彼の声 2024.8.5 「めったにないチャンス」 | 彼の声

彼の声 2024.8.5 「めったにないチャンス」

voice-164

 めったにないチャンスを逃すとは、危険を
犯さないことと同義かも知れないが、果たし
てここで賭けに出る必要があるのかというと、
果たしてチャンスを逃さないためには危険を
犯して賭けに出る必要があるのかないのか、
そんなことはそんなことをやる人の勝手だろ
うが、何かその是非を巡ってヒントとなるよ
うな兆候が起こっているのかというと、事情
通と呼ばれるカテゴリーに入る人たちが実際
にその兆候が見られるから警告を発している
わけだが、そういう意味ではそのチャンスで
もありチャンスでもないような状況なのかも
知れず、誰にとってもチャンスとも言えない
だろうから、自分にとってチャンスだと思っ
て手を出せば、それが見込み違いの場合は窮
地に陥る可能性が高いということかも知れな
いし、逆に危険を冒してチャンスをものにす
る人もわずかに出てくるなら、事情通という
人たちの見込み違いだったかというとそうい
うわけでもなく、多くの人たちにとってはチ
ャンスでも何でもなく、ただの危険な兆候に
過ぎないはずだが、だから多くの人たちが怖
がって手を出すのをためらっているうちに、
ごくわずかの向こう見ずな人たちが手を出し
て、その中からさらにごくわずかな人たちが
チャンスをものにするような機会なのかも知
れず、確かにそういう意味では多くの人たち
にとってはチャンスであるどころかただの危
険に過ぎないが、多くの人たちにとってそう
であるから、ごくわずかの人たちにとっては
そこがチャンスだと考えることが、果たして
現状に照らし合わせて妥当なのかと問われて
いるわけではなく、そういう逆張り的な思考
こそが間違っていると言えそうで、世の中の
現実を舐めていると感じられてしまうかも知
れないが、それがいきり立った不良が喧嘩相
手に向かって、ナメてんじゃねえぞ!と脅し
をかける際に使う舐めていることでもなけれ
ば何なのかというと、世の中の現実を舐めて
痛い目に遭った方がいいんじゃないかと思わ
れる程度の舐めている感覚なのかも知れず、
逆張りしたければすれば良いから、逆張りし
た中からごくわずかの成功者が出てくるよう
ならそれでも構わない状況なのかも知れない
が、その成功者が自分になるとは限らないの
はもちろんのこと、逆張りした者が誰も成功
しない方が怖がっている多くの人たちにとっ
ては安心できるわけで、逆張りして痛い目に
遭った愚か者に向かってざまあみろと言い放
ちたいわけで、人の言うことを聞かないから
痛い目に遭うんだと説教したくなるだろうし、
これからは物事の道理をわきまえて真面目に
働けと言われて、いきり立った愚か者が意気
消沈すれば、してやったりとなりそうなのだ
が、そんな成り行きに当てはまりそうな愚か
者が果たしてこの世の中にいるのかというと、
それがこれからわかるかも知れないし、わか
ったところでどうということはなく、そんな
のは愚か者の知ったことではないとしたら、
愚か者の方が道理をわきまえているつもりの
わけ知り顔の知ったかぶりに勝利することに
なるだろうが、それもあり得ない話に思われ
るとすれば何なのかというと、その種のフィ
クションを絡めた想像力にも限界があって、
絶えず人の想像を裏切るようなことが起こる
とも限らないし、起こらないとも限らないが、
どちらであっても構わないし、どちらでなく
ても構わないにしても、そんなことにはお構
いなく、そういったチャンスと呼ばれる機会
を通り過ぎてから、何かもっともらしくも説
得力のあることが言えるようになり、そうな
った時がわけ知り顔の知ったかぶりが勝利す
る機会がやってきたことになって、ここぞと
ばかりに怖がってチャンスをものにできなか
った小心者たちやチャンスだと思って手を出
して痛い目に遭った愚か者たちを小馬鹿にす
る機会に恵まれるわけだが、だからといって
それでわけ知り顔の知ったかぶりが世間から
認められて尊崇されることになるかというと、
中にはうまく立ち回ってそうなる者も出てく
るかも知れないが、そこでも誰もがそうなれ
るわけではなく、ごくわずかの尊崇されるチ
ャンスをものにできた者が実際に尊崇される
かも知れず、その方面の権威として愚か者た
ちから崇め奉られるかも知れないが、そこで
もそんな奴を崇め奉るような者たちこそが愚
か者だと言われるかも知れないから、安易に
他人を小馬鹿にしたり賞賛したり崇め奉って
はまずいのかも知れず、それ以前に自分で考
えて自分の判断に基づいて行動して、行動し
た結果から教訓やら反省点を導き出せたら、
それをまたその後の行動に活かせば良いのだ
ろうが、やっていることがうまく行けば自分
が優秀で有能だからと思い込むのも愚かなこ
とかも知れないし、うまく行かなければそれ
を他人のせいにするのも愚かなことかも知れ
ないから、自分も他人もある程度は愚かであ
ることを前提として行動しなければならない
し、愚かだからこそ不用意に慎重さを欠いて
行動できるのかも知れないし、それで構わな
いようなことになるとしたら、運が良かった
と思うしかないのかも知れず、少なくとも現
状の中だけでうまく行くための答えを求めた
りせずに、過去の歴史や経験から学ばなけれ
ばならないとしても、未来から学べるわけで
もないし、自分にとっては未知の経験となる
が、これから実際に体験することになるから、
そうなると学ぶよりも優先して何かをやらな
ければならず、その何かというのが誰もがわ
からないし気づかないことになるだろうが、
それが実際に今ここでやっていることになる
わけだから、そんなのはわかりきったことだ
と思ってみても差し支えないのだが、わかり
きったことがわからないとも思わないし、気
づいていないはずがないわけだが、それに関
しても絶えず自分の意図や思惑から外れた方
面から何らかの作用や影響を及ぼされている
と考えておくのが妥当なのかも知れないし、
そういう作用や影響を及ぼされていることに
は気づいていて、ある程度はわかっているは
ずなのだが、だから自分の意図や思惑に気づ
いていないしわかっていないというと、何の
ことやらさっぱりわからなくなってしまうか
も知れないが、この先何か結果のようなこと
に気づいたりわかってしまったりしても、そ
んな結果に動揺したり困惑したりするだろう
が、そうなるように何かが仕向けているとも
言えないし、そういう先回り的な思考を跳ね
除けるような思いがけない出来事が起こるか
ら、それに動揺したり困惑したりすると思っ
ておくしかないのかも知れない。

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