■ 記事
<p>深夜のアニメで最近見ているのがこれです。現代の日本を舞台とした、アウトローの物語と僕は見ています。基本的に社会に適応せず(あるいはできず)自分の持っている技量で生きている男っていうのは昔からある物語だ。たとえば、ルパン三世。泥棒という反社会的な男たち(アウトローたち)が盗みを働いたり、警察の目を盗んだりするのが描かれた漫画だ。もっともルパンたちは反社会的行動をとりながらもリッチな生活を送っているが。あるいはカウボーイビパップ。賞金稼ぎとして賞金首を捕まえながら生活する。古くはヨーロッパではロビンフッドの冒険だってそうだし、日本ではねずみ小僧や、石川五右衛門の話もある。マッドサイエンティストを描いたSFだってアウトローの話しだ。ランボーもそうだし。そういうわけで、社会のメインストリームから外れて、適応できず、それでも卑屈にならずに堂々と生きる、なんていう男の物語って言うのはなぜか惹かれるところがあるわけです。それは惰性でなく凝縮された生がそこにあるからだし、巨大な存在に立ち向かっているという緊迫感が常にあるから。もっともそれはある意味救いようのない姿だ。なぜって、巨大な存在は常にリソースフルだからだ。つまり汲めども尽きない井戸のようなもので、莫大な資金、巨大な組織、多くの人材が集まっている。一方でそれに立ち向かう男たち(アウトローたち)はリソースレスだ。金もない、組織もない、人もいない。局地的には優勢に立つかもしれないが、最終的にはやられる。あたかも第二次世界大戦でアメリカに立ち向かった日本のようなものだ。現実には最後には力尽きる運命にあるのだが、物語では違う。一泡拭かせるだけでなく、完全な勝利さえも手中に収める。その姿をみて快哉を叫ぶのだ。そしてスカッとするのだ。でスピードグラファーなんだが、出てくる人物たちがほとんどアウトロー。ただし、主人公以外は巨大な組織に属しているわけで、ある意味メインストリームなのだが、それでもへんなやつらばかり。</p> <p>だから主人公たちを追う敵をアウトローと見るのはちょっと違うかもしれない。だって巨大な資金もあるし、組織に保護もされているし、人材も多い。主人公がまともに見えるくらいのアウトロー風な敵ばかりだが、結局のところ、よく見ると真のアウトローは主人公なのだ。何の組織にも属さず、一人戦うのだから。主人公を追う巨大組織の人間たちがまともなやつらばかりだったらこのアニメはつまらなくなっただろう。変態たちばかりだから面白さもある。でも注意してほしい。あくまで敵のアウトローぶりは味付けにすぎないのだ。本当のアウトローは、まともに見える主人公なのだから。そして物語なので、アウトローは最終的に勝利する。現実と同じようにつぶされていくようであればそこには物語でしかだせない独自性はないのだから。どのようにして勝利していくか。そのプロセスを楽しみたいと思っているわけでございます。
<p>深夜のアニメで最近見ているのがこれです。現代の日本を舞台とした、アウトローの物語と僕は見ています。基本的に社会に適応せず(あるいはできず)自分の持っている技量で生きている男っていうのは昔からある物語だ。たとえば、ルパン三世。泥棒という反社会的な男たち(アウトローたち)が盗みを働いたり、警察の目を盗んだりするのが描かれた漫画だ。もっともルパンたちは反社会的行動をとりながらもリッチな生活を送っているが。あるいはカウボーイビパップ。賞金稼ぎとして賞金首を捕まえながら生活する。古くはヨーロッパではロビンフッドの冒険だってそうだし、日本ではねずみ小僧や、石川五右衛門の話もある。マッドサイエンティストを描いたSFだってアウトローの話しだ。ランボーもそうだし。そういうわけで、社会のメインストリームから外れて、適応できず、それでも卑屈にならずに堂々と生きる、なんていう男の物語って言うのはなぜか惹かれるところがあるわけです。それは惰性でなく凝縮された生がそこにあるからだし、巨大な存在に立ち向かっているという緊迫感が常にあるから。もっともそれはある意味救いようのない姿だ。なぜって、巨大な存在は常にリソースフルだからだ。つまり汲めども尽きない井戸のようなもので、莫大な資金、巨大な組織、多くの人材が集まっている。一方でそれに立ち向かう男たち(アウトローたち)はリソースレスだ。金もない、組織もない、人もいない。局地的には優勢に立つかもしれないが、最終的にはやられる。あたかも第二次世界大戦でアメリカに立ち向かった日本のようなものだ。現実には最後には力尽きる運命にあるのだが、物語では違う。一泡拭かせるだけでなく、完全な勝利さえも手中に収める。その姿をみて快哉を叫ぶのだ。そしてスカッとするのだ。でスピードグラファーなんだが、出てくる人物たちがほとんどアウトロー。ただし、主人公以外は巨大な組織に属しているわけで、ある意味メインストリームなのだが、それでもへんなやつらばかり。</p> <p>だから主人公たちを追う敵をアウトローと見るのはちょっと違うかもしれない。だって巨大な資金もあるし、組織に保護もされているし、人材も多い。主人公がまともに見えるくらいのアウトロー風な敵ばかりだが、結局のところ、よく見ると真のアウトローは主人公なのだ。何の組織にも属さず、一人戦うのだから。主人公を追う巨大組織の人間たちがまともなやつらばかりだったらこのアニメはつまらなくなっただろう。変態たちばかりだから面白さもある。でも注意してほしい。あくまで敵のアウトローぶりは味付けにすぎないのだ。本当のアウトローは、まともに見える主人公なのだから。そして物語なので、アウトローは最終的に勝利する。現実と同じようにつぶされていくようであればそこには物語でしかだせない独自性はないのだから。どのようにして勝利していくか。そのプロセスを楽しみたいと思っているわけでございます。