現在の南相馬市② | ブログ版PB通信

現在の南相馬市②


ピースビルダーズ代表理事の伊勢﨑賢治が、

蓮池透氏の近刊書『私が愛する東京電力』の中で、長い対談を行っています。

↑北朝鮮の元拉致家族の方です


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その中で、PB活動で東北に行ったことも言及していますわァ♪


ちょっと異色はてなな組み合わせですが、

伊勢﨑と蓮池氏、そして広島在住のPB理事・篠田英朗の3人が、

神戸で開催した座談会の様子も、以前にご紹介しました。(過去のブログをご参照ください )


が、拉致問題も、日本政府の問題対応能力(というか態度)を問い直す事件でしたね。


今回の東日本大震災も、特に原発がからむ問題への対応は、まさに日本政府の問題対応能力(というか態度)が問い直される事件になりました。

そういう意味では、確かに、共通点が多いのです。


蓮池氏のご著書の中の対談において、伊勢﨑代表理事が、次のように語っています。


・・・小さいながら福島支援の主張を始めたのです。しかし、批判が聞こえるようになったのです。こともあろうか、反原発派からの批判です。どういうことかというと、福島で人道援助が可能だというと、『福島の人にたいして放射能の中で我慢して生きろというのか』ということです。『支援する暇があれば逃がすのを手伝ったらどうか』ともいわれる。・・・」(119ページ)


日本が直面している困難が、こうした言葉から見えてくるようです。


9月10日現在で、岩手(沿岸12市町村)、宮城、福島3県の県外避難者は、10日現在で計6万5895人にのぼり、

特に福島からは5万5793人が県外避難されています。

広島にも数百人の方々が来られていますので、PBとしても、支援の方法を考えているところです。


ただ、福島の人口は200万人ですから、ほとんどの方々はまだ残っています

また、県外避難したのは妻子だけで、家族を支える働き手は残っている、という複雑な場合も非常に多くなっています。


福島県南相馬市への支援にあたってのPBの考え方は、これも、以前に、このブログで表明しました。(過去のブログをご参照ください

一言でいえば、困難な状況にあって、残るか、逃げるか、そして、残るとしたら、逃げるとしたら、どういう形でそうするかは、すべて、被災者のみなさんが個々人の事情や考え方に応じて、真剣に考えた後に判断されることだ、ということです。

PBとしては、困難な立場にある方々が、厳粛に悩まれた末にだされた判断を、評価・批評しません。

もちろん、判断に必要な情報や意見の提供は、支援の一部として行っていくべきだとしても。


確かに、放射線量が高いことは、非常に深刻な問題です。

しかし、逃げた後の生活費、住宅ローン、人間関係、コミュニティ再建、その他の問題が深刻にならないわけではありません。

少なくとも、外部者が、簡単に結論だけを言えるはずなどないのです。

責任は日本政府と東京電力にある、といった原則論をいくら並べ立てても、明日の生活がすぐに改善することはないことを、我々はよく知っています。


実は、原爆投下後の広島の例や、また世界各地の紛争地域の例をあげるまでもなく、危機が起こると、住民が様々な形で分断されてしまいます

物理的な暴力だけでなく、コミュニティに残る/去るといった判断の違いによっても、大きく分断されてしまうのです。

このような分断を助長することは、二次被害を助長することに等しいのです


世界各地の紛争地域を支援対象にしていたPBが、今回の東日本大震災支援にも関与することを決めたのは、人々が生きる豊かなコミュニティが破壊され、その再建には、極めて複雑で困難な課題があるという点で、共通点が大きかったからです。

困難な方々の立場をできる限り理解しようとし、できる限りの支援の在り方を考えていくという基本的な姿勢が、今後さらにいっそう問われ続けていくのではないでしょうか。



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(Director)



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