最低血圧 106
最高血圧 156
低血圧の人が聞いたなら、驚くような値だろう。
えっ?最低血圧が、私の最高血圧より高いの?
と言ったように。
しかし、この値自体は、飛び上がるほどのものではない。
可愛いい方、と言ってよいだろう。
例えば、腎疾患や動脈硬化が進んでいた場合なら、最高血圧が200を超えることはよくあるに違いない。
まず、外耳の診察を受ける。
予想通り、鼓膜などに問題がない。
続いて、普通の聴力検査の後、骨振動による検査だ。
やはり!
そんな結果が、きれいなグラフになって現れてきた。
200ヘルツから2000ヘルツあたりの音域に、左右の聴覚に歴然とした差異があり、左右聴力を一枚に重ね表示したグラフの線は、鮮やかな凸レンズを描きだした。
ほう。
見事ですねえ。
私は、一瞬自分の身に行ったことを忘れて、その2本の線が描く図形に見入った。
★つづく