週中競馬記事(2024年6月4日)~リーディングサイアー展望・回顧~ | ブログ

ブログ

ブログ

今週から京都・東京・函館の3場開催

エプソムC、函館スプリントSの2重賞実施週

 

●1位(1位)キズナ(21億7992万4000円)(83勝)

(21億2050万4000円)(79勝)

先週は3勝クラス特別など4勝。G1安田記念のパラレルヴィジョンは馬場が合わなかったようで産駒による連覇はならなかったが2場開催の週間に堅実な賞金加算で首位キープ。

先週からスタートした2歳戦では世代最初のレースでワン・ツーを決め首位に立ち2年連続2歳リーディング獲得に向け好発進。

 

エプソムCには産駒登録なし。

 

函館スプリントSにはアサカラキングが登録。

条件レース3連勝から挑み重賞初出走となった重馬場のG3阪急杯で勝ち馬ウインマーベルと同タイム2着。デビュー当初は中距離に使われ3歳新馬戦では先週のG3鳴尾記念を競走除外となったロードデルレイの4着、芝2000で未勝利を勝ち上がり条件レースは1600m・1400mで3連勝、重賞2着を挟んで前走は初出走の芝1200mで福島のOPモルガナイトSを最内枠から楽に逃げ切り。基本的に先行有利の小回り開幕週でよほど洋芝が合わないことでもなければ勝ち負け、今後のスプリントカテゴリーでトップとなるような存在でキズナの総合リーディング獲得に向け大きな戦力となる可能性も。函館は本格化前の3歳時に1走して芝2000mの1勝クラス特別5着とこれは参考外で良いでしょう。想定は斎藤新の継続。

 

●2位(2位)ロードカナロア(19億2485万1000円)(83勝)

(18億5886万3000円)(80勝)

先週はダートOP特別など3勝で獲得賞金19億円突破。首位キズナとの獲得賞金差を詰めたといっても2億5000万以上の差がありG1安田記念出走の2頭も着外など苦しい状況は変わらず。

 

エプソムCにはタイムトゥヘヴンが登録。22年エプソムC5着馬で本年の重賞では7・6・6着とそれなりに駆けていますが後方からやって着を拾っているだけなので展開の利があればもう少し前に来るといった程度でしょう。想定は北村友一の継続。

 

函館スプリントSにはキミワクイーン、サトノレーヴ、ジュビリーヘッドが登録。

昨年は1着キミワクイーン、2着ジュビリーヘッドでワン・ツーも、2頭はその後も同じようなレースを5走して該当期間ではキミワクイーンの2走前G3オーシャンS5着が最高着順と共にピークを過ぎてしまったような近走。その昨年にしても前崩れで嵌ったようなところもありますが実績のある条件で復調なれば。キミワクイーンは昨年勝利時の横山武史に戻って、ジュビリーヘッドは富田暁でそれぞれ想定。

サトノレーヴはOP(L)春雷S1着から。昨年のキミワクイーン、ジュビリーヘッドも春雷Sからの連対で勢いとしてはこちらでしょう。ジュビリーヘッドは23年春雷S9着から昨年連対し本年も春雷S9着だったりしますが。函館は昨年に1勝クラスを2走し1勝2着1回、キャリアで唯一3着内を外したのも2走前のG3阪急杯4着と底を見せていないようなハクサンムーンの半弟。前走はジョアン・モレイラの騎乗で条件レース3連勝時の浜中俊に戻る想定。

 

●3位(3位)エピファネイア(17億7605万8000円)(44勝)

(17億5782万8000円)(42勝)

先週は1勝クラスなど2勝。3歳G1日本ダービーをダノンデサイルが勝利し牝馬クラシック戦線ではステレンボッシュの活躍も見られたがそれでいてこれだけの獲得賞金差があり先週のような結果では上位2頭を追うのは苦しく、それこそG1での一発待ちとなるだろう。2歳戦で非常に強いがそれはキズナも同様なので。

 

エプソムCにはセルバーグが登録。

23年G3中京記念勝ち馬もその後は未勝利で中京では実績を残していても東京は21年G2京王杯2歳S7着以来2度目の出走。コース実績もなく1ハロン長い嫌いもありますが、それよりは逃げないとダメというタイプなので行ってどこまでというレースになるでしょう。想定は丸山元気の継続。昨年はジャスティンカフェで産駒勝利。

 

函館スプリントSは産駒登録なし。

 

