先週に引き続き京都・東京・福島の3場開催
3回福島は本年の最終実施週
G1マイルチャンピオンシップ、G2東京スポーツ杯2歳Sの2重賞実施週
●1位(1位)キズナ(38億1046万円)(171勝)
(37億8161万6000円)(170勝)
先週は未勝利1勝。G1エリザベス女王杯出走のコンクシェルも人気薄で行って止まるだけという結果に終わり障害重賞を含め5重賞実施週もそれが唯一の重賞出走。獲得賞金38億円は突破しましたが3場開催で秋のG1シーズン、現状の首位種牡馬ということを考えれば大不振の週間としても良いでしょう。それでもここまでのリードが大きく逃げ切り濃厚という状況は変わらず。
マイルチャンピオンシップにはG2スプリングS・前走G2毎日王冠で重賞2勝、レーティング4位シックスペンスが登録。
ということでしたが回避予定ということで産駒出走なしでしょう。3歳勢からはジャスティンミラノに続きシックスペンスも戦線離脱。蹄の状態が良くないとのことで休養に。
東京スポーツ杯2歳Sにはサトノシャイニング、ニシノタンギーが登録。
サトノシャイニングは9月に中京芝2000mの新馬戦を勝利して出走。母は亜G1勝ち馬の南米血統で大物を出すというより、本馬も既に勝ち上がっているようにきょうだいのここまでの成績からはコンスタントに勝ち馬を出すといったもの。想定は松山弘平の継続。
ニシノタンギーは6月に東京でデビューし、ここでも断然人気が予想されるクロワデュノールの6着。2戦目の福島で勝ち上がりG3札幌2歳S10着、1勝クラス百日草特別7着から。レベルは高くないと思われる夏の福島で未勝利勝ちし1勝馬同士の対戦では早くも頭打ちといったここ2走。前走は騎手が御せずレース途中からハナを切って最後は脚をなくしたもので参考外ともいえますが中1週のローテも厳しいでしょう。想定は新馬戦で騎乗の武藤雅。前走は三浦皇成で他馬に想定されていますがこれは当然の乗り替わりでしょう。
●2位(2位)ロードカナロア(32億7156万円)(130勝)
(31億5694万9000円)(128勝)
先週はG3武蔵野S、G2デイリー杯2歳Sの重賞2勝。他に勝利はなかったのですが週間1億円超えの獲得賞金32億円突破。このところ好調で先週も獲得賞金差を詰めましたがそれでいて5億円以上のリードを許しておりキズナ産駒の登録もありませんでしたがジャパンカップに産駒登録がなくこれでほぼ終了。最後は有馬記念のベラジオオペラやクロミナンスで数字上は可能性を残すということになりそうですが。
G1エリザベス女王杯のシンティレーションは直線の勝負どころで不利を受けて終了。実際は距離も長いはずなのでスムーズでも前走のような爆発力を見せたかは疑問。
G3武蔵野Sのエンペラーワケアは距離やコースよりも賞金で目処が立ったというようなことで、こちらは直線でゴチャ付く不利も跳ね除けて勝利。昨年は根岸Sを使って中2週で回復しなかったのかフェブラリーSに出走しませんでしたが本年は来年のフェブラリーSに直行予定とのこと。同一コースでG3武蔵野Sを勝ち切りG1フェブラリーステークスで勝つ能力もあるとは思うのですがポイントは相手関係で中東のビッグレースとの関連によりどのようなメンバーになるかでしょう。プレップの東海SがプロキオンSになりましたが実質レース名が入れ替わっただけなのでこれはさほどポイントにならないというか例年通りの傾向と捉えるべきかと。いずれにせよ来年2月の話なので。
