石巻の友人からの便り -5- | Asian Life

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石巻の友人Naomiちゃんのブログです。

昨日のつづきです。

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3月11日(金)~3月12日(土)

夜中2時過ぎ…

また大津波警報が発令されたと広報で呼びかけがはじまりました。

余震の度にビクビクと目が覚めましたが眠ってはいたんですよね。

しばらくすると、昼間のちゃぷちゃぷという水の音。

恐怖でした。

目をこらして外を見ました。

水位が上がってくるのがわかりました。

が、7~80cm程度だったのでほっとしました。

夜中は、今まで体験したことのない、

生き物も植物も何もかもが呼吸をしていないのではないか

と疑ってしまうほどの静けさ。

その中で聞こえるのは、木材が割れるか折れるか、

バキバキ!という音。

プラスティック製の物が水で流され引きずられる音、

ズリズリーーーー!

各家屋の窓ガラスが割れる音。パリン!

食器などが割れる音。ガシャン!

車同士が接触したのかな?という音…

凄かった…

朝が来たらこれは全て夢で、

車は自分がとめてる場所にあって、

猫が『花かつおクレ』と鳴いて、いつもみたいな朝が来ますように。

とにかくそればかりでした。



翌日、余震が続き、寝てもいられず5時くらいから

何度も携帯の時間を見てはまだ5時だぁ…と。

外を見れば庭には山になったがれき。

その上にはうっすらと積雪がありました。

やっと6時になり、

はじめて流されてきたという女性の顔を見ました。

早く助けが来るといいですねと。

すでにヘリが飛び回っていました。

このヘリ達はきっとメディア関係のヘリで、

ただ撮影するのみの、

救助なんかではないんだわと思っていました。

部屋には猫が大好きな花かつお(削り節)。

1Fに降りてみることにしましたが、

まず建具が全て外れてその上に家具が重なっていましたし、

何より、ヘドロがひどくて階段を降りれない。

クイックルワイパーで拭くことからはじめました。

何枚使ったことか…

まあ、なんとか歩けるようになったですかね。

しかし、下3段には、

プラスティックの衣装ケースが座敷から流されてきたらしく

水が入り込んだ状態で階段の上に横たわり、

重くて動かすことができません。

ダメだなぁ、なんて半分諦め部屋に戻りました。

なにより食料がない。

ここで飢え死にするんだな~私…

流された女性に何もあげられないな~…

時間は朝9時になってました。

玄関が開く音がしたんですよ。

誰かいますか!?

誰か来た!

つづく・・・