うとうとし始めてどれくらいたったか、ケータイのバイブ音に気がついた。が、せっかく寝られたところだったので、無視を決め込む。


少し経って、二度目の振動→無視。さらに振動。


いったい誰だ?


ケータイを手に取るも、登録してない番号からの着信だ。市外局番は市内のもの。それに続く3桁は同じ電話局局内のもの。あれ、ひょっとして病院???




「もしもし~?」







出てみたら、それはやはり午前に受診した病院の看護師さんからのものだった。

自宅に電話しても留守電ばかりで。今どこにおられます? …と、所在確認をうける。姉宅にいる旨を伝えると、すぐに病院に来られるか打診される。





今からですか? 車はありますが、運転できる状況ではありません。5時(17時)には姉が仕事から戻るので、それからではダメですか? え? タクシー? すみません、手持ちの金額では乗られません。 救急車ですか? タクシー代わりにしてもよいんでしょうか(激汗)……





上の者の判断を仰ぐ、とかで一旦電話を切られる。




病院から呼び出し? 何、なんで???何があったの?????




程なくして病院からの再度の電話。救急車を呼んでいいから、とにかくすぐに病院に来てくれ、とのことだった。


何それ。まるで緊急事態がおこってるような。(←ほとんど他人事)




訳がわからないまま、ケータイから119番。病院から呼び出しをうけたこと、現在の自分の容体、姉んちの住所を伝え、救急車を待つ間に持ち歩くべきもの…と言っても多くはない…の用意をしているうちに、救急車が到着した。


運ぶべき患者は自前の足で救急車に乗り込めるくらいに元気(に見えたはず)。


心の中で、タクシー代わりにしてごめんなさい…と謝りつつ、救急車に乗り込む。


車内のストレッチャーに横たわり(フルフラットの体勢はちょっとツライ)、血圧計や血中酸素量を計る器具等を繋がれ、救急車は走り出す。




自宅から病院までは約15分ほど。




付き添いでは乗り込んだことがあったものの、自分が運ばれるのは人生初。


(交通事故の時は、事故の相手が病院まで運んでくれた)


物珍しさに、車内をきょろきょろと眺めているうちに、救急車は病院に到着した。





この後自分を待ち受けていた事態はこの時点でもまったく予想外のことだった。








9月27日金曜日その3、に続く。