4回転コンビネーションバトル
プルシェンコとヤグディンの4回転バトルとはコンビネーションの進化を競うものだった
ジャンプ能力とは四回転の種類だけではない。どんなコンビネーションをどのように跳べるかは意外と知られていない。プログラム後半のジャンプは基礎点が1.1倍になる。(3本)
何故か。難しいからだ。ネイサンチェンも五輪プレシーズンまではすべての4回転を前半に集めていた。それほど難しい後半の4回転に初めて挑んだのは羽生選手だった。
基礎点が1.1倍になる
演技後半の4回転コンビネーション
「フィギュアスケートのジャンプは体重の約5倍の負荷がかかります。しかも4分半の演技は1.6kmを全力で走り切るほどの肺活量が必要なんです。その中で演技後半に4回転コンビネーションは本当に大変なんです。」(小塚崇彦)
この時は小塚さんが良いことを言ってくれた。羽生選手は着氷にとても余裕があったとの称賛もあった。こんなことをまた話してほしいと思う。(ジャンプの負荷は5~8倍ともいわれる)
かつて世界選手権で史上初となる”すべての3回転を決めた”佐野稔氏はこう言われた。
「今の時代は4回転のコンビネーションはあたりまえですが
1回のジャンプで7回転するなんて昔は考えられなかったですよ」
小塚氏佐野氏のコメントは2017年4月2日グッディーのWeb記事より引用。
しかし日本の男子フィギュアで
🔶4回転のコンビネーションはあたりまえじゃないんです!
羽生選手や宇野選手はSPでもFSでも4回転の連続ジャンプを入れているが
昨年の全日本を見ると事情が異なる。
SPで4回転コンビネーションをやったのは宇野選手の4T-2Tだけで(羽生選手は欠場)
他は3回転のコンビネーションばかりだった
同じくフリーでは宇野選手と佐藤駿選手が4T-2Tを
田中選手と友野選手が4S-2Tを跳んだが 羽生不在の全日本では
4回転ー3回転は誰一人挑戦もしていない。総合2位の高橋選手はSPFSを通じて1本も4回転を跳んでいないし3回転のコンビネーションすら不安定だった。
🔶4回転ー3回転と4回転ー2回転の難度は全く違う。
佐野さんが仰ったようにそれは7回転と6回転の違いのようなイメージだ。
3回転をつなぐには4回転をきっちりと回り切り着氷に余裕がなくてはならない。
またスピードが落ちてはならないしパワーも必要だ
🔶日本男子でただひとり羽生フリー後半の4回転ー3回転
ショートではボーヤンや宇野選手も4-3スタイルだ。
しかしフリーではジャンプの本数は2倍以上となり着氷確率は厳しくなる。
フリーではボーヤンも宇野選手も4回転ー3回転には挑んでいない。
織田信成さんがジャパンオープンで決めた4T-3Tは冒頭で跳んだものである。
冒頭で跳ぶのと後半で跳ぶのは難度が全く違う。後半は疲れがたまる上にタイミングをつかむのが実に難しいのだ。
🔶これまでのフリーでの4回転のコンビネーション&シークエンス
●羽生 4T-3T 4S-3T 4T-1Eu-3S 4T-3A
●ネイサン 4T-3T 4S-3T 4F-3T/ 4Lz-3TはSPではやっているがFSでは?
●宇野 4T-2T ショートは4T-3Tを跳ぶ
●ボーヤ ン4T-2T ショートでは冒頭に4Lz-3Tを跳ぶのが定番だ
🔶ネイサン・チェンは3Aのコンビネーションをやったことがない。
ネイサンチェンは4回転は得意だがトリプルアクセルはずっと苦手だった。
今季はずいぶん精度が上がってきたが3Aのコンビネーションは一度も成功させていない
羽生は3A-2T、3A-3T、3A-1Eu-3Sを試合で決めているが3A-4Tも練習では得意技だ
🔶宇野選手がフリーで4回転ー3回転をやらないのは
3回転ー3回転とザヤらないためという意見も聞くがフリーでの4回転ー3回転はヤグ&プルの時代から継承されてきた高難度の大技だ。パトリックもハビエルも美しい4回転ー3回転を跳び続けた。羽生選手はそれを後半に跳んで見せた。宇野選手のやっているフリーの4回転コンボはそのレベルではないそれは事実である。プルシェンコとヤグディンは4T-3T-2Tだって跳んでいたのだ☆彡
~読者の方のコメントより ~
20111107-YouTube の動画で,16歳の羽生選手が初めて松岡氏の取材を受け
と語っています。ブレない!だからファンも,時にジェットコースターや峻険な峰登りに例えられる羽生選手を応援する気持ちがブレない。
🌹http://blog.fujitv.co.jp/goody/E20170403002.html「せーのグッディー!「」