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玄関の広さで後悔しないポイント
新築の打ち合わせも
いよいよ大詰めだったある日
設計士さんから
「玄関の広さはどうしますか」
と聞かれた
そのときの僕は
正直あまり深く考えていなかった
「普通でいいです」
と答えたことを
いまでも少し悔やんでいる
住み始めて半年
玄関の使いづらさに
ようやく気づいた
朝、子どもが学校に行く支度で
バタバタしていると
玄関に家族が集中する
僕が靴を履いていたら
妻が横でカバンを整理しはじめる
後ろからは息子が
「早く出てー」と声をあげる
三人が玄関に集まると
まるで満員電車のよう
「狭いなあ」と思ったその瞬間
打ち合わせのときの言葉を
思い出した
あのとき
もう少し広くできたんじゃないか
もう少し考えればよかったんじゃないか
そんな思いがよぎる
ある日
近所のミヤザキさんの家に
お邪魔する機会があった
ドアを開けた瞬間
その玄関の広さに驚いた
大人二人が並んで靴を履いていても
まだ余裕がある
奥にはベビーカーも置いてあって
それでも動線はスムーズだった
「うちも最初は
普通の広さで考えてたんだけど
途中で変更したんだ」
そう話してくれたミヤザキさんは
図面段階で実際の動きを
何度もシミュレーションしたらしい
「靴を履く人
カバンを取る人
帰ってきて手を洗う子ども
みんなが重なる場所だからね」
その言葉が刺さった
玄関って
ただ通り過ぎる場所じゃない
家の中で一番最初に使う場所だし
最後に使う場所でもある
「狭いと感じたら
あとから広げるのは難しいから」
実際、僕の家も
後から何かできないかと考えたけれど
壁を壊すわけにもいかず
下駄箱を小さくする程度が限界だった
せめて
土間収納を作っておけばよかった
濡れたレインコートや
濡れた傘を置く場所がなく
玄関がすぐに散らかる
「ここに物置けたらなあ」と
毎回のように思う
たかが玄関
されど玄関
小さな場所だけど
生活の質を左右する場所だと
いまになって感じている
これから家を建てる人には
ぜひ「玄関の広さ」にも
目を向けてほしいと思う
毎日使う場所だからこそ
ちょっとの余裕が
暮らしの余裕につながる
もしも当時の自分に
一言だけアドバイスできるなら
「玄関だけは
実際に動きをイメージして
決めてみて」
そう伝えるだろう
そのくらい
玄関の広さって
大事なポイントなんだと思う
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