彼の声 2024.7.31 「まやかしの対立」 | 彼の声

彼の声 2024.7.31 「まやかしの対立」

voice-163

 なぜか嘘っぽいことを語るなら、まやかし
としての積極財政と緊縮財政の対立になるだ
ろうが、何がまやかしなのかといっても、い
つものようにそれがうまく説明できないし、
うまく説明できないなら語らなければいいの
に、なぜか勘に頼ると語らざるを得なくなっ
てしまい、そういうところが合理的な理屈を
伴って説明できないから、嘘っぽい内容とな
ってしまうのだろうが、別にそれで構わない
ならそういうことだと受け流すしかないのだ
が、すでに数年前の欧米で積極財政政策が大
大的に行われた後の時代に突入しているわけ
だから、なるほどああいうものだとわかった
わけで、今さら対立を煽ってみても流行遅れ
の時代遅れな感じがしないでもなく、またパ
ンデミックなどが起これば財政的に余裕があ
る範囲内で積極財政政策をやればいいような
ことだから、それも相対的な程度で各国が各
各でやるようなことかも知れず、それなりに
国際的な連携も可能かも知れないし、財政の
大盤振る舞いをやってインフレになったから、
今度は金利を上げて財政の引き締めをやって、
そこから景気後退になったらまた金融緩和を
やる段階に差しかかりつつあるわけで、そう
いう一連の成り行きの中で積極財政政策と緊
縮財政政策が交互に繰り返されて行くわけだ
ろうから、対立を装うこと自体がまやかしに
過ぎないわけだが、そういう意味では積極財
政派の化けの皮がすでに剥がれていて、それ
をなかったことにはできないし、普通にここ
数年の世界情勢を理解している人には積極財
政派の主張が嘘っぽく感じられるかも知れな
いが、嘘っぽく感じられる範囲内で積極財政
派の主張を受け流して聞き流しておくだけで
も、BGM的な印象操作効果を期待できるか
も知れないし、それが何なのかと理解する必
要もないことであるなら、では他に何を理解
しなければならないのかといえば、一つの政
策を金科玉条の如くに主張するのではなく、
その場の状況に合わせて様々な方面からやれ
ることをやるしかなく、十年前ぐらいの政策
の誤りを未だに言い募るのもおかしいし、そ
の当時はその政策が効果を上げたように感じ
られたわけだから、それはそれでそういうこ
とで、その後始末をまだやっている段階だと
理解しておくだけでも、それなりに前向きに
なって現状で起こっている事態にも取り組め
るはずだが、その取り組んでいることに絡ん
で対立を煽っているわけだから、そういう対
立がまやかしなのかといえば、確かにそうい
う面もありそうだが、対立点を見るのではな
く、対立できない点を見ておくだけでも、現
状で起こっている中でまやかしではない部分
に注目できるかも知れないし、そのまやかし
でない面や部分が何かといえば、そのまやか
しでない面や部分に人々の目を向けさせない
ようにしておくために、まやかしの対立が仕
掛けられているとも言えるわけだが、果たし
てそれが経済活動そのものだと言えるかとい
うと、誰もが目を向けているのも経済活動そ
のものだから、まやかしの対立そのものがう
まく機能していないようにも感じられるのだ
が、ではそういう仕掛けが失敗に終わってい
るのかというと、それほど失敗しているわけ
でもないから、ある程度はまやかしの対立を
真に受ける人もいるのかも知れないし、経済
活動そのものが人々の生活に直結しているか
ら目を向けざるを得ないし、それに対してま
やかしの対立を仕掛けている人たちの方でも
経済活動に目を向けざるを得ないとしても、
何かそれが解決の手段や方法を提示している
ように装われているから、そこから幻想が生
じてくるのだとしても、それが幻想でしかな
いことに気づけない人たちがまやかしの対立
を真に受けていると感じられて、まやかしの
対立では解決できないし、解決の手段や方法
がまやかしでしかないから、そういう手段や
方法を提示する人たちを信用できないと思わ
れるわけだが、それが信用できないからとい
って支持や支援をできないわけではなく、信
用していないのに支持していたり支援してい
るつもりになれるから、何か欺瞞や偽善に囚
われていることを意識せざるを得ないのだが、
要するに対立を仕掛けるように仕向けること
が肝心なのかも知れず、そうやって結果的に
対立を仕掛けた人や勢力が時流に乗って踊ら
された挙句に梯子を外されて自滅するように
持って行っていると解釈しておくだけでも気
休め的な効果を期待できるわけだが、それが
経済的な効果と連動させるならバブルを起こ
して経済的な富を消尽させるやり方になるわ
けで、かつての日本がそんなことを仕掛けら
れて自滅して、現代では中国が仕掛けられて
自滅している最中だと思われているわけだが、
アメリカでも自ら仕掛けて富を消尽させてい
る最中なのかも知れないし、それが結果的に
はAIバブルとも呼ばれている現象には違い
ないのだが、その中でも生き残る人や企業も
出てくるから、現状の中でも誰がどんな企業
が生き残るかが注目されていて、日本の人や
企業も生き残るなら、結果的にはそれで構わ
ないようなことになってしまうだろうが、果
たして現状の日本で積極財政と緊縮財政の対
立を仕掛けている人や勢力がその中に含まれ
るか否かということ自体が問題外なのかも知
れず、日本政府の財政状態が日本の経済情勢
に左右されるようなことだから、現状の日本
で富を消尽させるようなバブルが起こってい
るかというと、まさにバブルが起こるように
仕込んでいる最中でもあるから、アメリカの
AIバブル崩壊の隙を突いて何か仕掛ける力
もまだないだろうし、都市の再開発や観光地
の整備をやって世界の富裕層の注目を集めよ
うとはしているのだろうが、現状の傾向から
言えることは、人々がそれを好むと好まざる
とにかかわらず、新自由主義的な未来へと邁
進しているように感じられて、最近の東京都
知事選挙にもそんな傾向が顕著に現れている
ように思われるのだが、人々の意識の中で左
翼やリベラルな傾向を好んでいるとしても、
現実の経済的な成り行きが新自由主義的な方
向へと突き進んでいるわけだから、それが政
治と経済との間でバランスとして機能してく
れるとありがたいわけだが、日本では欧米や
周辺国とは違い左翼やリベラルが嫌われる傾
向にあるわけだから、バランスを欠いた新自
由主義に政治も経済も覆われてしまうのでは
ないか。

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