夜市/恒川光太郎

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「夜市が開かれるそうなんだ」


大学二年生のいずみは高校時代の同級生、裕司から夜市に行こうと誘われる。


異世界同士の狭間に開かれる、何でも望むものを買うことができる市場「夜市」。


裕司が密かに抱えている、夜市にまつわる暗い過去とは…


第134回直木賞候補に挙がっている、恒川光太郎さんのデビュー作です。


第12回日本ホラー小説大賞受賞作でもある本作は、わずか78項という短さで大賞を受賞するだけあり、無駄なものを極力削ぎ落とした文章で、読み進めると夜市の情景が脳裏に浮かんでくるような独特の雰囲気があります。


審査員の方々が絶賛されるだけの魅力はありますね。


ストーリーも目新しさは無いですが、無難にまとまっており、デビュー作にしてはかなり完成度の高い作品だと思います。


同時収録の「風の古道」も、古道という異世界が描いてあり、夜市と近い幻想的な世界を味わえます。


ストーリー的にはむしろこちらの話の方が斬新かもしれません。


朱川湊人さんの作品と並んで、ホラー小説を日頃読まない方にお薦めしたい作品です。


ホトケ的採点
ストーリー:16

登場人物:15

文章:17

その他の要素:19

総合:67