1級建築士が「採用したい」住宅用トイレ製品ランキング、トップ5はこれだ
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ライター
1級建築士が「採用したい」住宅用トイレ製品ランキング、トップ5はこれだ | 日経クロステック(xTECH)
日経クロステックと日経アーキテクチュアは、毎年恒例の「採用したい建材・設備メーカーランキング」調査を実施した。2025年の調査では、特別企画として個別の住宅用トイレ製品に対する1級建築士の評価を調べた。その結果、TOTO、LIXIL、パナソニックの主力製品が圧倒的な支持を集めている状況が明らかになった。上位5製品の特徴と評価ポイントを解説する。
TOTO製品が1位と3位、LIXIL製品が2位と4位、パナソニック製品が5位──。トイレ分野全体に対する「採用したいメーカー」のランキングが、製品の順位にそのまま投影される結果となった。
ノイズのないデザイン
1位と3位を占めたTOTOでは、「製品開発に際してデザインと清潔感を突き詰めることを意識している」(同社商品営業推進部レスト住宅商品営業Gの五十嵐優子・企画主査)という。1級建築士からも、デザイン、機能性、耐久性を評価する回答が多かった。
1位の「ネオレスト NX/LS/AS/RS」は同社の上位機種で、タンクレスで高さを抑えた形状を持つ。2017年に発売したフラッグシップモデルNX、便器まわりを陶器で一体成型し継ぎ目のない22年発売のLSなど4タイプを用意。「凹凸などデザイン上のノイズが少ないローシルエットのタンクレスタイプはトイレ空間が広く見える。販売数はタンク式が多いが、タンクレスのニーズは増えている」(同Gの大島務・企画主査)
機能面でも高度な仕様を装備する。使用前後に便器内や便座裏へ除菌水を噴霧して清潔さを維持する仕組みはその一例だ。

1993年に業界初のローシルエットのタンクレストイレとして登場。現在は「LS」(左)、会社設立100周年を期に開発した「NX」(右下)の他、「AS」「RS」の計4タイプ。LSでは、一部パーツに金属調アクセントカラーなどを施した製品も選べる(写真:TOTO)
3位の「ピュアレストEX」はタンク付きで、手洗いの有無を選択できる。5位以内の製品では唯一、一体型ではなく便器とタンクを組み合わせる方式だ。タンクは楕円形の形状で、凹凸が少なく掃除もしやすい。便座の種類を選択でき、「ウォシュレットアプリコット」便座ではネオレストと同様に便器や一部機種の便座などを除菌水できれいにする機能を搭載している。

5位以内で唯一の組み合わせ式のトイレ。楕円形の外観を取り入れたタンクは手洗いを設置でき、便器とタンクのカラーは4色。便座は機能と価格を選べ、ウォシュレットアプリコット便座ではネオレストと同様に便器・便座などへの除菌機能を搭載する(写真:TOTO)
レーダーチャートの読み方:調査では、「採用したい」と答えた回答者に対し、採用したい理由を「機能性」「耐久性」「施工性」「デザイン」「コスト」の5項目から複数回答してもらった。図中の数字は、その製品を選んだ人数を分母とした割合。青色がこの製品の値、グレーの線が全製品の平均値