英語などの語学学習の教材の広告を見ていると、「楽しみながら学習」するという表現をよく目にします。
私はこれに関しては、半分だけ正しいなって思います。
なぜ「半分だけ」なのか。
語学に限らず、何事も楽しみがないと、身につきませんよね。楽しくないことは続かない。
だから特に広告では、「楽しみながら学習」という表現を多用して、多くの人が始める(多くの人に買ってもらう)きっかけを作ろうとしています。
英語の学習教材は今、巷にあふれています。英会話クラスなどにお金を払ったことのない私には、どれが良いかはわかりませんが、いろいろな選択肢があって、広告の表現が過激化しているように思います。
「聞き流すだけ」「たった1週間で」「これだけで大丈夫」「赤ちゃんが言葉を話すように自然に」…などなど。
個人的には、このような過剰な広告表現をしている教材は、眉唾物だと感じています。
「赤ちゃんが言葉を話すように自然に」というような表現、これが広告とは逆の意味で、実情を端的に表していると思います。
だって、日本人は日本語をずっと習ってきています。学校だけでなく、誰かと会話する時も、何かを読んだり聞いたりする時も、いつも自然に、でも生きている間ずっと何年もかけて。
で、特に小さな子供の場合、言葉による自己表現は満足にできません。「こうしてほしい」「こうしたい」といったことは、親にさえなかなか伝わらず、友達同士のトラブルもあります。
これって、精神的に幼いから、っていう理由だけでなく、それぞれの環境において、表現力や会話力(コミュニケーション力)が十分でないからでもあるためです。
幼稚園児なら幼稚園児なりの、小学生なら小学生なりの、中学生なら…(以下略)
つまり、成長するにつれて表現に幅ができて、新しい言葉の習得が楽になっていくものの、小さな子供は何の苦労もせずに言葉を覚えているわけではなく、思いが伝わらず、何度も泣いているのが事実、ということです。
もちろんこれは、泣きながら英語を覚えましょう、っていう意味ではなく、伝えた後に満たされる欲求が満足につながるから、それを楽しみとして学習しましょう、っていうのが本当のところではないかと考えています。
そのためには、継続した学習も大事ですし、日本語においても的確さや表現力を向上していくことは、英語力の向上につながると思います。
年齢を重ねれば、赤ちゃんほどの柔軟性はなくなりますが、経験や知識は、語学習得においても大いに役立つはずです。
自分なりの目標をもって、ある程度の覚悟を決めて学習方法を選択してみてください。
無料体験クラスや無料の資料もたくさんあります。(このブログも、その一部になるときが来ればいいなあ、と考えています。)
英語圏の人たちのほとんどは、英語しか話せません。彼らの多くも学校ではドイツ語やフランス語など何かしらの外国語を学習しますが、一歩踏み出さない限り、全く話せていないのです。
英語が母国語のためラッキーである半面、外国語の環境に身を置くことには積極的ではないからです。
また、英語のネイティブであっても、会話表現や文法、文章が上手でないネイティブは、ごまんといます。でも彼らも普通に仕事して、生活しています。
まずは、新しい言語を習得しようとしている自分に、自信をもってくださいね。