G2デイリー杯2歳Sのランフォーヴァウは無理やり頭数を揃えたような7頭立て。そこに予定を早めて出走したような牝馬ランフォーヴァウが勝ってしまうような九州産馬・中央転入初戦馬を1頭ずつ含む少頭数の実質1勝クラス特別。初戦は中山で使ってテンに行けず落としたレースでしたがこのレベルが勝ち切る本年ということで昨年の勝ち馬ジャンタルマンタルとは全く違うでしょう。翌日の京都芝1600m未勝利は内回りですがこちらの方が時計も早く勝ち馬アドマイヤズームの方が上のような気もします。昨年はデイリー杯2歳S翌日の京都芝1600m未勝利はG3ラジオNIKKEI賞の勝ち馬オフトレイルが勝利。
マイルチャンピオンシップには23年G1エリザベス女王杯、前走24年G2府中牝馬SでG1レース1勝、重賞2勝、レーティング3位ブレイディヴェーグ。
22年G3ダービー卿チャレンジトロフィーで重賞1勝、前走G2富士S15着タイムトゥヘヴンの2頭が出走予定。
ブレイディヴェーグは昨年に勝利したエリザベス女王杯ではなくこちらへ、女王杯はこの馬を引っ込めてレガレイラを勝たせたかったと思うのですが。問題はこのローテで11ヶ月ぶりの前走G2府中牝馬Sを最速タイの上り32秒8で勝利、そこから中4週で間隔を取りたい馬がどこまで回復したのか。ロードカナロア産駒なのでプラスに出るかも知れませんがこれまで芝1800m以上の距離にしか出走がなくマイル以下の距離は初出走。スプリント寄りの1400mベストといったタイプよりは良いと見ますし連対率もここまで100%なので崩れるシーンも考え難いのですが。想定はクリストフ・ルメールの継続。
タイムトゥヘヴンはG2富士S15着から。22・23年は富士SからキャピタルSというローテでG1出走は3歳時の21年G1日本ダービー13着以来。基本的には後方待機の一発狙いで2走前のG3京成杯オータムハンデキャップ2着のように嵌るのを末だけでしょう。想定は柴田善臣の継続。
東京スポーツ杯2歳Sには産駒登録なし。
2歳重賞を2週連続勝利しましたがここは産駒登録なし。
●3位(3位)エピファネイア(28億8831万7000円)(90勝)
(28億3163万円)(87勝)
先週は3勝クラスなど3勝。リーディングの可能性も残されていますがこれだけ開いてしまっては逆転不可能でしょうし勝利回数も90に乗って年間100勝クリア、初の年間獲得賞金30億円の大台突破がノルマということでもないのですがターゲットになるのはその辺りでしょう。
マイルチャンピオンシップには産駒登録なし。
BCマイルでも好走した本年のヴィクトリアマイル勝ち馬テンハッピーローズでも出走していればというところでしたが。
東京スポーツ杯2歳Sにも産駒登録がなく今週の重賞に産駒登録なし。
●4位(4位)ドゥラメンテ(19億3491万2000円)(94勝)
(19億1848万2000円)(94勝)
未勝利週で賞金加算も1600万ほど。リーディング連覇はもう無理ですが現状で首位キズナとほぼダブルスコアここまで差が開いてしまうとは。
マイルチャンピオンシップには産駒登録なし。
東京スポーツ杯2歳Sにはファイアンクランツが登録。
札幌芝1800m新馬戦を勝利して出走したG3札幌2歳S3着以来。洋芝の重馬場でしか走っていないので良馬場でどこまでやれるか。武蔵野Sにも登録があったコスタノヴァの下でダートも走りそうな血統ですが。想定は佐々木大輔で本年はG3函館2歳S、G3札幌2歳S、G3サウジアラビアロイヤルCとここまで2歳重賞3勝。
●5位(5位)モーリス(18億7596万3000円)(85勝)
(18億1193万6000円)(82勝)
先週は2勝クラスなど3勝。OP(L)オーロCシュトラウス2着など。
マイルチャンピオンシップには24年G2中山記念で重賞1勝、前走G1天皇賞(秋)5着、レーティング6位マテンロウスカイ。
24年G3中京記念で重賞1勝、前走G2富士S6着アルナシーム。
前走G2富士S5着バルサムノートの3頭が出走予定。
