何日かメールをしていると
続く人と続かない人に振り分けられる

話が面白くない人とか返答に困るような内容のメールは無視
あまりにもあからさまにいやらしいのも無視

そのうちに同じ人とのやり取りが増えてきて
その人のメールを待つようになる


それが社長だった。
道東で家業を継いだ社長さんでよく札幌に出張で来るらしい。
私よりも年下で、ネット歴も長くて、大卒で。

リアルで知り合う事もないだろう社長さんと言うポジションにも
興味があったしメールの文章も真面目で好感が持てた。

チャットを教えてくれたのも社長
画像添付してくれたのも社長が始めて
私はまだデジカメも持ってなかった。

覚えてないけど色んな話をした。
私はヤジウマ的な興味で色々質問したり
日常の世間話を書いたり・・・・

社長にとっては「社長」という肩書きに寄って来る水商売の女ばかりが周りにいて、私のような普通の主婦が逆に珍しかったみたいで
新鮮な感じでメールしてくれたみたい。

夜中までチャットしたり
電話で話したこともあった。


ドキドキしたしメールが待ち遠しくて
数分おきにメールチェックした。
メールがきたらすぐに返事を書いた。


数ヶ月続いたろうか・・・・

ある日のメールに
「庭でチューリップが咲きたい咲きたいってつぼみのまま揺れています」
と、私が書いたら

社長から「私にはアナタが咲きたい咲きたいと言ってるように感じます。
どうですか?会って見ませんか?」と・・・・返事がきた。



ドキドキ ドキドキ ドキドキ



一人で赤くなった。本当にドキドキした。

結局は私の子供が小さかった事もあって時間が合わなくて
合うことはなかったのだけど
ドキドキしたままのメールはしばらく続いた。


結婚して久しぶりに「オンナ扱い」された瞬間だった。