●4位(4位)ドゥラメンテ(10億6029万7000円)(52勝)

(10億5743万7000円)(52勝)

先週は未勝利で2場開催とはいえ獲得賞金300万円もない週間、リーディング連覇という話になるシーズンでもないでしょう。

 

今週の重賞にも産駒登録なし。

 

●5位(5位)ハービンジャー(10億3699万8000円)(35勝)

(9億5503万8000円)(35勝)

未勝利週でしたがG1安田記念のナミュール2着などで獲得賞金10億円突破。

 

ナミュールはG1ヴィクトリアマイルで大きく出遅れ8着に敗れ、今回も出遅れましたが集団には直ぐに取り付き最速上りを計時など突き抜けそうな勢いもありましたが香港のロマンチックウォリアーに捻じ伏せられてしまったとも。昨年のG1香港マイルも今回2・3着馬の前にゴールデンシックスティとヴォイッジバブルが入っており、国内の左回り東京で中距離指向のロマンチックウォリアーが先着ということで完敗としても良いでしょう。ヴィクトリアマイルから中2週の連続輸送で良く立て直されリーディング観点でもG1レース2着賞金は大きかったのですが。

 

エプソムCにはグランディア、ニシノスーベニアが登録。

グランディアは前走3勝クラススピカS勝利から。2歳未勝利、3歳1勝クラスは中京の勝利ですが2勝クラス、全走は中山の勝利で東京は22年OP(L)プリンシパルS5着時以来2度目の出走。想定は三浦皇成の継続。

ニシノスーベニアはG3ダービー卿チャレンジトロフィー4着から。東京で勝利もありますが3歳未勝利のダート1300mと3歳1勝クラス芝1400mの勝利。芝1600m超の距離は初出走で1ハロン延長を克服できれば。想定は田辺裕信のテン乗り。

 

函館スプリントSには産駒登録なし。

 

●6位(6位)ルーラーシップ(10億315万1000円)(42勝)

(9億3544万5000円)(41勝)

先週は未勝利1勝。G1安田記念のソウルラッシュ3着などもあり獲得賞金10億円突破。

 

ディスペランツァ G3アーリントンC1着⇒G1NHKマイルC7着

マスクトディーヴァ G2阪神牝馬S1着⇒G1ヴィクトリアマイル3着

ソウルラッシュ G2マイラーズC1着⇒G1安田記念3着

 

このように春季東京マイルG1のプレップ重賞を勝利して有力馬を出走させただけに勝利もほしかったはずですがG1レース3着馬を2頭出し、現状6位に位置し近年ルーラーシップの種牡馬成績を考えれば悪くはない結果でしょう。

 

エプソムCにはカレンシュトラウス、マイネルケレリウス、ワールドウインズが登録。

カレンシュトラウスはOPメイS5着から。同じ東京芝1800mのOPメイS組はエプソムCにも良績を残しますが前走は22年OPメイS1着以来の入着で現状から重賞で足りるかとなると。想定はテン乗りの北村宏司。

マイネルケレリウスは3勝クラス府中市制70周年記念1着から。2回東京2週目で時計の出る馬場だったとしても東京芝2000mを1分57秒8で10番人気から差し切り。ベストは2000mとしても新潟の芝1800mでも勝利があり全4勝は左回り。勢いと得意コースで決め手が生きるようならば。想定は石川裕紀人の継続。

ワールドウインズはOP(L)都大路S7着から。2走前のOP(L)六甲Sは2着も重賞では足りず東京や左回りの実績も乏しく下位人気も予想されることから過大な評価は。

 

函館スプリントSには産駒登録なし。

 

●7位(7位)ドレフォン(8億8895万2000円)(37勝)

(8億6335万2000円)(35勝)

先週は未勝利2勝。未勝利週を続けないドレフォンということで先週もそのような傾向に。

 

G1安田記念のジオグリフはマイルにもそれなりに対応し6着。G1大阪杯でも5着に駆けており復調気配なのか現状のジオグリフでもそこまで来てしまうようなレベルなのでしょう。

 

今週の重賞登録馬は函館スプリントSのカルネアサーダ。

昨年のOP(L)タンザナイトSを勝利して本年も芝1200mのリステッドレースで連続4着。昨年の函館スプリントSは12着ですがダートのリステッドレースからで芝ダート兼用のような成績ですが本年の方が臨戦過程は良いでしょう。函館はダートの勝利のみですが昨年のOP青函Sでは2着もあり転厩2戦目で。想定は騎乗時4勝2着2回の鮫島克駿。