マテンロウスカイはG1天皇賞(秋)5着から。海外遠征のダメージもすっかり抜けたようで安定していますが勝ち切るまでは?秋3走目の中2週続きで上積みも疑問。昨年に阪神芝1600mのOP(L)リゲルSを勝利していますが本年は芝1800m以上の距離のみに出走で中距離型というイメージも。想定は横山典弘の継続。この馬では極端な競馬をあまりしないのでそれも含めて入着級という評価になるでしょうか。
アルナシームは前走G2富士S6着から。2走前のG3中京記念を勝利して3ヶ月ぶりの前走を叩かれたと見れば悪くない臨戦過程。本年の中京記念はマイル重賞ではなく小倉芝1800m戦で全6勝中5勝は芝1800mとこちらもマイルがベストではない印象。気性の問題で出世は遅れていましたが5歳11月を迎えてその点は心配なく相手関係ということになるでしょう。主戦の横山典弘はマテンロウスカイ予定で想定は藤岡佑介のテン乗り。
バルサムノートはG2富士S5着から。前走は逃げて0秒5差5着ですが本年の富士Sでこの程度走ればある程度は。どうしてもハナというタイプではないので今回は行かないと見ますが他に行くのもエルトンバローズか何の根拠もなく思い付きだけで横山典弘が行くぐらいでしょうからまたハナという可能性も。こちらもマイル向きではないというか1400mと1800mでしか勝利がなく、非根幹の距離でなどということもないのですが4勝中3勝は左回り、うち2勝のリステッドレースも中京芝1800m、2走前の新潟芝1400mなので右回りでG1メンバーを相手にどこまで。重賞未勝利なので単にそれで消しても良さそうですが。想定は3勝クラス勝利時の北村友一。G1エリザベス女王杯をスタニングローズで勝利の高野厩舎ですがこちらが本線ということもないでしょう。
東京スポーツ杯2歳Sにはジーティーマンが登録。
8月の新潟芝1800mを勝利してそれ以来の2戦目。特にこれといった印象もないのですが祖母ブラックエンブレム、おじ・おばにブライトエンブレム、ウィクトーリアの重賞勝ち馬。想定は西村淳也。昨年は産駒シュトラウスで勝利のレース。
●6位(6位)ルーラーシップ(17億8372万1000円)(71勝)
(17億1273万7000円)(69勝)
先週は障害重賞勝利と最低人気馬の2勝クラス特別勝利による2勝。
マイルチャンピオンシップには22年G2マイラーズC、23年G3京成杯オータムハンデキャップ、24年G2マイラーズCで重賞3勝、マイルチャンピオンシップ22年4着・23年2着、前走G2富士S2着、レーティング2位ソウルラッシュが出走予定。
昨年のマイルチャンピオンシップや一連のマイル重賞成績から上位なのは間違いなく6歳11月でも衰えた感は全くないのですがG1で勝ち切れるかとなると。消すような要素もなく道悪も強いので他馬が苦にするようなら渋った方が良いとも。想定は団野大成の継続。
今週の重賞登録馬はソウルラッシュのみ。
●7位(7位)ハービンジャー(17億1476万1000円)(57勝)
(17億816万1000円)(57勝)
先週も未勝利に終わって総合記事でも書いたようにこのところ全く勝ち馬は出ないのですが今週こそなんとかするでしょう。
マイルチャンピオンシップには22年G2チューリップ賞、23年G2富士S・G1マイルチャンピオンシップでG1レース1勝、重賞3勝、前走G1安田記念2着、レーティング1位ナミュールが出走予定。
昨年の勝ち馬で連覇も懸かりますが23年のマイルチャンピオンシップ後は未勝利。といってもG1香港マイル3着、G1ドバイターフ2着、前走G1安田記念2着。本年のG1ヴィクトリアマイルこそ位置を取れず崩れましたが他は強い海外調教馬を相手に僅差の敗戦なので、ここもそのような登録状況といえなくもないのですが。昨年はG2富士Sを勝利して出走し、急遽乗り替わりとなった藤岡康太の騎乗による勝利でしたが休み明けも強いタイプで安田記念からのローテなら。本年の想定は今回の短期免許で非常に乗れているクリスチャン・デムーロ、G1エリザベス女王杯をスタニングローズで勝利の高野厩舎とのコンビで2週連続G1制覇も。半妹ラヴェルは先週のG1エリザベス女王杯2着なども買い材料となるでしょうか。
