親友デイビットへの追悼飛行 ~ Veterans day | ブルージェットの空からブログ|プライベートジェットの機長・航空会社社長ブログ

親友デイビットへの追悼飛行 ~ Veterans day

今年の4月22日、同世代のパイロットで僕が唯一尊敬して、初めて嫉妬を感じた男

ライバルであり親友のデイビットが世界で1機飛行可能なノースロップで墜落死した。

毎週のようにメールをしていた携帯のメールを今も消せないまま彼にお花をあげに行った。

彼がいつもこのドアの前で寝転がり整備して、僕が来ると「タケ!」毎日が最後のように握手した。

僕は、リノ・エアレース出場のためコンドールスコードロンのパイロットになるべく彼と飛ぶことはなくなった。

渡米前、アメリカからどうしても僕に会いたいと人が訪ねてきた。

「デイビットは墜落の1週間前くらいに世界で1機の零戦で飛べることを喜んでいた」

僕は、もしも墜落前にその話を聞いても素直に納得できるほどの人物であり、僕は負けて当然で素直に喜べた。

5年前、この格納庫のゼロの前で、日本軍パイロットの亡霊を見た博物館職員の話を思い出した。

僕は数年前、死神に前髪を掴まれたように死の予感を感じ、身辺整理を始めてる自分を感じた時期がある。

デイビットが死神に前髪を掴まれたとしか思えない。

NTSB事故調査委員会でも飛行機が垂直に墜落してるので原因は不可思議で不明で解明できないだろう。

彼の技量不足は絶対にない、もしも機械的トラブルだったなら、彼が出来ないなら僕にも回避出来ない。

ライバルがいなくなるのがこんなに悲しい事だと知った。。

現代の飛行機では技量の差なんてものはない、すべて安全な飛行機で、誰でも飛ばせる。

世界大戦機の飛行機はパイロットが飛ばさないと飛ばない飛行機で、

技量に度胸、精神力に体力、男の中の男にしか上手く飛ばせない、だから魅力に取りつかれる。

彼と一緒によく飛んだSNJ-5が懐かしく、「タケ!リノに応援に行くよ!」彼のメールを読み返し

続ける決意と共に、更に真摯に向き合わないと死神に前髪を掴まれるので操縦席で身が引き締まった。

彼の彼女が遺灰をすべて持っているそうだ、愛する人たちにそういう思いをさせたら殺したも同然だ。

あまりに非情すぎる世界に自ら挑戦した僕は、本当の恐ろしさと死の恐怖を何度も味わった。

愛するとは、人を愛することではなく、まずは自分を愛することが真実だと教わった。

「タケ!もう辞めてもいいよ」この場に立って彼が僕にそう語るような優しく包まれた雰囲気を感じた。

デイビットの魂を天国へ追悼するように飛んだ。

 

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