★⑦てんびん座★閻魔大王の源か? | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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これまた難しい星座です。

ゼウスの二番目の妻、テミスとの間に生まれた娘(おとめ座?)の持つてんびんとも、さそり座の一部とも言われているようです。

どうも、てんびん座は、かなり後から作られた星座のようなんですね。


ただ、約2000年前に作られた、トレミーの48星座には入っていますから、全く新しい星座というわけでもなさそうです。



てんびん座を単独で探そうとすると、一番明かるい星でも3等星と、見つけるのには苦労しそう。


ただし、さそり座を見つければ、そのハサミの先の方ですから、何となく見当がつくでしょう(かつては、さそり座のハサミの一部だったという説あり)。



このてんびん座のα星は、肉眼でも見える二重連星(2つの太陽)らしいのですが、私は見たことがありません。



なお、日本などではてんびん座に関して、『正義を司るてんびん』などという表現があるようです。


しかし、日本でいう正義と、この場合の正義とは、かなり意味合いが違うようです。



まあ、正義などというものは、宗教、政治、時代、民族などで全く違うことは、敢えて言うまでもありませんが。




話は飛びますが、てんびんと言えば、エジプト『死者の書』に描かれた絵が知られています。

アヌビス神(山犬またはジャッカルの神:アヌビスは、神聖なものを呼ぶときに語頭がaに母音変化したものであり、普通名詞ならイヌに近い発音のはず。つまり、日本語のイヌの発音に限りなく近い。難語源の代表イヌに関しては、私はこれを考慮したい。この説は、少なくとも私の知る限りどこにも載っていない、いわば“しま爺説”)のような神が、死者の心臓をてんびんにかけている図です。

もし、嘘の重さがある重量以上で傾いた(あるいは、真実のが事実より軽かった)なら、この死者の魂は怪物に食われ、再生できない。
確か、そんな話だった気がします。

この話はどこか、閻魔大王の話に似ています。


私は、てんびんはメソポタミアで発明されたと思っています。


保障(あるいは補償も)制度まであったメソポタミア文明には、平等を図るために必要な器具だったと考えられるからです。


てんびんは、もともとは、等しいものを測る(生む)ために作られたのでしょう。


しかし、日本などでは、『てんびんにかける』などの慣用句があるように、あまりいい意味では使われないのも事実。



てんびん座は、全天を12分割する際に、そのままではしし座とさそり座の間が間抜けしてしまうため、まさにバランスをとるために作られた星座かも知れません。


話は全く飛びますが、重さの基準となるキログラム原器、あるいは長さの基準となるメートル原器というものがあります。

これは19世紀にフランスで作られた白金とイリジウムという貴金属の合金で、長らく重さ、長さの基準でした。


現在は、原子固有の振動から長さを決めたりしています。


しかし、重さの基準は、まだ試行錯誤状態のようです。