世にも不思議な会社の話 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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日本にいる方ならば、財布には、おそらく紙幣を入れるだろう。

また、その紙幣は大部分の方は、日本(にっぽん)銀行が発行した券であるに相違あるまい。



この日本銀行という会社は、たいへん変わっている。

資本金は、大企業の孫会社よりも少ない(1億円)にも拘らず、資産は巨大企業も蒼くなる100兆円以上。

だからと言って、ジャンボ宝くじに当たった人が、同じ額面を資本金にして、例えば島ちゃん銀行券とかを発行することはできない。もしそんなことをしたなら、殺人以上の罪となる場合もありうるからだ。



日本銀行券は、特定の独立法人が印刷し日本銀行に納品しており、これ以外の法人が紙幣発行に関わってはいけないのである。


だから、現在発行されている1万円券は、福沢さんの肖像画しかない。
大隈さんの肖像を、勝手に1万円紙幣に印刷はできないのである。




ところで、最近はどうか知らないが、イギリス領下の香港では、何行かが銀行券発行をしていたから、同じ1香港ドルでも、いろいろなものがあった。

初めて香港に行った時には、かなり驚いたものだ。


また、ポンドだろうがドルだろうが、あるいは円だろうが当たり前に使えたし、街中の両替の方が、ホテルの両替よりは率が良かったりもした。



日本では現在も、ドルなどは、大都市の一部を除いてほとんど流通していない。

これはいいことだと思う。

お人好しの日本人に、1ドルの品物に100ドル紙幣を支払わせることなど、造作もないことだからだ。


この頃、ファーストフード店などでは1万円の両替時に、アルバイト店員が社員に確認を求めたり報告をしたりする姿を、よく目にするようになった。



その理由は、ああなる程なあ、と思われるものかも知れない。



日本に貨幣制度ができて約1300年。
ずいぶん悪評が高かったこの制度が、しっかり根付いてきた。


しかし、あと半世紀もすれば、この現物紙幣の流通も終焉を迎える。


その時、印刷専門の独立法人はどうなるのだろうか。



いや、他人のことより、まずは、自分の明日の飯ですなあ。