 

・ダートランキング

1位ドレフォン 6億5398万6000円

2位ロードカナロア 5億7549万1000円

3位ヘニーヒューズ 5億7223万6000円

 

ドレフォン首位は変わりませんがダートOP特別勝ち馬を出したロードカナロアがヘニーヒューズを僅かに逆転し2位浮上。

 

●8位(11位)ディープインパクト(8億1497万5000円)(17勝)

(7億4869万8000円)(16勝)

先週はG3鳴尾記念をヨーホーレイクが勝利。鳴尾記念では勝ち馬を含む出走3頭が入着など前回の11位から8位まで浮上のトップ10内復帰。2場開催でトップ10内下位種牡馬が伸びなかったとはいえさすがはディープインパクト、G1安田記念出走の2頭は着外も鳴尾記念でカバーといったところでしょう。

 

鳴尾記念勝利のヨーホーレイクは2年以上の休養明けとなったG2金鯱賞で3着、前走G3新潟大賞典も59キロで3着と好走を続け今回は京都芝2000mを1分57秒2の時計で重賞勝利。順調に使えればこれぐらいは走る馬でグレード別定の57キロ、場も問わないタイプですが阪神実施の鳴尾記念は過去1勝でしたが京都実施となっていきなり勝利とディープインパクト産駒だけにこれも良かったといえるでしょうか。いずれにせよこれほどの長期休養から立て直しに成功した陣営は見事。

 

エプソムCにはサイルーン、トゥデイイズザデイが登録。

グランスラムアスク、ノースザワールド、レッドランメルトは登録時2/3抽選で出走可能。登録時抽選対象の3頭はいずれもディープインパクト産駒。

 

サイルーンは2勝クラス・3勝クラスの特別戦を連勝し重賞初挑戦。近2走は中山芝1600mですが東京で勝利もあるディープインパクト産駒のノースフライト一族なので。想定は岩田望来の継続。

トゥデイイズザデイはOP(L)谷川岳S2着から。前走は9ヶ月ぶりで勝ち馬に押し切られてしまったようなレースで順調に使えれば。東京は初出走ですが距離延長というよりは芝1800m向きでこの点もプラスでしょう。2歳新馬戦勝利から1番人気で出走した21年G3京都2歳S(6着)以来の重賞出走予定。想定は3勝クラス特別勝利時の津村明秀。

 

函館スプリントSは産駒登録なし。

 

●9位(8位)リオンディーズ(7億8872万2000円)(20勝)

(7億7817万6000円)(20勝)

先週も未勝利で3週連続未勝利。なんとかトップ10内はキープしていますが、この状況が続けば次回で11位以下となるでしょう。

 

今週の重賞登録馬は函館スプリントSのオタルエバー。

2勝クラスを函館で勝利していますが本年に入ってG3重賞で近2走は16・12着と敗れ3ヶ月ぶり、休み明け実績もなく滞在競馬でどこまで。想定はテン乗りの角田大河。

 

●10位(9位)ハーツクライ(7億8030万5000円)(28勝)

(7億7331万5000円)(28勝)

未勝利週で10位まで後退。前回は獲得賞金もない未勝利週で先週は獲得賞金があったといっても週間700万円ほどの加算しかなくトップ10のボーダーに回るような状況。本年から2歳戦の出走がなくなりますが、なんとか踏ん張ってもらいたいところ。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

・11位以下

僅差で11位となったモーリスはエプソムCにアルナシームが登録。

東京初出走で気性にまだ不安な点もあることから輸送してどこまで力を発揮できるか。

 

エプソムC負担重量他に22年G1大阪杯9着以来のヴェルトライゼンデ、条件レース3連勝中からのジェイパームス、G3新潟大賞典11着から負担重量59キロのレーベンスティールなどが登録。

 

・2歳戦

1位(1位)キズナ(1010万)(1勝) 

2位(3位)スワーヴリチャード(792万)(1勝)

3位(107位)キングマン(720万)(1勝)

3位(ー)シスキン(720万)(1勝)※新種牡馬

3位(59位)バゴ(720万)(1勝)

6位(ー)アドマイヤマーズ(290万)※新種牡馬

6位(61位)グレーターロンドン(290万)

6位(ー)サートゥルナーリア(290万)※新種牡馬

6位(ー)タワーオブロンドン(290万)※新種牡馬 

6位(ー)ナダル(290万)※新種牡馬

11位(4位)モーリス(252万)