今週の重賞登録馬はナミュールのみ。
●8位(8位)ドレフォン(16億1580万1000円)(71勝)
(15億9869万3000円)(70勝)
先週は新馬1勝。獲得賞金16億円突破。芝の新馬戦は世代初勝利でしたが一時は全く出なかった芝の勝ち馬も出ているので。ヘニーヒューズほどダート偏重ではないというかジオグリフやワープスピードのような馬も出しているので。
今週の重賞に産駒登録なし。
日曜東京メインOP霜月S、日曜福島メインOP(L)福島民友Cに産駒1頭ずつ登録。
●9位(9位)ハーツクライ(15億3506万4000円)(50勝)
(15億403万円)(49勝)
先週は3勝クラス1勝。
G1エリザベス女王杯のハーパーは直線でレガレイラに進路をカットされて終わったように見えたのですが騎手コメントでは内にササってレースにならなかったとのこと。初ブリンカーが効きすぎてしまったのかも知れませんが実際にレガレイラのクリストフ・ルメールも過怠金を課されていますしその事象も大きかったでしょう。
スワーヴリチャードのレガレイラを触れるところもなくハーツ系ということにしてここで触れますと、加害馬ながら捌けなかった不利というのもあったのでしょうが秋華賞を使わず、ここに出走すれば有力な組を引っ込めてまで唯一の54キロで勝てなかったということはもう厳しいでしょうか。今回はそれでも5着、日本ダービーでも牡馬を相手に5着ですが本年は女王杯、日本ダービーともに価値が低いこと裏付けてしまう基準馬のようにも思え、ウインドインハーヘア一族といっても母ロカということから3歳秋の成長度という点でも?同世代でもチェルヴィニアやステレンボッシュの方が強いということも十分に考えられ牝馬クラシック路線に行っても容易には勝てたと思えませんし2歳G1ホープフルステークスの勝ちぶりがあまりにも良かっただけに過大評価をしてしまったというか、評価自体が非常に難しい馬だとも感じます。
3勝クラスラッキーライラックCは7番人気チュウワハートが勝利。このレースはライアン・ムーアの勝利。中央ではこのところ酷いので本年もそうなるかと見ましたが、日曜に2勝とそれなりにアジャストして来たでしょうか。騎乗技術については今更いうまでもなくマイルチャンピオンシップとジャパンカップでは海外調教馬に騎乗予定。
マイルチャンピオンシップには産駒登録なし。
2歳世代の出走もないので今週の重賞に産駒登録なし。
●10位(10位)ディープインパクト(13億4973万5000円)(27勝)
(13億2353万3000円)(26勝)
先週は3勝クラス特別1勝。先週は11位・12位が伸ばして来たので差を一気に詰められましたがトップ10内を辛くもキープ。
マイルチャンピオンシップには23年G3ターコイズSで重賞1勝、前走G2府中牝馬S4着フィアスプライドが出走予定。
重賞勝利のある中山マイル向きという印象でしたが未勝利・2勝クラスは東京の勝利で大波乱となった本年のG1ヴィクトリアマイルも2着。G1安田記念でも0秒5差7着、前走のG2府中牝馬Sも0秒4差4着。この成績から関東エリア向きとした方が良さそうで開催の実施がない時期もあったので京都は初出走。滞在と思われる小倉では勝利もありますが阪神も出走がなく関西エリアは初出走ということに。6歳牝馬の勝利はこれまでありませんが6歳牡馬の勝利もトロットサンダー、ダイワメジャーといったランクのマイルG1勝利経験馬とマイルチャンピオンシップ前年1番人気3着ダノンシャークの3頭のみ。バッサリと消し難いのですが、それをやるなら関西での実績と性齢になるでしょう。想定はアンドレアシュ・シュタルケ。
