彼の声 2024.6.8 「深入りしないこと」 | 彼の声

彼の声 2024.6.8 「深入りしないこと」

voice-163

 何も騒ぎや混乱のどさくさに紛れて悪さを
したいわけでもなければ、できればあからさ
まにいい人ぶったことを述べたいとも思わな
いだろうが、その場に絡んでくる誰もがただ
淡々と情勢分析に励んでいるとも見えないな
ら、その人なりの意図や思惑を抱きながらも、
何かしら戦略的かつ戦術的にその場の状況や
情勢に合わせて適当なことを語っているのだ
ろうが、それを適当だとは思えないしいい加
減だとも感じられないなら何なのかというと、
そんなことを述べている人の意識がその場の
状況や情勢と共鳴している部分では、確かに
その場の状況や情勢を反映したことを述べて
いるはずだが、その一方でその場の状況や情
勢とは関係なくその人の感情や思考に宿って
いる論理や理屈から導き出される解釈の方向
性があって、それがどんな状況や情勢であっ
てもその人にとって好都合な一定の結論に持
って行こうとする意志に結びつきながら凝り
固まっていると、都合の良い部分だけを拡大
解釈したり誇張したり強調することにもなる
だろうから、語っている内容がそれ相応に歪
んでいる印象を受けるわけだが、事実を意図
的に歪曲して伝えているのかというと、それ
なりにもっともらしく感じられる部分ではそ
うとは思えないわけで、そういう部分を信用
してしまうと、それにつられて歪んでいる部
分も真に受けてしまうからヤバいような気も
するのだが、それとこれとを混同しない知性
が求められているわけでもなく、そんなこと
を語っている人が意識しないで抱いている意
図や思惑に従うふりを装うなら、もっともら
しく感じられる部分が擬似餌であると同時に、
それに引っかかってその人にとって好都合な
拡大解釈している部分や誇張したり強調して
いる部分に食いついて、それを信じて真に受
けてほしいわけだから、そういう方面へと人
心を誘導したいと想像できるし、それに引っ
かかるなと警鐘を鳴らしたい人も中にはいる
だろうが、それも功利的な面を重視するなら
素直に引っかかってしまっても構わないのか
も知れず、しかもそれが引っかかったふりを
しているとは思ってはいないとしても、結果
的にそうなってしまうならなおのこと好都合
なのかも知れないし、それが意図せずにひっ
かけようとしている側と引っかかってしまっ
たのに結果的には引っかかったふりをしてい
るだけとなってしまっている側の双方にとっ
て好都合だとすれば、客観的にはどうなって
いるのかよくわからないだろうが、案外どち
らにとってもそんなことはどうでもよくなっ
てしまうのかも知れず、何かのついでにそう
なっているだけのことであり、それほど重篤
化も重症化もしない程度に済んでいることに
なるから、知らないうちにそれに対する免疫
や耐性もついてくるから、すでに動じなくな
っているわけで、その場の状況や情勢や成り
行きが双方に対してそうなるように仕向けて
いると解釈できないこともなく、そうなって
しまうことも含めてその場の状況や情勢や成
り行きだと解釈するなら、それで構わないよ
うなことなのかも知れないが、それでは納得
できなくなると、さらに深入りして信仰の世
界へと向かう人まで出てくるとしても、功利
的な観点からすれば深入りしないに越したこ
とはなく、そんな態度では大した利益は得ら
れないにしても逆説的には功利的な観点に従
っていて、結果的に大やけどしない程度で済
んでいればそれで構わないようなことになっ
てしまうのだが、それが戦略的かつ戦術的な
効果をあげていることになるのかというと、
戦略や戦術を意識しない状態を維持できれば
そうだと言えそうで、それもどちらかと言え
ば逆説的な態度にはなるだろうが、なぜそう
なるのかと問うなら、すでにそんなことを仕
掛けている人や団体のペースに巻き込まれて
いるから、否応なくそうなってしまうという
と、そこから逃れる術がないような成り行き
が想像されてしまうが、逃れられなければで
きるだけ深入りせずに、ヤバくなったらいつ
でも逃げ出せる姿勢を保ちながら付き合って
行くしかなく、彼らが操る擬似餌に引っかか
ったように振る舞うしかないわけで、その際
には演技だと悟られないように立ち振る舞う
技量が求められるにしても、努力してそんな
技量が身につけられるわけでもないし、自然
に身についた程度の技量で済むならそれに越
したことはないわけだが、そういう面も含め
て深刻な事態にならない範囲内で可能な演技
になるが、本当にヤバくなったら付け焼きの
演技など通用しないから、全力でそこから逃
げ出さないと取り返しのつかない悲惨な結果
となってしまうのかも知れないが、それもそ
うなるまでがそれなりに面倒でややこしい紆
余曲折も伴ってくるから、大抵はそうなるに
は至らないうちにどうにかなってしまい、結
果的には取り返しのつかない事態が回避され
てしまう可能性も高いわけだが、だからいつ
も煮え切らない態度で中途半端な妥協を強い
られるような結果へ落ち着いてしまうことも
多いのかも知れないが、それが功利的な観点
からすればはっきりした成功にも失敗にも至
らないようなほどほどの程度に済ませて、現
状の延長線上で自身の状態をとどめておくた
めの秘訣だと言えなくもないにしても、それ
では絶えず不満がつきまとってくるから、身
の程知らずな誘惑にも絶えずつきまとわれて、
それが何かのきっかけから感情が爆発して思
いがけないところで暴走や逸脱などが突発的
に起こってしまうと、その先にどういう事態
が待ち受けているかは神のみぞ知るようなこ
とにもなってくるだろうが、果たしてそんな
ことまで考慮に入れながら行動したり言動が
伴ってくるわけでもないから、現状でそうは
ならない程度で済んでいるなら、それで構わ
ない状況や情勢の中で生きていることになる
のではないか。

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