねえ...」
K「どうなったって言われてもねぇ...各自解散して作業に入ったかな?」
T「そうじゃねえ。...あの大量の死体処理と糞じじ...Eのことだ」
K「あぁ、それは運び屋さんに頼んだよ。路地裏にいっぱいいるでしょ」
T「...金は」
K「勿論政府に出してもらったよ。僕らの職業を忘れた?」
T「...それは」
*
S(N)「運ばれてきたココアの香り。熱いそれを静かに机に置く。」
L「...どうぞ。熱いから気をつけて」
F「ありがと。...Lちゃんの家は久しぶりだね、相変わらず本ばっかり」
L「当たり前でしょう。...政府に情報を渡さなければ次殺されるのは私達なのよ」
F「Lちゃんは私とは違って大変な仕事だからねぇ」
L「...貴方は楽でいいわね。」
F「そりゃあ、私みたいな頭の悪い奴が君の仕事なんてしたら...ね?」
S「ほんとほんと、大変な仕事だねお嬢様方!」
K(N)「いつの間にか放たれている窓、その手すりに白い少年が座っていた。目に、包帯を巻いた。」
L「っ!?」
F「うわー、いつからそこにいたんだい〝白〟。」
S「えー。俺のこと邪魔者扱い?」
F「人の家勝手に入るんじゃないよ、驚いたなー」
L「...不法侵入?」
S「ふふっ、ごめんね?だって美味しそうな匂いがしたんだもん、そりゃ覗きに来るでしょ!」
L「ココアのことかしら。貴方にも淹れましょうか。」
S「ほんと!?ココア飲みたい!」
F「Lちゃんやっさしー...というか覗いてるんじゃなくてもう入ってるじゃないか」
S「別にいいじゃん、気にしないでよ!」
F「まあ私はどうだっていいけど...」
L「どうぞ。...靴を脱いでスリッパを履いて頂戴、そしてそこに座って。」
S「はいはーい!」
*
K「...そういえばね?赤い紙の意味、なんとなく分かったんだよ」
T「...は?」
K「あれ、知らない?Eは人を殺すと必ず赤い紙を置くんだよ。」
T「へえ...興味ねえ。」
K「でしょうね...。ま、知っておいたほうが良いのかもね。君も裏の人間だから」
T「裏っつっても、視察だけだ。...だから俺はそこまで地位がない」
K「あぁ、そっかそっか...僕は何故かアレを任されちゃたからねー、大変だよ」
T「その分、金入ってくるだろ...」
K「そうなんだけどさ。...話がずれちゃったけど、さっきも言った通り赤い紙のこと少し分かったんだ。
東の国の都市伝説らしいんだけどね、誰かに赤い紙か青い紙か、って聞かれるんだって。赤い紙、って答えると全身から血が噴き出して死ぬ。青い紙、って答えると全身の血が抜かれて死ぬっていうお話なんだ。.........赤い紙、何か似てるなって」
T「...一通り死体は見たがほぼ血まみれで赤いだけの物体にしか見えなかった」
K「だよね?切り傷は腹と喉だけなのに、何故か全身から血が噴き出してるんだ。」
ま、こんな話実際にある訳ないし、都市伝説でしかないから意味は詳しく知らないんだけど...」
*
L「...そういえば、赤い紙。なんとなく意味は掴めたの」
F「へぇ、仕事が早いんだね」
L「遠い国の都市伝説らしいわ。青い紙も一緒に出てきたの、でもそれは関係のないことだから確かではないけれど」
S「赤い紙?」
F「Eさんがいつも残していくものだよ、事件を起こすと必ず落ちてる」
S「へーえ!変なことするんだねー、でも面白そうだなぁ、俺もやってみようかな?」
L「やめておきなさい。政府に殺されるわよ」
S「大丈夫だよ、俺強いし!...政府なんてゴミ屑だ」
L「一応私たちは政府の人間なのだけれど......」
F「君は政府を追い出されたんだろう、何で此処にいるんだい?本来居てはいけない人が」
S「......。」
L「上の命令によっては貴方を殺すことになりかねないのよ。...どうしてこの空間にいるの?」
T(N)「少しの静寂が訪れる。それを切り裂くように声を上げたのは、Seeだった。」
S「...あっは!!!なんで俺が言わなきゃいけないのさ!!...言ったらどうせ上に漏らすんでしょ?言う訳無いじゃん!!!」
F「やれやれ、ちっとも変わってないねぇ」
L「...そうね。上に報告するわ。でもそれは私の仕事じゃないの、...カインドネスの仕事よ」
S「でしょ?だから君たちに理由を話すわけには行かないんだよ、...くだらない理由だけど!」
K(N)「いつの間にか飲み干されていたココア、コップを置くと扉を開けた。」
S「じゃあね、機会があったらまた話そ?......俺がいたことは言うなよ」
*
T「分かんねえならLに聞けよ。...もう調べたと思うしな」
K「Lは仕事が早いからね、...明日の報告めんどくさいなあ」
T「馬鹿じゃねえの」
K「はいはい、分かってますよーやりますよー。」
T「忘れたら殺されるぞ...どうでもいいけど」
K「怖いね、政府って。」
T「報告者カインドネス、
情報処理者ラーフ、
現場処理者ファンと俺...
そして、殺処理者イグゼスト。
...放棄したことを簡単に取り戻したシーは追放。」
K「...シー、ね。」
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