今週の重賞登録馬はフィアスプライドのみ。
●11位(12位)キタサンブラック(13億3699万9000円)(58勝)
(12億6379万7000円)(57勝)
先週は新馬1勝でしたがG1エリザベス女王杯で12番人気ラヴェルが2着。本年のエリザベス女王杯は19頭登録で次点とすべきか唯一の非抽選馬対象だったのですが上位馬が回避して出走にこぎつけ他の上位人気馬が直線でゴチャ付く事象もあり外目から追い上げ連対確保。この一発で5300万ほど加算し獲得賞金13億円突破と再び10位を狙える状況に。
キタサンブラックもジャパンカップに登録馬はいますがハーツクライかディープインパクトが勝ちそうな状況なので実際は難しそうですが。その辺りは次回に。
マイルチャンピオンシップには前走OP(L)カシオペアS5着ニホンピロキーフが出走予定。
G3中京記念、OP(L)ポートアイランドS、カシオペアSと3走連続5着の重賞未勝利とこの時点で要らないように思えますが本年のG2マイラーズCはソウルラッシュの0秒4差3着と同一コースでこの程度走れば勝負にはなるのですが。想定は田口貫太の継続。
東京スポーツ杯2歳Sにはクロワデュノールが登録。
今週の産駒注目馬はこの馬で断然人気となるでしょう。6月に東京芝1800mの新馬戦を勝利して当時2着アルレッキーノが次走の新潟で7馬身差の勝利とこれで一気に注目の存在となりましたが、そのアルレッキーノは1番人気で出走したG3サウジアラビアロイヤルCで4着。アルレッキーノだけで計るのも危険ですしクロワデュノール自身がここでどのような競馬をするか、出世レースでもあるここの結果次第では来年のクラシックで主役ということも。想定は北村友一の継続。
●12位(11位)リオンディーズ(13億3369万3000円)(44勝)
(12億7148万4000円)(41勝)
先週は2歳OP福島2歳S、3勝クラス、2歳1勝クラスと特別戦を3勝。キタサンブラックに逆転され順位こそ1つ下げましたが10位にこちらも接近。
しかしながらマイルチャンピオンシップに産駒登録もなくジャパンカップにも産駒登録なし。テーオーロイヤルが有馬記念に間に合ったとしても状態が本物ではないでしょうしジャパンカップ・有馬記念に有力馬が出走となりそうな9~11位の順位を争う3種牡馬に対し劣勢なのは否めず。まだ結果は出ませんがディープインパクトやハーツクライといった実績のある大種牡馬やイクイノックス効果とはいえ昨年トップ10入りを果たしたキタサンブラックに対し競走馬時代の成績でも劣るとせざるを得ないリオンディーズがここまで健闘したことを称賛すべきでしょう。
●15位(19位)キングカメハメハ(11億2325万7000円)(20勝)
前回G2アルゼンチン共和国杯をハヤヤッコが勝利すると今週はG3福島記念でアラタが7歳にして重賞初制覇。福島記念は3度目の出走で21・22年3着という実績もありましたが7番人気から勝利。返す刀でともいうべきかその数分後にG1エリザベス女王杯でもスタニングローズが22年G1秋華賞以来の勝利となるG1レース2勝目。
スタニングローズは当日のクリスチャン・デムーロが乗れており位置を取って最後に通った進路や仕掛けどころもドンピシャの2馬身差快勝。1番人気で唯一の3歳から出走したレガレイラが加害馬とはいえゴチャついた事象に巻き込まれ、そうでなくとも戦前からレベルの低いと見られた本年でスタニングローズや滑り込み出走のラヴェルと何年も連対がなかったような実績馬の返り咲き、3着ホールネスにしても重賞未勝利のリステッドから出走。G3クイーンSからの勝利というのも異例でしたが前走は57キロの出走で51キロの3歳牝馬ワン・ツーのレースで0秒2差とこの辺りにヒントが隠れていたとも。