12位(21位)シルバーステート(180万)

12位(47位)ホッコータルマエ(180万)

12位(ー)モズアスコット(180万)※新種牡馬

15位(34位)イスラボニータ(110万)

15位(2位)エピファネイア(110万)

15位(ー)ウインブライト(110万)※新種牡馬

15位(9位)ブリックスアンドモルタル(110万)(1勝)

19位(53位)サトノアラジン(72万)

19位(54位)ダノンバラード(72万)

19位(10位)ニューイヤーズデイ(72万)

※( )内は2023年2歳戦順位

 

開幕週を終えた段階なので順位などは特に気にする段階ではないのですが昨年の2歳リーディング、キズナが早くもトップに。新種牡馬勢の活躍も目立ちますがシスキンは早くも勝ち馬を送り出し本年の新種牡馬では最初に中央勝利。種付け中の事故もあって初年度の血統登録数7ということで新種牡馬リーディングにも絡まないでしょうが好スタート。

 

注目馬としては土曜京都の新馬戦を勝利したダノンフェアレディと半馬身差で2着ショウナンザナドゥのキズナ牝馬2頭。京都芝1600mの勝ち時計1分33秒8は馬場もあるのでしょうが優秀なことには違いなく3着はそこから7馬身差、4着は5馬身差と大きく離しての連対。本年は阪神ジュベナイルフィリーズも京都実施なのでその点も良いのですが該当の新馬戦は内回りコース、且つ勝ち馬は逃げて勝ってしまったことが今後にどう作用するか疑問な点も。今回はスピードの違いもあったでしょうし抑えが利くようならば良いのですが。

 

開幕週のレースは出世レースとなることも多く全て要注目ともいえますが、昨年も多くの活躍馬が出た日曜東京の牝馬限定芝1600m戦で上位となった1着ミリオンローズ、2着エンブロイダリー、3着クライスレリアーナは33秒台前半の上りを計時しており決め手は確かでしょう。勝ち馬ミリオンローズは昨年新種牡馬リーディングのスワーヴリチャード産駒ですが、2着エンブロイダリーはアドマイヤマーズ、3着クライスレリアーナはサートゥルナーリアと注目の新種牡馬産駒ということもあって次走以降も注目。昨年同様にこのレースの2着以下から多くの馬が勝ち上がるような気もします。

 

他ではシスキン産駒キトンインザスカイ、キングマン産駒スターウェーブの勝ち馬を挙げて置きます。もう1頭の勝ち馬ウインターベルは勝ち時計も平凡なバゴ産駒で今後の成長次第ということで。

 

 

・母の父部門

(前回)

1位ディープインパクト 20億3167万円

2位キングカメハメハ  17億4913万3000円

3位マンハッタンカフェ 12億4219万3000円

4位クロフネ      8億4965万4000円

5位シンボリクリスエス 7億8555万4000円

 

(今回)

1位ディープインパクト 20億9639万4000円

2位キングカメハメハ  18億157万1000円

3位マンハッタンカフェ 13億3176万2000円

4位クロフネ      9億1290万8000円

5位シンボリクリスエス 7億9168万4000円

 

首位ディープインパクトは3勝クラスタイキシャトルCなど5勝。2歳新馬戦ではウィンターベルが開幕週から勝ち上がり。

2位キングカメハメハは2勝クラス特別など5勝で獲得賞金18億円突破。

3位マンハッタンカフェは2勝クラス特別など2勝。G1安田記念ソウルラッシュ3着などで獲得賞金13億円突破。

4位クロフネは2勝クラスなど2勝。G1安田記念ガイアフォース4着などで獲得賞金9億円突破。

5位シンボリクリスエスは未勝利。

 

・安田記念

父アクラメーションのロマンチックウォリアーが勝利、母の父ストリートクライは31位。

母の父ストリートクライは本年重賞初制覇、通算4勝。

重賞制覇は21年G3阪神ジャンプSトゥルボー以来。

安田記念およびG1レース初制覇。

中央重賞勝ち馬はテリトーリアル、トゥルボー、ロマンチックウォリアーの3頭。

 

・鳴尾記念

父ディープインパクトのヨーホーレイクが勝利、母の父フレンチデピュティは12位。

母の父フレンチデピュティはG3毎日杯メイショウタバル以来の本年重賞2勝、通算37勝。

鳴尾記念は初制覇。