そのようなことでも獲得賞金に変わりはなくアラタで4300万、スタニングローズで1億3300万ほど加算し順位は15位となって獲得賞金は11億2000万円台に。まだ上位には届きませんがジャパンカップにシュトルーヴェが登録されハヤヤッコも有馬記念に向かうとなると逆転トップ10入りの可能性を数字上は残すことに。本年のフェブラリーステークス勝ち馬でチャンピオンズカップに出走予定のペプチドナイルも含めここに来て注目の存在に。昨年13位で産駒デビュー2年目の09年から継続したトップ10内は14年で途切れましたが、出走世代数も激減しているこの状況でトップ10入りとなれば。キングカメハメハだけにあっても驚けませんが実際はかなり厳しいと思われます。
ボーダー付近のハーツクライ、ディープインパクトがジャパンカップで大きな賞金加算となりそうなので、現在の獲得賞金差を含め逆転を狙う11位以下勢をより厳しいとせざるを得ない状況。
・11位以下マイルチャンピオンシップ注目馬など
外国馬チャリンは父ダークエンジェルで本年はG1高松宮記念を産駒マッドクールも勝利していますがトップ10入りということはない海外供用種牡馬。英・仏のマイルG1を勝ちまくって実績なども申し分ないのですがそれだけ欧州の馬場にフィットしているのなら高速もですが3コーナーの下りがある京都は合わないでしょう、ジャックルマロワ賞は1分33秒台で勝利していますが前走のQE2Sは60キロを背負って重馬場のアスコットで勝ち時計が1分46秒3というマイル戦なのでこの馬の適性とマイルチャンピオンシップは全く違うものでしょうし少頭数の勝利も多く、アスコットやドーヴィルの直線競馬でG1レースを何度も勝っているので京都では懐疑的ということに。スタッドインが決まっているらしくFeeも設定されているようなのでここを使うことにあまり価値も見出せないように感じられる点からもガチで勝負して来るかは、そうなるとなんのための遠征かわからなくなるので勝ちに来たと素直に取るべきか。想定はライアン・ムーアなのですが今回初騎乗でそれもプラスとなるかは。
セリフォスはG2富士S4着から。3歳時にマイルチャンピオンシップを後方から鮮やかに差し切って勝利しましたがそれが最後の勝利。本年もG2マイラーズC2着、G1安田記念5着、G2富士S4着と全く勝負になっていないわけではないのですがいかにもプレップに徹したマイラーズCから勝ち馬の海外調教馬ロマンチックウォリアーが強かったとはいえG1安田記念で上昇しなかったので。今回も富士Sを使われましたがこれで上がって来るかは。昨年のマイルチャンピオンシップはG1安田記念以来で0秒4差8着。
父ダイワメジャーは現在12億2000万円台の13位でディープインパクトやキタサンブラックなどの結果にもよりますがセリフォス勝利で次回トップ10入りのケースも。
他ではG2富士S勝利のジュンブロッサム。もう1つのプレップとでもすべきか1着に優先出走権が付与されるスワンS組の出走はなくプレップとしては主流の富士S組勝ち馬。他にはスワンSよりも毎日王冠や天皇賞(秋)が現状それに当たるのでしょう、そのようなことを改善すべくスワンSも含め来年度から日程は変わるようですが。ソウルラッシュやセリフォスにも先着した前走と勢いで連勝しても不思議ではないのですが相手が秋始動戦の58キロに対し57キロで今回は58キロ同士、6・8・10月と夏場も含めコンスタントに使われており上積みという点でも疑問が。1走置きに勝ったり負けたりのここ数走でもあるので順番としては。
父はワールドエースでトップ10内に絡むことはないでしょう。